2013年12月8日日曜日

65歳の誕生日になって思う事 その2。Today I became sixty five years old , and I think these things. Part 2.

 今朝は65歳になっての健康保持に野鳥観察・撮影が如何に貢献しているかを述べたが、この項では「自分は何を残せるか?」を述べたい。人間だれでも50歳くらいまでは「この先何をしようか?何になろうか?将来は・・・・」と考える事があるだろう。

 しかし、どんなに頑張っても100歳までは生きられまい。どれ程医学その他が発達しても元々摂生をしながら健康に気をつけて生きてきてこそ、医学が役立つのであって、喫煙はするは、大酒は喰らうわ・・・で不健康三昧を繰り返してきた御仁が、いざという時だけ「医学が発展したんじゃないの?何とかなんないのかよ?」というのは虫が良すぎるというもの。

 で、50歳に成ったという事は人生の頂点に立ったと見ていい。この先は色々な部分に障害が出たり体力も衰え始めるし、要は山に例えても頂上に立ったようなモノ。遥かにこの先の自分を見下ろせば遠い先に自分が入る棺桶が見えるって寸法だ。

 前にも述べたが、広告代理店勤務中に得たデータによると、クラス会や同期会などへの出席率は55~60歳が一番高いという。20~40歳代は出席する人間が何故少ないのか?これはまだ現役バリバリの2~40歳代はその段階で人生にある程度成功し、何らか自慢が出来るモノを持っている人間しか出席しないからだという。要は自慢話をしに出席するような人間しか出てこないのだという。仕事が上手く行っていない人間だとか人生にケッ躓いて辛い時期の人間は絶対に出てこないという。


 しかし、55歳を超えて定年近くになり今更何をしても、もがいてもしょうがないと「自分はこれだ!何を恥ずることが有ろう」と思って皆出席するようになる・・・と言う。それにあの頃仲良かったアイツはどうなった?可愛かったあの娘はどうなった?の怖いモノ観たさの興味も湧いてくるらしい。それなりに歳を重ねた皆の姿を見て安心して皆さん会合を後にするらしいが、中には昔の上下関係、力関係が今でもそのまま有効だと思って大失敗する御仁も多いと聞く。人間歳を重ねれば色々なモノに成長したり、化けるのを知らない人が余りに多い。決してこれは容姿だけの事を言っているのではない。

 またまた話が飛んでしまったようだが、要は何を言いたいのかというと残された時間で、自分はこの世に何を残せるか?考える必要が有ろうという事を言いたいのだ。子供や可愛い孫に田畑、土地、株、現金の類を残そうというのではない。自分が生きていた証に何か、日記や写真や出版物、たとえプラモデルでも良い、もちろん自分で家を建てても良い。勿論人と同じ事でも良いが、私の場合は人がやらない事、やれない事は何か?を考えながら60歳から今日まで5年間色々考えてきた。

 その一つが、野鳥の写真集を生きている間に10冊出そう、それも自分で撮影した画像を中心にして、その撮影エリアの方々との交流も入れながらデザイン+文章もすべて自分でプロデュースしてみよう・・・・との考えか固まったのが2010年だった。

 同時に出版物だけではなく、ネット社会の今、インターネットを使って野鳥生態観察のホームページを造り、自分の出版物とのコラボレーションを図る事で野鳥を軸に立体的な情報発信が出来れば面白い広がりが出来ると踏んだ。

 そんな時に目を引いたのが「人吉のヤマセミ」という野鳥だった。東京辺りでは「今日ヤマセミを撮ったよ!」の一言で相当羨ましがられ、自慢できる価値観の非常に高い人気野鳥なのだ。動物園に行っても居ない。かの伊藤若冲だっていろんな野鳥を描いている中にヤマセミは居ない・・・と言うほど観察し難い、出遭い難い野鳥なのだ。
 それにヤマセミと云う野鳥は出遭えないが故につぶさに生態を観察した記録も専門的に詳しい方もあまり居ないという。そのヤマセミが人の肩に留まる程ではないにしろ、人吉の街中の球磨川を飛び回り人間と共生している様を見て「これだっ!この素晴らしさを集中的に生態観察して人々に紹介したい!」の単純な思いで始めた事だ。とりあえずこの企みは順調に進んでいると思っている。

 
 
 
 

 
 今まで3冊の自費出版写真集を世に送り出せた。これは熊本市、八代市を始め特に人吉市のお住いの野鳥関連・球磨川関連の方々多くのサポート・応援が有っての事、そういう意味では非常に自分は幸せ者だと思っている。中でも昨年出版の「江津湖の野鳥」写真集は日本自費出版文化賞で入選表彰して頂いた。過分な評価だが今後へのエネルギーを沢山頂いた。

 このご覧頂いているブログも熊本県内で288件登録している統計ランキングサイトで今日現在第8位、ページビュー数第2位になっているようだ。一方激戦区の野鳥写真のジャンルでの全国ランキングでは384件登録中49位、ページビュー数で7位になっているという。これまた非常に今後への期待と確信を覚える事が出来た。これもすべてこのブログを毎日ご覧頂いている皆さまのお蔭と日々感謝している。

 今後はこの野鳥観察写真集発刊とYAMASEMI WEBというサイトとブログで熊本県内の野鳥ファンと、東京あるいは全国に散って在住されている熊本県出身者の橋渡しを出来ればと考えている。熊本県内に住んでいては絶対に判らない熊本県の素晴らしさ、魅力を東京から発信する熊本野鳥のブログで全国に発信したいと思うのだが如何だろうか?くまモンが「これって凄いモン!」と言わなくても熊本の魅力が、人吉の魅力が全国に伝わるような結果になるように努力したい。

 これが65歳の誕生日を迎えて思う事の一番大きな事柄かも知れない。