2021年8月17日火曜日

アカショウビンという鳥はそんなに珍しいのか? Is the bird Ruddy Kingfisher so rare?

  何かにつけ野鳥ファンにとって、特に野鳥の撮影者たちにとってアカショウビンは憧れの火の鳥だというが、南九州では毎年夏のお約束で、雨降りの日の朝夕は森林からあの悲しそうに聴こえる情けない鳴き声が聞こえてくる。人吉市では住宅街で附近の森林地帯から聴こえたりする。

 ある時など秋も深まった頃、街中の飲み屋街の並木の根元でウロウロしているのをスマホで撮影した証拠画像すらある。飲み屋で一緒に一杯引っかけたのか?全身が赤かったというが元々赤い鳥なのだ。アカショウビンを知らない人々は冗談で済んだが、野鳥ファンの間では大騒ぎになった。「人吉でアカショウビンが越冬しているらしいぞ・・。」

 人吉市は非常に不思議な山間都市だ。地熱が高く温泉が湧く地だし、山田川の橋の下ではふつうのツバメが越冬している。初春にはイワツバメと普通ツバメが球磨川の上を乱舞する非常に珍しい所だ。球磨川沿いのホテルの部屋から窓を開けてこれらを数時間追って撮影したことがある。

 ツバメは置いておいて、今日は人吉盆地周辺で幾度か撮影したアカショウビン。

 南九州エリアでは野鳥ファンの間でアカショウビンの有名な撮影ポイントがある。霧島山系の自然公園の観察小屋だ。ヤマヒルで大変な場所だが、ほぼ確実に出遭えて撮影できるというので有名らしい。筆者は行ったことが無いが、口の悪い友人の話では上野公園にパンダを観に行くのとあまり変わらないと言っていた。まさかとは思うが、アカショウビンに出遭える確率はパンダが厩舎から出て来るか否かの確率に近いのだという。

 ある意味それを証明しているのがそこで撮った人々の画像だ。ほとんど同じ背景、同じアングルで、違うのは顔の向きぐらい。でも行って出遭えるだけで充分なのだろう。判る。

 これ以外にもヤイロチョウだのヤツガシラだの珍鳥と言われる人気野鳥は多い。そのたぐいを追いかけて、切手の図案のような姿を撮影する人も確かに居る。筆者とは目的が随分違うが、その世界もまた奥が深いのだろう。

 筆者の場合のアカショウビンは人吉のお住いの野鳥の生態に関しての達人のサポートで、その営巣、子育て、給餌、巣立ち・・などを静止画と動画で収録できた。まるでジャングルのような場所での迷彩テントに閉じこもっての観察だった。

 数年前、このブログで一部をご紹介したが、長雨の今、再度その時期の画像資料・動画を再チェックしてみたい。未発見の何かが在るような気がする。

 今日の画像は数か所でのアカショウビンの画像。

子育て中のアカショウビンはじっくり観察すれば撮影チャンスは多い。

オスとメスが交互に給餌に往復する。




繁殖行動中でない場合は突然山の中で出遭う事に成る。じっと動かなければシャッターチャンスはある。山中で出遭っても慌てない事が一番重要。すぐにレンズを向けてはいけない。腕が動くだけで警戒される。野鳥の先祖は恐竜!動くモノに反応する。その場にゆーっくりとしゃがみ込むのも一つの方法。何かの行動の途中でなければ10分やそこら毛づくろいなどで動かなかったりする。