2021年10月19日火曜日

写真集を観ての評論・評価は千差万別。There is a wide variety of criticisms and evaluations when viewing photo books.

  昨日から急に気温が下がった関東地方。三寒四温の逆は急激な気温低下が普通なのだろうか?下手をすると、冷房を付けていた日の翌日、空調機のスイッチを暖房に替えた方も居るのではないだろうか?今朝は氷雨に近い細かい雨が降っている。

 昨日までに今回編纂した写真集「ヤマセミカワセミ」の発送と手渡しを無事完了。反応を視て、本番編纂への準備に取り掛かろうと思う。

 筆者は今まで野鳥に関する写真集を2011年以来10冊編纂・自費出版してきた。そのうち半数はヤマセミに関するもので、残りの半分が地域での野鳥の生息状況を主に編纂したものだ。地域で言えば、北海道道東根室、奥日光、東京郊外三鷹の野川、熊本市の江津湖、首都東京の明治神宮。

 いずれも意図は明快で、ただ単にそこにいた野鳥を並べた鳥類図鑑でもなければ、探鳥ガイドのつもりもない。写真集片手に其処へ行って「居ねーじゃねーか?」と言われても困る。

今回の「ヤマセミカワセミ」の最終ページに掲載した過去出版物の例。

 最低でも3年から10年間に撮影した画像データをまとめた物なので、春夏秋冬季節や時間帯で居たりいなかったりするのは当たり前だ。

 で、これを写真集を作ったCANONのネット上(=PHOTOPRESSO)で数冊を自由に閲覧できるようにしたり、YAMASEMI WEBのサイト上で全頁を自由に閲覧できるようにしている。

 今回の「ヤマセミカワセミ」は10月1日に公開して3週間で既に600名以上の方に観て頂けている。これを昔のように印刷物として販売していたらとてもではないが此処までにはなるまい。

https://wpb.imagegateway.net/gallery/book/9468699595?backUrl=http://yamasemiweb.blogspot.com/

道東のオオワシ・オジロワシを集めた「The Eagles」既に9,500人以上の方々にご覧いただいている。

https://wpb.imagegateway.net/gallery/book/2135358741?backUrl=http://yamasemiweb.blogspot.com/

これは素人としては嬉しすぎる反応だ。1億総カメラマン時代、まさにデジタル写真集の時代に成ったのだとつくづく思う。

 テスト印刷版は親族含め、撮影仲間、撮影時お世話になった方々、ネットなどパソコン環境の無い方などに手渡ししてみて頂いているが、その反応・評価が全然違って面白い。

 筆者はあの福沢諭吉が明治の時代になって、新政府に海軍卿として奉公する「勝海舟」の姿を公文上で幾度も行った苦言(=やせ我慢の説)へ痛快な返答をした事を普段から真似している。

 「時事新報」という出版物上で福沢に幾度も叩かれても、「行蔵は我に存す、毀誉褒貶は他人の主張、我に与らず我に関せずと存候」というたった一行で返し、大向の喝さいを浴びたという事実だ。

 要は、写真集に関して如何様な評価を頂いても、作った本人にしか制作意図や中身に関してはあまり深くは判るまいから、気にしないでいる・・・という事だ。

 Facebookやinstagramで「いいね!」を貰うのとはまったく次元が違う。

 しかしその反応を視ていると逆に非常に面白い。

 特に野鳥を実際に撮影している方からの反応は、自分の目論見に近い反応だから良く判ってくれているな!という気がする。

 一方で、野鳥の名前などほとんど知らない高齢者で特に女性などは声を出してのけぞって笑う方も居る。「え?そんなに笑いころげるような写真在ったっけ?」と思うと、足だけ残して水に頭を突っ込んでいるヤマセミとカワセミのページのしぐさへの反応だったり、そろってピッ!と脱糞している時の野鳥の真剣な顔つきを面白がっているのだった。



 あるいはヤマセミとカワセミが魚を咥えて目線をくれている画像には「面白い!」「笑える」という反応がある一方で「私、魚を咥えているのって駄目なんですよね・・。」という上品な方からのメールを頂いたケースもあった。


 人それぞれだと思う。しかし実際にカメラのファインダーで野鳥を追いかけている御仁からの反応が一番聴いていて面白いのは「同好の志」だからだろうか?

右のカワセミのジャンプしてからのダイブを「何故だろう?」と思って頂ければ、もうこの写真集の存在意味は大きいと思える。ただ「凄いね!綺麗だね!」ではなく、ページをめくって「何故こうなの?」という疑問へ発展して頂ければ編纂冥利に尽きると言って良い。