似た様な疑問としてヤマセミの塒(ねぐら)は一体何処だろう?というのも在るだろう。この塒は何処かという疑問に関しては筆者もその証拠画像を撮れた訳ではないので、ハッキリと「此処でした!」と説明が出来ない。
たぶんこうだろう、こうに違いない・・・程度は言えるが、理科系でその手の推察は「間違い」に通じる第一歩なので、此処では述べない事にする。確たる証拠、画像なりが得られてからにしたい。
一方で雨の日のヤマセミ、川が増水し茶色く濁った日の状況は幾つか画像証拠があるので今日はその様子をご紹介したい。
結論から先に申し上げれば、雨だろうが雪だろうがヤマセミの日常生活は殆ど晴れている日と変わらない。もともと水にダイブして魚を捕食する野鳥なので水への恐怖や嫌悪感は殆ど無いと視ている。
干潟の水鳥達も同様、あの大群が雨だからと言って何処かに集団で雨宿りをしていたら、逆に写真愛好家たちの良い被写体になるだろう。
概ね他の野鳥も雨だからと言って、ポツポツ降り始めた途端何処かの軒先に集団で並んで雨宿りをしたりはしない。基本的に翼に付いている脂分で多少の水は弾く構造になっている。しかし。豪雨ともなれば別で、スズメやシジュウカラなどの小鳥系は軒先や樹の葉の下に集団で雨宿りをしているのを幾度も見かけた。
たった今、人吉の辻先生から今朝のメールが届いた。
「おはようございます、辻です。今朝は20℃で細かい雨が降っています。7:24中川原公園左岸大橋下流の榎木に1羽止まり、人吉橋の方へ、2羽が上流中川原公園左岸で飛び交いました。7:30には1羽が榎木に止まっています。」(※一部抜粋)
これがリアルなヤマセミの雨の日の行動だ。こういった毎日のヤマセミ情報を師匠の古江さんからも頂き(時には画像付)東京に居ながら人吉のヤマセミの動向を観察できているのだ。お二人には誠、感謝に堪えない。
5分ほど手持ちでファインダーを覗き続けて、やっと1カットだけ撮れた、「恨めしそうに空を見上げるヤマセミ・・・」だったが、実は雨はあまり気にしないのだ。
物凄い土砂降りの最中、川面に当たる雨滴も大粒だ。しかしヤマセミはあまり気にもせず、普通に飛んでいた。
前を行くのは幼鳥らしい、まだ親が付いて飛翔訓練の最中か。
普段清流の川辺川もこうなると、どうしようもない濁流の川になる。
ミルクチョコレートの様な濁流を行くヤマセミ。なかなかこういう画像は収録できない。この撮影は数年前の熊本県北部豪雨の際の人吉界隈。