2025年12月6日土曜日

団塊世代は「認知機能検査」を行って最後の免許更新を行った。 The baby boomer generation took a cognitive function test to renew their driver's licenses for the last time.

  筆者は1948年12月8日生まれだから団塊世代のど真ん中!当然後期高齢者の領域だから免許更新の際は「認知機能検査」と「高齢者講習(実地含む)」が必須で、しかるべきところから通知葉書が来る。

 75歳を越えたら1回やれば良いのかと思っていたら、ゴールド免許保持者でも3年に一度同じことを繰り返してやらねばいけないようだ。ボケや認知症はどんどん進むから当たり前か?

 今回初めての(・・と言いつつ最後にしようとは思っている)後期高齢者免許更新。必須の関所を体験したので、その会場の様子、実際の内容などをレポートしようと思う。

 東京都公安委員会から届いた◆免許証更新のための検査と講習のお知らせ◆は今年7月2日に発送された。要は次の免許証更新までに所定の手続き(検査と講習)を完了しなさい!という事だ。

 この葉書を受け取った時は「えー?まだずいぶん先じゃん。」と思っていたのだが、歳をとると時間のスピードが光速に近くなるような気がする。自分が光速で動くと逆に自分自身の老化は遅くなるってアインシュタインって舌を出した科学者が居たっけ・・・。

 話が飛ぶ前に元に戻して、12月8日が誕生日の(・・って明後日、㐂寿じゃん!)筆者は東京都公安委員会から来た「運転免許証更新のお知らせ」という葉書を見て、必須の行動を起こすことにした、それが11月10日頃。ネットで最寄りの試験会場などを検索。

 で、「認知機能検査」と「高齢者講習(実地含む)」を同時に出来る自動車教習場を探したのだが、ネットでググったら一番近い東小金井駅傍の教習所は実地講習しかしていない(実はつい最近両方此処でも出来る事に成ったらしい)という。そこで認知機能検査を1000円(民間教習所の半分)で出来る府中自動車試験所に申し込んだ。

 要は必須案件を一発で出来ず、2日間に分けて別の所で行う訳だ。

 まあ仕方がない。予約した日に府中の試験場まで自宅からいつもの野川を渡って武蔵野公園を抜けて20分歩いて出向き、検査を受けた。

 この試験場に来ていた同じ高齢者たちを観察していたら、トンデモナイ事が判明!

 必要書類を構内で落としたらしくおろおろしている者、地下の食堂へ行ったまま戻ってこない者。待合の椅子で眠りこけている者。ボーっとして立ったまま動かない者。病院の待合室より酷い有様。

 これじゃ此処に居る半分はもう絶対に車を運転しては駄目なんじゃないの?と思える有様だった。この検査システムは絶対必要だ!と深く思った事だった。

 検査自体は3種類の設問を頭にヘッドフォンを付けタッチパネルに従って設問に答えていく簡単なものだった。3問とも半分まで行かないうちに「ハイ其処で終わってください!」とか言われて次へ移ってすぐに終了した。

 部屋の出口まで誘導されA4の封筒を渡され「合格ですから講習と実地を・・。」と言われ、ついでに「貴方は12月8日が誕生日ですから、もう1月前を過ぎているのですぐ更新できます、お早めに。」と言われ帰された。

 

 その3日後、東小金井の民間教習所(ここも歩いて15分で行ける)で講習(視野検査(左右で160度見えた、機械による動体視力や夜間視力の検査)と30分ほどの構内実地講習を受けた。75歳前に一度やった同じ教習所なので、まったく問題なかった。

 しかし、片側1車線(つまり2車線道路)から片側2車線(つまり全部で4車線)の道路に右折する時、教官に「これ右の車線入って良いの?」と訊いたら良いというので入ろうとしたが、まさにこれって逆走ではないか!

 この辺りが引っかけのポイントなのだろうけれど、実際の道路の場合反対車線だと正面に車が居るので逆走なんて一発で体験的に判りそうなもの。脳が退化するとそれも判らなくなるのだろう・・。


民間教習所から府中の自動車試験場へ行って三角形に歩き2万歩だった。

 控室には高齢者(前期と後期の両方が混じっていた)が順番待ちをしているのだが、これがまあ皆さんよく喋る!呆れるほどのお喋りの場と化してしまった。筆者は今日初めて出遭った人たちとこんなにもお喋りができる人たちが羨ましい。自分にはとても出来ないので部屋から出て教習場の横を走る中央線を眺めていた。

 部屋の中は男性2名、女性4名なのだが、一人は50年間ペーパードライバーで実際に車を運転してこなかったご婦人。実地講習を終えて戻って来た時、教官に別室に呼ばれ「貴女は二度と車の運転をしてはいけません」と言われてしまったと聞いた。

 一方、「私はほぼ毎日運転しているわ」と言っていた女性は、コースを外れて生垣に突っ込みフロントの左側を壊したらしい。ものすごく緊張したんだとか。

 其処でお喋りの合間に聴こえて来た話。府中試験場でこういう人が居たと・・・。 府中試験場に車に乗って「認知機能検査」を受けに来た80歳代の高齢者。

 認知機能検査がまるでダメで、「今日は乗ってきた車、運転して帰ってはいけません!」とタクシーで帰されたのだと・・・。

 こんなような状態たもの、高齢者の車による事故を減らす試み、絶対に必要だと思う。

 結局筆者は全てOKで証書を貰ったので、その日その足で府中の試験場まで歩いて更新に行った。眼の検査やって写真撮ってお金納入して1時間後に更新免許証が交付されるってんで、すぐ裏の武蔵野公園で紅葉を愛でて時間を潰し、午後2時にはすべてが終了した。

 もう二度と府中の試験場には行かないで済むのだと思うとちょっと感無量。

 あと3年だけ車を運転する猶予を貰ったわけなので、九州へ再び往復してみようと思う。2017年18年と2年連続で九州人吉を往復したので、勝手は判っている。