いままで、てっきり南洋に行けば普通に見られる、たまたま日本には何かの間違いで飛来するのだ~程度に思っていたが、実は熱帯アフリカからアルプスを越えてヨーロッパのドイツ・オーストリア等の高緯度の北国で繁殖する行動範囲の広い渡り鳥だった。
今まで国内の野鳥ブログや珍鳥ニュースの投稿を見る限り、芝生を突いたり、芝生から穿り出した虫等を空中に放り上げ湾曲した二本の御箸の様なくちばしを開けて呑み込むと言ったパフォーマンスの画像が数多く掲載されているようだが、今回幸運にも2時間に渡って観察できた様子では色々な事が見て取れた。
まず今回は1週間の南薩摩~天草~長崎エリア滞在中2箇所でこのヤツガシラに出遭う事が出来た。1箇所は地元鹿児島県の大変親切な地元の方3名の近々情報を伝え訊き出遭えたもの。もう一箇所は「現れそうな場所条件」を丹念にチェックしながらドライブしていて偶然発見したもの。最初の所には地元の野鳥カメラマンの方が2名居られたが、1時間程で「もう今年は見飽きた」とお帰りに成り一人になって残り1時間じっくりと観察できた。
もう一箇所はドライブ中に発見。「何故こんな所で?」と言うような所で羽根休めをしていた。一箇所は100m角の芝生グランドのような場所。もう一箇所は海岸沿いの岩場の傍だった。以前から有名な飛来地としての野間池・笠沙恵比寿、あるいはそのエリアには今年はまだ飛来していないようだった。車で通りすがりの地元の方々に飛来情報や地元での頻度等をインタビューしてみた所、2人に1人はヤツガシラを良くご存知で「春告げ鳥」として毎年皆さん楽しみにされているようだった。
これだけじっくり視られたのは初めてなので、非常に興奮した。動画も同時にセッティングしたが残念ながらあまり良い映像を長くは撮れなかった。未熟者の失敗。
むしろ今年は野間半島エリアにクロウタドリが飛来していて、そちらを目当ての野鳥カメラマンが結構来ているようだった。
最初は木立の中にジーッと留まったまま動かなかった。
この日の気温は最高24度、広い芝生の照り返しでグランドの気温は更に高かった。
気が付くといつの間にかグランドに降り立ち当たりの様子を伺うヤツガシラ。
ヒヨドリと並んで周りを警戒の模様。
ヤツガシラが地中の虫を採餌して咥えているのをツグミが見守る。
広い芝生を移動するには思いのほか早い足取りでササササ・・と進む。
見上げると桜が満開!ピンクが強いのでソメイヨシノではないようだが春ならではの画像。
お約束の虫放り上げシーン、今回は20回ほど撮影できている。採餌シーン、砂風呂浴びシーン、冠羽立てシーン、ストレッチシーン、飛翔シーンなどは明日以降・順次ご紹介。