2018年7月3日火曜日

団塊世代のジジ放談!日本のサッカーチームはこれが限界だと思う理由のいくつか。 There are some of the reasons the Japanese Football team's limit.

 前にも述べた様に、サッカー・ワールドカップの試合はリアルタイム中継では観戦しない事にしている。理由は大学時代4年間週5日球を蹴っていた自分がプレーできないというもどかしさと、サッカーそのもののスピードと正確さが全然違うから観ていてやるせなく成るからだ。

 TVのこちら側で応援すれば思いは通じるはずだ!と思うのは応援する人の錯覚・自己満足で、スタジアムでの応援効果とは全然違う。でもそれが判っていても意味がある、効果があると信じたい気持ちは判らないでも無いが・・・。

 今日は朝起きて試合の結果と経過を詳しく視て思った事を書こうと思った。日本チームはよく頑張った。あらゆるハンディを乗り越えてベスト16は立派だと思う。あと少しでFIFAランク3位のベルギーを撃破しベスト8へ行けたと誰もが思っただろう。
 特に原口や乾のスーパーシュートは過去の日本人にはとても打てなかった凄いものだと思う。其れだけ日本人の技術・経験値が高まったのだろう。レベルは世界に相当近づいていると言って良い。

 しかし此処に来て、今後もベスト16以上に上がるには大きな壁がある事が判ったと思うのだ。其れもある程度具体的な理由が。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180703-00000006-maiph-socc.view-000

 その理由とは、「複数の人種の混合チームには、単一人種のチームは敵い難い」という事だ。断っておくが決して人種偏見だとか差別だとかという意味では少しもない。
 此処からは筆者の独断・勝手な考え方なので勿論大間違いかもしれないし、どこかで少しは当たっているかもしれない。実際ピッチで幾つもの試合を経験した身として考えた事だ。TVの液晶画面を通じてしか観戦しないで意見を言う人とは少しは違うと思う。

 先に述べた「あらゆるハンディ」という一言の中に色々な意味が含まれているのだ。その一つ人種的な体格・反射神経(=一般的には運動神経)つまりフィジカル面でのハンディが確かに存在するのは紛れもない事実。
 その中で背も低く、脚も短く、ジャンプ力や瞬発力で劣る日本人が此処まで頑張っているのは逆に世界が驚異の眼で見ている。これはネットで海外プレスのサッカーレポートを観れば一目瞭然だ。
しかし、今日のブログで言いたいのはフィジカルの面ではなく、メンタル面における人種の混合効果についての話。
 単にフィジカル面の優位性が試合の行方を左右するのであれば、今回アフリカ勢の全てがリーグ選を突破できずに、ベスト16へ上がれ無かったことを説明できない。
https://www.asahi.com/articles/ASL6Z6FJ2L6ZUTQP024.html
 
 その一方で、ヨーロッパ勢は相当残っている。しかしその中に色々な国出身の民族・人種が入っている。単一なのは今回驚異的なロシア(優勝するかもしれない)、クロアチア、スエーデンくらいだろうか?フランス、イングランド、デンマーク、スイス、ベルギーなどは昔の植民地・統治国だった国からの移民含めて多種多様な民族・人種でチームが構成されている。
ベルギー・チーム
イングランド・チーム
   フランス・チーム 画像すべてゲキサカより

複数人種でチームが構成されるとどういう事が起こるか?チームメンバー全体が同時に浮いたり沈んだり、やる気になったり落胆して諦めたりしなくなるのだ。常識・価値観・気力・胆力、粘り強さ、諦めの早さなどが千差万別のメンバーが混在すると、一人が落ち込んでも「お前は寝てろ、俺は突っ込むからな!」とでも言いながら敵陣へ突っ込んでいったりする。
 この差が、いい意味でチーム内に広がり、バテたメンバーも諦めかけたメンバーも再起動できるのだ。
 要はメンバーの中にはくそ真面目で、責任感が強く、倫理観も強く常にメンバーとの連携・調和を考え自分のエゴを殺しているタイプが居る(=日本人が典型)と思えば、昨日交わした約束を守らず平気で嘘をつきながら「決して嘘なんかついていない、これはウソではなく別の新しい真実が生まれただけだ・・・。」と涼しい顔で言うタイプも居るって寸法だ。
 ゴールに球を蹴り込むまでの協調性だけは一緒なのだが、他はバラバラの価値観・考え方、感情の起伏が混在するとこれがまた強いのだ!
 
 これは1972年40日間ホームスティで通った英国ボーンマスの英語学校で、学生によるにわか造りのサッカーチーム(ドイツ人、フランス人、ニカラグア人、コロンビア人、筆者日本人、パナマ人)が現地ボーンマスの陸軍駐屯チームに勝ってしまったという大騒ぎを経験しているので良く判る。

 更には日本のラグビーチームが南アフリカを破ったあの2015年英国開催のワールドカップの試合を覚えていよう?日本チームのメンバーは一体どういう人種構成だった?TVで観ていた我々日本人ですら驚くほどの混成民族チームだったではないか。これらの事実が筆者のこの考え方をある意味証明していると思うのだが如何だろう?

 今や、あの陸上競技(ハンマー投げ、短距離走)バスケット競技、プロテニス、野球などで活躍している他民族・人種の血の入った優れたアスリートたち。サッカー競技に出来ない訳がない。

 逆に単一民族・人種だとアフリカ勢のみならず、日本チーム、韓国チームのように盛り上がって協調性の素晴らしさが功を奏している場合は良いが、一転、点を入れられ追いつかれ、体もバテ、気力が萎えてしまうとチーム全体にそういう空気が即効で広がる。これはチームのまとまりが良すぎて協調性が強ければ強いほど早い。これが今の日本チームのウィークポイントだ。

 日本チームにも、考え方・価値観の違いの他民族の血の入った選手が居た2002年日韓併催ワールドカップ(三都主アレサンドロ)、2010年南アフリカ大会(田中マルクス闘莉王)のみトーナメントへ上がれベスト16に入れた事には皆さんあまり気が付いていまい。この2名がそれぞれチームメンバーが劣勢になり下を向いた際に鼓舞し再起動させた話は良く聞く。
 今回のダメージは期待が大きかった(いつものメディアの煽りで)だけにショックは大きく、立ち直るには暫く掛かるだろうが、次回も是非頑張って欲しい。
 選手達は120%の力を出し切ったと思う。しかしこれから先上に上がるか否かは日本サッカー協会首脳陣の基本的な強化問題だ、今後に期待したい。
今後、日本チームが世界のサッカーステージでベスト16以上に上がるためには、日本人選手が世界のプロチームに入って切磋琢磨するだけではなく、これらの他民族・多人種の選手をチームに入れる必要があると思うのだが、どうだろう。