2016年3月6日日曜日

アイサシリーズ その6.「コウライアイサのメスは面白い 」  Merganser series Vol.5. [Scaly-sided merganser Vol.2]

 オスのコウライアイサに常に従うメスは、何処となく自由人の面影を感じてしょうがない。一方で周りに対する警戒心はオス以上に細かく鋭いと思った。期間中いくども何かに驚いて飛び立つシーンがあったが、筆者の滞在期間後半にはこの珍鳥の見物人・撮影者の行動を観察して、コウライアイサがいつごろどちらの方向に飛び立つだろうか予測する事ができた。したがって予め300m程離れた位置で準備をし、しばし待機し、3羽がこちらへ向かって飛翔してくるシーンなどを狙った位置で撮影する事ができた。

 今回のコウライアイサ3羽は1羽のオスと2羽のメスの構成だったが、そのメスはどちらかが親で、片方は子供ではないかと思えるパターンが感じられた。しかし、正確には判らない。片方が割りに押すにくっついて行動するのに、もう1羽のメスは少し距離を置く傾向が強かったためそう見えたのかもしれない。

 ヤマセミも時にはつがい+1羽の計3羽で行動するケースが秋から春の繁殖期にかけて見受けられる事がある。このヤマセミの場合は前年度の子供だったり、つがいの兄弟もしくは姉妹がカップルだった片方に死なれた場合、次のカップリングが成立するまでの間、つがいと行動を共にする事が多いようだ。なかには一緒に居るつがいの育雛・巣立ち後のケアを単独のメスがサポートする場面も確認できている。

 
陸に上がったコウライアイサ一家

オスが採餌中、二羽のメスは岩に上がって休憩中。親子に見えてしかたがない。

別に「あっち向いてホイ!」をやっている訳ではないと思うが、笑ってしまい一瞬レンズがズレて、彼女らが視野から消えた。

羽繕いは何故か一斉に行うのが不思議だ。

常に前を行くのが親なのか?はたまた正妻で後ろが二号なのか?プライベートに興味津々。

オスが他のカモを退かす際も一羽が興味深く見ている。追い払い方を勉強しているのだろうか?

すぐに降りて行き、傍に寄ったカモを真似して追い払うあたり、こいつは子供かな?とも思える。

駄々をこねて鳴いているのか、警戒して親に知らせているつもりなのか?とにかく元気!