米大リーグMLBのポストシーズンを熱狂させている日本人選手の活躍騒ぎにかき消されているのだろうか、世紀の天体ショーが意外に注目されていない様だ。
その天体ショーというのは彗星・紫金山・アトラス彗星の事だ。
10月初旬太陽の裏に廻り込みかかった頃から天体・宇宙関係以外の一般メディアでも注目を浴び始めていたが、連休の12日頃から再び夕方西の地平線にその姿を現すようになった。
筆者は天文系の写真撮影は全くの素人だ。地球が自転することにより起きる天体の移動を追跡・追従する三脚や装置・追跡アプリの存在は知っているが、視たことも使ったことも無い。
何とか流星群・・とメディアが騒ぐ都度、夜空を眺めて撮ってみようかとも思うが、明るい街灯だらけの住宅街では必ず撮れるという頻度での被写体出現が保障されていない限り、夜の外出はしない。
土星と木星が接近した際は、1,000㎜超望遠(500㎜+2.0EX使用)を三脚に固定して撮影。木星の衛星(ガリレオ衛星)や土星の輪っかを捉えたことはある。
しかし、筆者は野鳥撮影と日常のコンデジ・スナップ撮影が中心だ。ある程度のカメラ機材は在るが、「動かない被写体」はあまり撮影してこなかった。三脚使用も年に数度。
しかし、昨日の夕方、太陽が沈む西方向の雲が少ない事を予想し、国分寺ハケ線と言われる多摩川の河岸段丘最北部の崖を目指した。今日はその天文撮影初心者の彗星撮影レポートをご紹介。
実は10月2日の早朝、登る太陽の直前見えるというので調布飛行場へ行ったが雲に覆われてしまい残念ながら撮影できなかった。
2日前12日(土)の夕方、5階建ての駐車場の屋上から待ってみたが、西側雲が多く撮影できなかった。目の前に6本横たわる高圧線電線も邪魔だし、2度目のチャレンジも失敗に終わった。
で、昨日の夕方、三度目の正直成るか?と野川沿いに現在通過中のエゾビタキを撮影しつつ、国分寺ハケ線の崖の上に向かった。
何と西方向の雲は非常に低く、夕方日没後の奇麗な放射状フレアが観られた。
何とこんな時期に花火大会も見物できた。
そうして、18時を回った頃、肉眼でうっすらと彗星が見えた!
思いのほか尾が長かった。1997年2月のヘールボップ彗星には明るさで及ばないが、尾の長さは同じくらいだろうか?
彗星そのものはアップで撮っても大きさ比較が出来ないので、周りの景色を入れ込むのがお約束!というのは良く判った。ネットに投稿されているのは殆ど海岸線や山の上からの撮影。こうした三鷹の住宅街からの撮影画像は少ないかもしれないが、昨日は奇麗だった。