2018年1月17日水曜日

霞ケ浦界隈はチュウヒの博物館? There are many kinds of Eastern Marsh Harrier flying at Lake-Kasmigaura area.

 あまり猛禽類には詳しくないし、ヤマセミ観察撮影の途中で出遭った個体を撮影する程度だが、我が先祖の菩提寺や家作のある茨城県の行方市(なめがたと読む、決してゆくえではない)の麻生へ行く都度霞ケ浦沿岸を徘徊する事が多くなった。

 そんな中、2年前など休耕地でハイイロチュウヒのオスとメスに遭遇、熊本の阿蘇外輪山や鹿児島の錦江湾近くで遭遇して以来の事だった。そうか、霞ケ浦にも飛来するのだ!と思い少し気にする事にしてみたらチュウヒの類が沢山たむろっている場所に行きついた。

 まるでチュウヒ系の年次総会でも行っているかのように、夕方には6~8羽がまとまって灌木に留まっていた。そこでこのチュウヒを図鑑やネットで調べたらまあ何と色々な表示方法があって、何がなんだかよく判らない。我が家に在る日本三大野鳥図鑑を紐解いてもイラストで表記してあるものを確認しないとまるで判らない。野鳥の特徴を文字で表すほどまどろっこしいモノは無いと思うが如何だろう。

 最近ネットで言われている大陸型だのヨーロッパチュウヒなる名称は三大野鳥図鑑には無い。特に現在あまり使われていないシベリアチュウヒなる呼称があるのみで、後は今でも在るチュウヒ、ハイイロチュウヒ、マダラチュウヒの3種類だ。
 此のシベリアチュウヒや大陸型チュウヒ、ヨーロッパチュウヒの差異を現場で的確に指摘できる方はあまりいないのではないだろうか?ほかの野鳥と異なってチュウヒほど体色のバリエーションが多い野鳥もいないと思われるから。

 今回も1枚の画像に7~8羽が写っているものがあったが、全部が普通のチュウヒの様だ。光の加減で大陸型が入っている可能性もあるが良く判らない。
樹に留まっている7羽、飛んでいる7羽全てがチュウヒだろうと思われる。この傍にはトビやノスリは来ない。

チュウヒ同士のバトルは夕方盛んに観られた。これはこれで別の日にレポートしてみたい。

朝方から盛んに飛んでいた茶色系のチュウヒ。

昼過ぎたら現れた白頭鷲系のチュウヒ。

いわゆる大陸系と言われるチュウヒ。ハイイロチュウヒのオスへ成りかけの若鳥かと思ったがそうではないようだ。

人気のハイイロチュウヒ♂、ハイチュウと短く呼ぶ人が多いがお菓子の仲間のようで好きになれない。チョウゲンボウをチョボとは呼ぶまいに。
日没後暗くなって現れたのだが昼間は何処に居るのだろう?

鳥類原色大図説(原本)でも中央下部のチウヒ以外左下にシベリアチウヒとある。出典鳥類原色大図説 黒田長禮著/小林重三画

マダラチュウヒとハイイロチュウヒは次のページに掲載されている。出典鳥類原色大図説 黒田長禮著/小林重三画

清棲 幸保の日本鳥類大図鑑のチュウヒは今回霞ケ浦で撮影した白頭鷲の様なチュウヒのイラストが描かれている。ある意味これが一番ポピュラーなのだろうか?しかし実際飛んでいるのは茶一色の方が多い気がする。