理由はハッキリとしている。巣立ち直前のヤマセミの親鳥は巣穴の入り口が見える所で四六時中離れず監視しているため、普段人々がヤマセミを目にする場所に行かないのだ。
巣立ち10日程前くらいからは、ヒナも巣穴の入り口まで出て来て餌を貰う為、親鳥も常にヒナを監視出来る所から巣穴を見下ろしている。この辺りは今年集大成を製作する予定の「球磨川流域における山翡翠の生態=仮称」の「繁殖」の項目に3カ所での繁殖ケース詳細を掲載する。
此の「繁殖」の項には、各3週間にわたりヤマセミの育雛の様子を観察した成果を収録。1日の給餌・捨糞回数・カウントデータを100カット以上の撮影画像・動画(DVD添付)と共に掲載する予定。
その中にはアオダイショウが巣穴に入って一羽のヒナをのみ込み、つがいの親鳥がアオダイショウを身を挺して巣穴から引き落とし仮死状態にさせる一部始終なども静止画と動画で掲載する。
今日の画像は、ヤマセミの幼鳥達の巣立ち直後の幼鳥給餌+教育の様子。
巣立ち直後の幼鳥は一日中同じ所で集合して親鳥の庇護の元、給餌を待ち続ける。お約束の決められた場所から20mも離れる事はない。
数年前の幼鳥教育の様子。左の3羽が幼鳥、右の二羽が親鳥。この年は左の大きな岩が幼鳥の集合場所だった。こういったお約束の場所は毎年違う。
給餌の順番はほぼ決まっていて、幼鳥達も判っているため順番を崩して横取りをするような事はない。
親が移動すると幼鳥が後に続く。
この時だけは群れを形成するヤマセミ。
2018年の幼鳥教育の様子。この時は大きな倒木が集合場所だった。
これも2018年球磨川支流部某所のヤマセミ幼鳥教育の画像。
幼鳥同士で給餌をしあう事もあった。この一連の記録画像は貴重なものになる。
木陰の幼鳥達。5m離れた上部にミサゴが居るが、居に介さない。
普段は水面すれすれを飛ぶヤマセミも、幼鳥教育の最中は見通しの良い中高度を飛ぶことが多い様だ。