2018年7月16日月曜日

団塊世代の皆さんへ早朝の八島湿原散策をお薦めする。I would like recommends walking the Yashima-wetland in the early morning for baby-boomer generation.

 筆者のこのブログはいつもの内容が示している通り、野鳥の生態を中心にした、どちらかというと理科・生物学系の内容ブログだ。単にこんなに珍しい野鳥が居ましただの、ノートリで接近できました、あるいはもう抜けてしまいましたがこんな珍しい渡り鳥や旅鳥に出遭えました!などという自慢げなブログでもない。

 したがって、接近した綺麗な画像や、珍鳥や迷鳥ばかりを探求される方々には面白くないと思うが、海外からのアクセスの多さ(先々週などはフランスとアメリカを合計した数が我が国内の総数を超えた日が続いた)を考えると、たった一行の英語タイトルと野鳥の生態画像だけで日本語を理解しない方々にも、充分楽しんで頂けているのではないかと思っている。

 今日は昨日に続いて、信州は霧ヶ峰、上空から見るとハートの形をした八島湿原・散策の話。特に1948年前後に生まれたいわゆる「団塊世代」の人々にお勧めしたい「気持の良いさわやかな高原」ご紹介の話だ。もう幾度も行って良く知っておられる方はパスされますように。

 筆者は過去30回ほどこの八島湿原を訪れている。これは東京からだとしても決して多い方ではない、地元の方は毎日でも行かれる方もいよう。
 最初に来た2000年以降、今まで春夏秋に各10回程度来ているが、冬の雪のシーズンはたった1回しかない。其れも木道が雪で歩きにくい時に。

 今年は5月の末に車で行った九州探鳥行の帰り、それと二日前、富士見の森のオフィス・イベントへのおまけ(渋滞回避の時間調整)で5時間ほど立ち寄った。

 3連休の初日だったので人出は多いだろうと予想はしていたが、思いの外混雑していなかった。これは八島湿原の公共駐車場(他にはない)のキャパが100台あるか無いか程度なので、おのずから湿原に立ち入れる人数が限られてしまうという自然環境保護には良い上限を保てているのだろう。

 ハート形の周回道路をゆっくり回っても1時間半で元の場所に戻れてしまう。むしろ車山へのなだらかな登山道の拠点、あるいは鷲ヶ峰への拠点にするのも良い場所だと思う。

 此処へ来たら忘れてはいけないのが、ヒュッテ御射山。車山への登山口にもあたるが、湿原の自然をカメラに収める人間にとっては絶好のベースキャンプに成るだろう。此処へ来始めた頃は長期休業で未だ営業をしていなくて、軌道に乗せる準備中だったような記憶がある。

 ヒュッテ御射山の若い支配人ご夫妻の人柄、明るさ、人懐こさは近隣のどの宿泊施設とも違う異次元の雰囲気を持っており、何故かまたすぐ訪れたくなるような不思議な磁石を持っている。
http://park19.wakwak.com/~misayama/html/top.html

 木道を歩いてきて、飲むホット珈琲の香り、味はコンビニで入れてきたポットの珈琲とは全然違う美味しさがある。こればかりは行ってみて自分で味わってほしい。言葉で表現するのは無理。

八島湿原の生物は実に人間に良くひっついて来る。

木道に数か所木のテーブルと木ベンチが在る。勿論早朝の八島湿原界隈に売店は開いていない。午前2時調布からの高速に乗る前コンビニでサンドイッチを買い込んで・・・。10年以上使い込んだスタバの保温タンブラーに店頭で入れた珈琲とで高原・木道モーニング、ちょっと早めの朝5時。

ヒュッテ御射山は車山への登山道入り口にもあたる。

自炊可能な山宿でWifiを使えるというのは、毎日ブログを更新する身としては非常にありがたい。Wifiも使えない、朝食事にコーヒーを出さず紅茶しか出さない様な同じ八島湿原の別の宿より余程お客のニーズを判っている点で、強くお勧めしたい。

今回は営業時間外(飲食サービスは10時以降)の早朝にも拘らず、宿泊客の朝食の準備で大忙しなのに、若い支配人さんわざわざ外まで出てきて「シンジョーさん!コーヒー飲みます?」と声を掛けてくれた。団塊世代はこういうのに弱いのだ。なおかつ珈琲を頂いている最中、それを知らない若き奥方も同じ様に「コーヒー如何ですか?」と声を掛けてくれる、この気配り、このお二人、ただ者ではない。
 数日前、熊本空港の飲食店舗サービスの惨状を体験した直後だけに、余計この珈琲一杯に強く感動した。熊本空港関係者には是非こういう旅人の心を学んで欲しい。サービスの原点を信州の標高1600mで知ったのだった。

夏が過ぎて、晩秋、天候の具合では霜どころかうっすらと雪が積もったりする日にぶち当たったりする。こういう日は野鳥が多いのだ。今年は少し長めの滞在を計画している。自炊も良いかもしれない。

完全に雪が積もり始めても、晴天率が非常に高いエリアなので、天候を観つつ行くと良い事があるはずだ。

1月の初旬はこんな感じだった。今と比べると生物は1/100もいないシーンとした世界、空気は勿論とても硬い。野鳥類は山を下りて里にいる。目に映るのは雪上に残る動物の足跡のみ。

標高が少し下の踊り場湿原(車で10分)の周回路は雪靴=スノウシューが無いとまず歩けない。

真冬の歩行は結構しんどいが、その代わり北アルプスが真っ白に見えるご褒美がある。真ん中は槍ヶ岳。