2015年2月14日土曜日

春国岱(しゅんくにたい)オオワシレポート! This is the report of Steller's sea eagle at Shunkunitai of Nemuro.

 昨日のこのブログで紹介した羅臼漁港のオオワシ・オジロワシ争い撮影船に実際乗船された方から連絡を頂いた。何から何まですべてがセットされていて商業ベースでのイージーな野鳥撮影ブームに何かむなしいものを感じられたそうだ。やはり大自然の中でその野鳥の生態を学び、自分の足で探し当てて撮れた画像と、1万円以上の乗船料金を払い、船の中の撮影場所取りでいがみ合いながら、撮れて当然の画像では後味が全然違うんですよ・・・とおっしゃっていた。

 当然のように毎日船頭が幕撒く餌を当てにして流氷の上で待っているオオワシは、もちろん樺太やシベリアから渡ってきた絶滅危惧種には変わりないのだが、何か割り切れないものを感ずる。根釧原野のタンチョウも一時は絶滅危機に瀕したが、今や増え過ぎて食害を起こしているようで、これ以上増え過ぎると何らかの方法で間引く必要があるような話も漏れ聞いている。

 このような状況下、春国岱のネイチャーセンターを2日前訪問。昨年自費出版した写真集「川辺川・球磨川流域の山翡翠」を贈呈した。大変喜んで頂きこちらも嬉しかった。で、オオワシの情報を訊いたら細かい所まで詳しい案内を頂いた。毎朝春国岱の森林地帯に多くのオオワシが終結するというので昨日行ってみた。朝7時前から夏季には木道で渡っていける島の国道側の樹木のほぼてっぺん付近にオオワシらしき姿が観えた。

 その後、飛び交うオオワシやオジロワシの姿を撮影できてこれまたラッキーだった。氷上をスノーモービルで移動する漁師の氷下漁のおこぼれを狙って集まって来ているようだった。これは風蓮湖北部での氷下漁の現場と一緒のようだ。しかしこういった自然はやはり北海道に実際来ないと味わえない事を痛感した。
朝8時頃の春国岱対岸の様子

同じく相当遠い樹林帯にオオワシの群れ発見!

同じくシカの群れも発見!

だんだん明るくなり陽が時折顔を覗かせる頃オオワシの数も増えていた。

シカも猛禽類もこのままの自然

時折近くを飛んでくれるオオワシ。

氷下漁なのだろうか、既に猛禽類が左手の樹木で待ち構えている。遠すぎてオオワシなのかオジロなのかはたまたトビなのか良く判らない。

このスノーモービルで戻ってくる途中で雑魚を撒くのを狙う猛禽類を撮影できるチャンスが時々あるようだ。

今日は大荒れの根室で、残念ながら「根室バードランドフェスティバル」初日の行事はキャンセルとなった。九州でいえば台風直撃だから当然だろう。明日も難しいようだ。