2018年1月31日水曜日

雪の残る野川自然観察園でルリビタキのオスにも遭遇。 I encountered with Red-flanked bluetail at snowy Nogawa Nature Observation Park.

 5日前先週の金曜日、野川自然観察園でルリビタキのメスと遊んだとこのブログでご紹介したが、ついにオスにも遭遇できたので緊急投稿したい。
 先週のメスは自然観察園の木道や鉄柵に留まったりして、筆者の周りを付かづ離れず、ジョウビタキのメスと同じように人懐こい感じだったが、オスの方は木道にはついに乗らず、地べたや腐った倒木、日陰の灌木の間を飛び回っていた。

 この生態というか性格の違いは何なのだろう?ジョウビタキのオスは奥日光の戦場ヶ原自然研究路(赤沼~湯滝)の最北端・湯滝の最後の鹿よけネットゲートの手前辺りに4月頃からいつも居るのだが、日なたに平気で出てきている。この動きと随分違うので面白かった。

 新宿御苑などでバーダーを喜ばせているルリビタキの♂も、時々通路にまで出てくるようなのだが・・・・。今日のオスは非常にシャイだったようだ。こちらは例によって発見と同時に一歩も動かなかったにもかかわらずだ。

 そのうち、メスもまた出て来てくれたので1日で同じ園内でオス・メス両方に遭遇できた訳だが、この二羽は決して一緒には居なかった。時間が1時間ほど違う時だった。
逆光で遭遇した際は最初ルリビタキの♂だとは判らなかった。

日陰に入ってくれてやっとオスだと判明。

暫くジーッと動かなかったら日なたに出て来た。

向きを変えて飛び去った。1時間の間だけ待ってみたが戻らなかった。

1時間ほどして100m移動した先週と同じ場所で、先週と同じメス個体の様な気がするが・・・。

人懐こいので、こちらの顔を認識してくれたのだろうか?

先週も留まった丸太の上に再び留まった♀

2018年1月30日火曜日

雪が融けないと野鳥界ではこういう事が起こる。 Such things happen in the wild bird ecology if the snow does not melt.

 8日前に降った雪が融けずに、色々な野鳥が観易いという昨日の投稿に3人の方からメールで「そうですね!そう思います。」との経験談を頂いた。やはりそうなんだと安心した次第。

 雪で台地が覆われると、草食系の小鳥たちは呉越同舟、地肌が見える所に集まって採餌をする事が良く判る。今日はそういった生態画像をアップしようと思う。

 主役はアオジとカシラダカとスズメ、それにカワラヒワの群れ。いずれも野川の遊水地の草地に積もった雪の部分で撮影したモノ。観察者・撮影者はこちらから探しに回らなくても野鳥の方から来てくれる、有り難い状況だ。画像には無いがツグミも参加してきたので報告して置く。
一つのフレームにアオジ二羽、カシラダカにスズメ、こういう絵には滅多に出遭えない。

最初は遠慮がちにこの距離だったが・・・。

いつの間にやら距離が狭まり、アオジのオスも何やら草を咥えている。

カシラダカ、最近数が少ないとは言うものの・・・。

一生懸命餌をついばんでいた。

アオジの♂緑が綺麗だった。

一応周りを気にするカシラダカとスズメ

8mの距離で逃げない。やはり必死なのだろう。

アオジのメスが単独で・・・。

遅ればせながらアオジの別つがいも参加してきた。

大きく地肌が出ている所は、カワラヒワの群れが占領して退かない

2018年1月29日月曜日

今の雪の野川流域は野鳥に出遭い易い様だ。 It seems easy to observe wild-birds after heavy snowing at Noawa area.

 1月22日に降った大雪が武蔵野三鷹地区ではまだ融けない。都心の最低気温が34年振りに7日間連続で氷点下という状態で、日中の最高気温も一桁止まりが続いているため融けないのだ。従って野川沿いの川原土手も長靴かスノトレ+スパッツでなければ人跡未踏エリアは歩けない。

 ところが野鳥観察にはこれほど良い環境は無いのだ。理由は、まず雪で景色も野鳥の存在も非常に判り易く明るい事。同時に普段地面や枯草の裏をひっくり返して採餌している野鳥が雪の無い所でしか採餌できない為、やたら地面を徘徊する姿を見つけやすいのだ。

 アオジに至っては、遂に昨日我が足元を抜けて行った。まるで浅草、浅草寺で群れ成すハト並の接近だ。以前から明治神宮内苑のアオジは足元まで来るのは経験していたが、新宿御苑でも野川への坂道でもとうとう餌に困ったアオジが足元まで出てくるように成った。

 今年はカシラダカが少ないと聞く。野川自然観察園には毎年群れで10羽ほどが来ているが、今年はまだ2羽しか確認・撮影出来ていない。
 一方でジョウビタキの♂♀、ルリビタキの♂♀は比較的多い。マヒワをまだ観ていない。シメも此処1週間で増えてきたようだが、まだ群れてはいないようだ。一方でアオゲラ、コゲラは頻繁に毎日のように出遭う。ツグミ、ヒヨドリは例年並み。

 雪が融ける前にカメラ小脇に防寒・泥対策の履物着用で野川流域の探鳥は如何だろう?必ずニットキャップは被る事をお薦めする、低温による頭の冷えは即頭痛につながり3時間でバテる。出来ればポットに暖かい飲み物を入れて携帯すべきだろう。勿論手袋は必須。三日前ポケットに手を入れて歩いているバーダーが滑って転んでカメラを台無しにしたのを目の前で観てしまった。咥えタバコなどはもってのほかだ。









いずれも常連の野鳥たち、毎回違う出遭いがあるので癖になりそうだ。

2018年1月28日日曜日

団塊世代が東京都写真美術館のユージン・スミス展で学んだ事。 I learned something about photograph with Eugene Smith photo exhibitions at Tokyo Photographic Art Museum.

 1960年代まだ中学生の頃、父親から借りたドイツ製の蛇腹のカメラ、カールツァイス・スーパーイコンタで蒸気機関車を撮り始めたから、写真撮影歴だけは長い。団塊世代の皆さんは機種は別にしても写真歴だけは、ほぼ同じ様な歩みだろうと思う。
カール・ツァイスのスーパーイコンタ、まだ時々使っている。
 
ただ、最初に手にしたカメラがフジペットだったり、ニコンだったりキャノネットだったりあるいはコダック・インスタマチックだったりする違いだけだろう。冒険王や少年倶楽部の付録に在ったピンホール日光写真などは既にバカにしていた頃だ。
 しかし、筆者は蛇腹カメラからスタートし、その後も仕事で色々な物を撮影し実務としての撮影、仕事の道具としてのカメラやレンズを常に小脇にしていた記憶があるものの、芸術性に関してはまるで縁が無かった。

 したがって、自分が撮影した写真をコンテストに応募した事も無ければ、著名な写真家、カメラマンなどもほとんど知らなかった。広告代理店時代も同様。せいぜい仕事で携わったウインドサーフィーンやスノーボードという特殊な世界のプロ写真家とほんの少しの付き合いがあっただけ。何故かそういう人達は早逝してしまい、残念ながら今はもうこの世にはいない人が多い。
 そんな中、今日展覧会最終日前日に滑り込みセーフで観に行ったユージン・スミスさんは少しだけ知っていた。理由は彼が撮影したアルベルト・シュバイツァー博士の写真がCANONのアメリカ向けカタログ小冊子に数枚掲載されていたからだ。小学校時代伝記本で読んだシュバイツァー博士の画像を撮影したのがユージン・スミスさんだった。

中学校同期の友人(永年CANON勤務)にプレゼントしてしまった、CANONのアメリカ向けカタログ兼取り扱い説明本。

 2015年6月5日のこのブログで紹介したCANONのアメリカ向けカタログがそれだ。以下抜粋。
 「ここに1950年代のCanonがUSA米国で販売していた機種のハードカバーの説明マニュアルが有る。2機種の取扱説明書であり、撮影に関するアドバイス、実例まで入れた立派なモノだ。Canonが如何に米国でそのメーカーとしての信頼度を得ようと努力していたか判るものだ。今の1億総カメラマン時代に有っても、この様な手厚い、解りやすい説明書を付けるのがメーカーとしての本来の姿ではなかろうか?」

まさに今日観たユージン・スミス展にこの作品が展示されていた。CANONのカタログに使用される程なのだから、ユージン・スミスさんはこのカメラで撮影したのだろうと思う。

同時に第二次世界大戦末期の戦場での画像をいくつか観て、彼の名を知ったのだった。全てモノクロ写真だったが、訴えている内容が説明なしで伝わって来る迫力は非常に印象的だった。

 但し、自分が撮影しているウインドサーフィンのイベント写真や、現在生態撮影しているヤマセミ研究のデータ画像などとは、あまりにかけ離れた世界なので、ご縁は無いと思い込んでいた。

 しかし今日、東京写真美術館へ行ってユージン・スミス展を観て、「写真というモノの持つ伝達力は実に凄いのだ!」という事を非常に強く感じ取った訳だ。何か非常にすっきりした気分で写真美術館の展示室を出た。


ところが、展覧会は最高に良かったのだが、此の恵比寿に在る東京写真美術館の酷い事!あまりに来場者=お客に対する対応が成っていない。
 まずロッカー!デイパックや展示室に持ち込めないモノを保管する来場者用ロッカーなのだが、各扉に使用方法の説明書きが一切ない!まるで共同の納骨室の様だ。
まるで共同納骨堂の様だ。

デザイン的に洗練されているとでも思ってそうしているのかもしれないが、老夫婦と思しき二人と外国人3名が、幾ら物を入れてカギを回しても掛からない。壊れているとクレームを付けに行ったが埒が明かない。何と説明書きは扉をいったん開けて扉の内側を見ないと判らないのだ。
 美術館の職員は毎日開けるだろうから判るだろうが、初めて使用する来場者には物凄く判りにくい!不親切極まりない。

 美術館のロッカーは100円を入れて使用して、使用が終わってモノを取り出すと100円玉が戻って来るくらい誰でも知ってる。ところがその説明書きが白い扉の表側には一切何も表示されていないのだ。見た目の綺麗さより使い勝手の良さを優先すべきだろう?

 来場者はまず最初にロッカーに行ったら何をする?空いているロッカーがどこかに無いか探すのだ。まず取り扱い説明を読もうとはしない。だから何処か一か所に説明書きを掲げても見やしないのだ。

 そういう意味からは最低の美術館設備だといえる、情けない。

 次に今回特に不親切なのが展覧会図録販売だ。展示場では2カ所に2冊づつ見本の図録が手に取って見られる様に置いてあるが、いずれも2Fのミュージアムショップで販売していると宣伝している。

 勿論筆者も欲しいので2Fまで上がってショップへ行った。しかしそこで観たものは現在品切れ中で、予約すれば2月下旬に手に入るという表示だった。そこまで来ないと品切れ状態の事が判らないのだ。

其れならそうと展示室のサンプルにそう表記すべきだろう?展示室は地下1F、ショップは地上2F、そうして入場口は1Fなのだ、いったい何度来場者を上下させようというのだ。バカにするなと高齢の女性が食って掛かっていたが、もっともだと思う。頭の悪い、サービス精神に欠けた東京写真美術館長並びに幹部に猛省を促したい。

2018年1月27日土曜日

団塊世代の身の守り方はバーチャルではなくリアルで! How to protect the baby-boomers' generation is real, not virtual!

 今朝の報道でNEM(ネム=仮想通貨)を管理しているコインチェック(大手仮想通貨取引所)が外部から不正なアクセスを受け、顧客から預かっていた仮想通貨NEM約580億円分が流出したと知った。
 仮想通貨はビットコインなどが有名だがこのNEMも似た様なものだろう。要は取引証拠、残金証拠、残金保証などがすべて現金(お札・硬貨)を見る事無くインターネットバーチャルを介して行われるため、全てが仮想(バーチャル)空間で執り行われる。 https://www.asahi.com/articles/ASL1V7WCML1VULFA03Z.html?ref=nmail

 したがって、現実に目の前に自分の財産を札束で積み上げて触って実感を味わう事が出来ないシステムに成っている。これらは全て「信用」という前提の下に成り立っているので、信用できなければ参加しないのが賢明だ。信用するか否かは個人の自由だし勝手だが、何かトラブった場合はあくまで個人の自己責任・本人のリスクで処理されるから被害を被っても誰も保障・補填はしてくれない。

 バーチャルのデータは機械やシステムのミスや事故で幾らでも飛んでしまう。だからパソコンなどもバックアップを取れ、セキュリティを完全にしろ、パスワードを年中替えろ・・・と矢のようにうるさく言ってくる。金融機関やパソコンの熟練者も常々繰り返し言う。

 しかしこれは金融機関が高い宣伝費や勧誘員を使って自社の商品購入を勧める一方で、何かあってもウチでは対処・保証しませんよ!何かあっても「パスワードを変えるように言いましたよね?パソコンのセキュウリティを万全にしておくように言いましたよね?」と言い訳をしているだけ。
 金融機関も実はネット上のトラブルなどに関しては確たる自信が無いのだ、だから消えたお金は帰ってこないという事、自社には責任はないという予防線を張っているのだろう。

 パソコン教室も、個人で昔から操作し人より多くの経験を持つ熟練者も同じように「バックアップを取れ、セキュリティを完全にしろ、パスワードを年中替えろ・・・」と言う。パソコンの先がけとして自分自身その恐さを体験上知っているからだろうし、教えた自分に責任を持ち込まれても困るからの予防線だろう。

 しかしお金を取って人に教えたり面倒を見たら、たとえ相手がだれであろうと、関わった以上いつまでも面倒を見なければいけないのは世の常識だ。建造物を建てた施工業者がいつまでもその建造物のメンテナンスを法的に義務付けられているのと同じだ。
 
 現在ほとんどの者はパソコンを家電と同じレベル・意識で使いこなしている。その極めがスマホだ。もう既にパソコンは、ハード・ソフトを含めてパソコンそのものが趣味で、その熟練度やメカニックに詳しい者(オタクが多い)とは違い、パソコンはあくまで道具で「パソコンを使って何をするか」に軸足を置いている人間の方がはるかに多くなったのだ。家電以上に人間に近くなっており、いわば心臓のペースメーカーと同じレベルで、もはや人間の生死にすら関わる必需品にすら成りつつある。

 パソコンがただの電子計算機であった時代から、ネットを介しての情報端末に成った途端、目に見えない怪しいリスクが数百倍にもなってしまった。そうであれば、それなりに多くの団塊世代のパソコン使用者にも判り易い自己防衛方法があるだろうと思うのだが・・・。
 パスワードを頻繁に替えろという金融機関やカード会社、やいのやいのアップグレードしませんか?あなたのパソコンは危ないですよ!と毎日のようにポップアップウインドウを出すセキュリティ・ソフト、これらからリーズナブルに逃げられる方策を誰か教えて欲しい!

 とりあえず筆者はパソコンを使わない時は電源は全て切り、インターネット回線(有線LAN)にもスイッチを付けて切断するようにしている。
 
話は飛んで・・・。

 仮想通貨で始まったバーチャルとリアルの話だが、友人・友達という概念が変わりつつあるのもこのバーチャル空間、SNSの発達で此処10年大きく変わって来た。
 逢った事もない人間とFacebookで繋がり、いいね!を押し、誕生日メッセージを贈り合う。団塊世代の筆者にはどうしてもこの逢った事もない相手と何でコミュニケーションしたがるのか、出来るのかいまだに良く判らない。

 勧められてFacebookを始めた頃、FB友達の多さを誇って競争の様な頃が在った。これも一種の優越感なのだろうか。しかし、自分のFB友達の中でも数千人のFB友達を抱えているものが数名居る、数百名はざらだ。しかし、そういう人達の投稿に対して「いいね!」を送っている人の数意外に少ないので驚いた事がある。FB友達の数に対して平均4~5%が「いいね!」をマークしている。勿論1000名の友達が居る人は50名って所、2000名の友達が居る場合は100名に成ろう。75名でFB友達数を止めている筆者は平均5~10名の「いいね!」を送ってくれるFB友達が居るがたった8名でも10%は越えている訳だ。

 これって、名簿や名刺の数を誇っている人に、数は多いけれど何人有効なの?ちゃんとメンテしているの?と問うに似ている気もする。

 しかしFB友達は75名以上には増やさない主義の自分なんかに比べれば勿論皆さん「凄い!」という数値だ。スマホだから簡単にポッチを押せば「いいね!」出来るのだが、逆に言えば皆さんそんなに暇なのか?もっと他にやること無いの?と一度訊いてみたい。一日で何時間友達のFBチェックしているの?

 SNSはFacebookばかりでは無いのはご存知の通り。筆者もTwitterも併用してブログ更新の告知をしている。このデータを見ると1週間で我がTwitterを見た人が平均6000名以上いる。これって毎日平均850名以上が見ている勘定だ。見ず知らずの方が連日850名以上ご覧になって、その上で「いいね!」を押したり、ブログにアクセスして読んでくださるわけだ。


そのブログも此処連日250~300アクセスがある。

 これを考えると、コミュニケーションをつかさどるネット環境に関して「無責任」や「無意識」は許されないのだと思わざるを得ない。心しようと思う土曜日だ。

2018年1月26日金曜日

雪の野川自然観察園でルリビタキのメスと遊ぶ。 I played with Red-flanked bluetai at Nogawa Nature Observation Park.

 今朝の武蔵野三鷹エリアの最低気温はマイナス5℃だった。明日はもっと低いという。高尾の多摩森林科学園へ行こうと思って調べたら大雪がまだ融けず半分のコースに立ち入れないことが判明。再び野川流域を長靴履いて徘徊した。

 何と!野川自然観察園で人なつこいルリビタキのメスが付き纏い、30分ほど周りを飛び交ってくれた。最短距離は2m!なるべくこちらも動かないのと迷彩ヤッケが効いているのか?

 いつもはジョウビタキのオスが出没する所なのだが、今日はルリビタキのメスが当番らしい。
 そこで出逢った方に教わってその後シマアジというカモ類を探しに野川沿いを南下。30分ほどして遭遇。たった一羽で良くぞ来てくれたと思う。シマアジなんて魚しか知らなかったので大変勉強になった。お名前も訊かなかったけれど、親切な方で伏して礼を申し上げる次第。

なぜかこの丸太の上がお気に入りらしく、ダンスを踊っている様だった。

3~4分はこの上で行ったり来たりジャンプしたりしていた。

そのうち、真黒な木の実を拾ってきて暫く見せびらかしていた。


そうして大きすぎるのでは?との懸念も、アッという間に飲み込んでしまった。

そうして去って行った。しかし1時間半して戻ったらまだ居た。

2018年1月25日木曜日

2018年初頭・霞ヶ浦野鳥シリーズ その5.コミミズクの観察  The wild-bird series from Kasumigaura area. Vol.5 Short-eared Owl.

 何とも奇妙な面構えの野鳥コミミズクはその容姿に慣れるまでついつい笑ってしまう人気の野鳥だ。基本的に国内では冬鳥で寒い時期にのみ早朝と夕方割に早い時間から採餌行動をする。

 筆者は過去において熊本県の阿蘇外輪山の草原で二度出遭ったきりで、それ以外の遭遇は無かった。しかしこの正月二週続けて午後と早朝の二回観察・撮影出来た。

 草原を飛び回るという点から言えば、ポイントさえ押さえられれば誰でも観察・撮影出来よう。飛び回る場所は基本的に野鳥の種類も数も多いのが特徴。例え其処が道路に近くとも近所に民家や施設が在ろうともあまり影響は無いようだ。

 基本的に夜行性で視力が野鳥の中で一番高い猛禽類なので、数百メートルの距離で大砲レンズを並べて自分を注視している大勢の人間達を視てもたじろがないのは、やはり「慣れ」と「経験値」なのかもしれない。数年前、大阪の淀川河原に飛来した際もかなりは離れていた様だが、隣接の学校から集団で自然見学と称して課外授業に来た生徒たち数百名が土手に並んで見ていても平然と居続け飛び回っていたそうだ。

 阿蘇外輪山の場合は30分程度、霞ケ浦界隈では2回ともほんの15分程度で現場を離れてしまったので、どの程度飛び回るのかは不明。しかしそう頻繁に採餌場を替える事は無い様だ。
1月14日の日曜日夕方、さすが50台ほどの撮影・観察車の列が出来ていた。しかし画面で観る限り遠方のバーダーさん達は飛んでいるコミミズクが見えないのだろう、右方向の何かにレンズを向けている。

ハイイロチュウヒやコミミズクは葦の穂ギリギリを飛ぶので少しの高低差で見え隠れする為捉えにくい。

草地の中の杭や標識に留まるコミミズク。

夕方は特にこうした高度が最高だ。

夕陽が強烈でコントラストの非常に強い画像に成ってしまう。

逆光で羽根が透けて見えるのだけは綺麗だと思う。

急降下で反転して採餌態勢に入るコミミズク。

1週間後の早朝。朝陽の光は夕方の西日よりはまだましだ。

コントラストが強いのは仕方がない。

明らかに獲物を狙いながらのフライトだ。