暫くぶりに都心の緑地でルリビタキのオスと対面した。初冬の野鳥探索で訪れた二日前、ちらっとその姿を見かけたので、きちんと朝から観察に来ようと思って9時開園時からフィールドに入ってみたのだ。
東京では過去、新宿御苑、明治神宮、目黒自然教育園、小石川の東大植物園、井の頭公園などで遭遇。要は緑地であれば何処でも出遭える割にポピュラーな野鳥なのだ。
もちろん八ヶ岳周辺、奥日光など筆者の良く行くフィールドでは当然のように出遭える。
しかし、レンズに迷彩ステッカー巻いたバーダーさん達が目の色を変えて緑地内を右往左往する様を見て、なぜそんなに必死にあちこち追うのだろう?と不思議だった。
ここ4~5年バーダーさん達がスマホ連絡網でフィールドでも盛んに電話をしている姿が特に目立つ、多い。フィールドでは常に単独行の筆者、野鳥の生態知識からその場の自然の様子をよく観察し、周りの雑音に惑わされず目的の被写体に集中して行動するようにしている。
そもそも最初からある一種目的でフィールドに出たのは今回が初めてかもしれない。
過去の経験値からすると、どちらかと言えば藪鳥の部類に入るルリビタキはそうそうあちこちを飛び回らない種だと思っている。
新宿でも明治神宮でも、いつも行って出遭えるのは決まったポイントが多い。かっては入れた三鷹の国際キリスト教大学のキャンパスでも、ルリビタキの出現場所は毎年同じだった記憶がある。
今回の緑地は木の実が多いエリアなので、ヒタキ系、カラ系が割と多い場所だ。
今年は特にメジロ、ヒヨドリが多く、エリアに探鳥しに入って徘徊してもやたらうるさく感じる。野鳥は基本的に自分のテリトリー=水飲み場、餌さ場、塒(ねぐら)を決めたらあまり変えない。従って行動ルート、時間、パターンはルーティン化しており、ハプニングやサプライズで日によって気分で違う所で行動はあまりしない。
これは10年以上熊本県の人吉に通い、ヤマセミを中心に色々な野鳥の行動パターンを観察して分かった事。ヤマセミは好きな羽根休み場、採餌場、水飲み場、縄張り監視場を決めたら変えなかった。だから信じられないようなカット数を撮影できたと思っている。
基本的にルリビタキは雑食でクモや小昆虫(羽虫・カゲロウなど)を好むが、木の実、草の実も食すので、都心の緑地でも木の実草の実が熟す今の時期は同じ場所で行動することが多いようだ。
今回の緑地でもハゼの実採餌に来る場面での撮影となった。




