2017年6月26日月曜日

東京の空を飛び交う大型のインコ! The large parakeet is flying everyday above the sky of Tokyo!

 残念ながらヤマセミやカンムリワシ、クロツラヘラサギなど珍しい人気の野鳥は東京周辺にはほとんど見当たらない。台風が通過した際に風に乗って珍鳥や迷鳥が時折野鳥ファンを騒がず程度だ。
 その代わり、人口が多いだけあって篭脱けの観賞用の野鳥が野生化した驚くような野鳥を観る事が出来る。しかも今日ご紹介する野鳥は苦労せずに毎日朝夕観る事が出来る。

 その名はワカケホンセイインコ。本来はインド・スリランカ・アフリカ中央部に棲んでいる熱帯系の大型インコだ。世田谷の等々力渓谷でセキセイインコの群れが話題になったのはもうずいぶん昔の話。セキセイインコの場合は色も豊富でコゲラ程度の小型の為まだあまり気にならないが、このワカケホンセイインコはカラスより大きいので、群れに出遭うとちょっと異様でびっくりする。

 ネットで検索して頂ければ詳細が判るので、此処ではその生態をご紹介はしない。塒(ねぐら)は東急目黒線・大井町線の大岡山にある東京工業大学のキャンパスだという。最大1,500羽程度が生息中で、拡大は止まっているようだとの事。1969年頃から現れたと言われている通り、
東京工大の真下にある世田谷区立奥沢中学校に通っていた筆者に、中学校時代のこの大型インコの記憶はない。
 実は最初は全部ワカケホンセイインコだとばかり思っていたのだが、群れの中にはオオホンセイインコやダルマインコもごく少数含まれており大型のインコの集団を形成していると言うことだ。近々大岡山へ行ってみようと思う。

 現在、筆者は武蔵野の三鷹に住んでいるが、毎朝この大型インコのキャラッキャラッという鳴き声を聴いている。我が家の上空附近を北西方向に飛んでいく。夕方は同じように野川沿いで南東の世田谷方向へ帰っていく群れをほぼ毎日観ている。

 最近、少し離れた住宅街で夕方この声を聴き驚いて声のする方へ行ってみたら、民家の庭に下げてある鳥用の餌箱の周りに7羽のこのワカケホンセイインコが居て驚いた。
 ガビチョウ、ソウシチョウ、ワカケホンセイインコ、セキセイインコ。隣に住んでいる人が誰であるか気にしない殺伐とした東京の街は、意外に篭脱けペット野鳥達の生息に適した環境なのかもしれない。






ヤマセミやクロツラヘラサギは居ないけれど、江戸にはこういった珍しい野鳥が居るのだ。
 これらを外来種だと別扱いで見下げるような目で差別するバーダーもいるが、人力で再生したトキやコウノトリは珍重し、外来種をけなす考え方は個人的には受け入れがたい。 今は野鳥として定着している野鳥たちの中には江戸時代海外から入って来たモノもいるだろうに。人間とはつくづく勝手なものだ。