2019年11月12日火曜日

クロハラアジサシが海から20㎞離れた人吉まで遠征! The Whiskered Tern came to Hitoyoshi where 20 km far away from seaside.

 アジサシという野鳥はカモメの同族だが、内陸エリアではなかなか出遭えない。東京だと羽田の埋め立て地・浄水場の屋上(立ち入り禁止)で繁殖しているという話はよく聞くが、撮影もできずニュースで知るのみ。

 一方、葛西臨海公園や羽田近辺の砂州で目に出来るとも聞くが、まだ行ったことはない。むしろ人吉・八代へ行った際に地元の方の情報でオニアジサシに出遭えたり、する程度。茨城県の浮島でコアジサシらしきのに出遭ったくらいだろうか。

 これらはいずれも海岸の干潟や霞ケ浦など内陸汽水湖の葦原付近だった。しかしたった一度だけ海岸線から20㎞も奥まった人吉市の真ん中、球磨川でヤマセミ観察中に一羽のアジサシに遭遇。熊本県の野鳥愛好家の方の情報でどうやらクロハラアジサシの様だった。

 人吉市というところは、非常に不思議なところで、コウライアイサやオオハクチョウ、ナベヅル、ハイイロチュウヒ、アカツクシガモなどが数年に一度づつ飛来したことがある。一羽だったり数羽だったりする。その場合は近県からたくさんの野鳥愛好家さんが訪れるようだ。

 飛び方が普段人吉で見慣れた野鳥たちのどれとも違うので、遠目にすぐ「別物」ということだけは判った。白っぽいので最初はカモメかな?とも思ったがより鋭く、より左右への揺らぎが特徴で?マークがたくさん付いた次第。

 近づいてくると、ファインダーに入っていたヤマセミはいつの間にかどこかへ去っていた。同じ魚を餌とする仲間なので警戒したのだろうか?
 
この姿勢がいかにもアジサシという「鋭さ」を感じさせる。

頭もお腹もごま塩なので換羽時期なのかも。

クロハラアジサシであれば「なるほど!」と思う腹部の黒毛だ。



良く沖合で高高度から翼をたたんで直角に海面に突っ込むようなシーンを見るが、この種はそういう採餌方法をしないのかもしれない。小一時間観察したが、採餌は一度もなかったような気がする。