同じブッポウソウ目のヤマセミやカワセミの生態を研究してきた経験からすると、ブッポウソウの求愛給餌ほど頻繁で一方的な繁殖行為は見ていて驚くばかりだ。
今回3回、それぞれ4~5時間観察を通して観察した回数は、ピーク時において1時間に8回も求愛給餌を繰り返した。大型のトンボの様な羽虫系からセミ、あるいは大型の甲虫に至るまで種々雑多な獲物をフライングキャッチでオスが獲って来てメスに与える。
これ以上の撮影チャンスに恵まれた事は今までなかった。タイミングが良かったのだろう。育雛中の採餌とは獲物の大きさが違う。産卵前のメスの体力づくりの為だろうか?
育雛中の獲物は雛が食べやすいように、硬い甲虫や大きな昆虫より、中程度以下の小型の昆虫が多いのは過去の撮れた写真を見て判断できる。
今回一番面白かったのは、大型のセミなのか口の中で暴れる獲物を思わず取り落としたメスが、慌てて落下中の獲物を追い掛けたシーン。
ブッポウソウの巣穴は現在においては人工物が多い。宮崎県の繁殖地では地元の方々の努力で巣箱を掛けてあった。今回それに入っているか否かは申しあげないが、撮影出来た画像を見る限り繁殖は順調な様だ。
大きな口の中で虫が暴れた為、この直後思わず獲物を取り落としてしまう。慌てて真下へ落とし物を追い掛けたメスだった。
そうして又その直後空中の昆虫を見つけたオスはフライングキャッチに向かうのだった。