石破首相が東京生まれだが父親の鳥取県知事就任の為鳥取県育ちという事は、筆者が東京生まれで父親の仕事(十條製紙エンジニア)の関係で九州小倉~熊本八代で育ったというのと似ている。
特に筆者はサーカスの子供ではないが、小学校は4か所、中学校は2カ所通って育った。それぞれの地域・組織で色々価値観・常識が違う事を身をもって体験している。
拙著「団塊世代のヤマセミ狂い外伝」にも書いたが、小倉の小学校時代に「将来大きくなったら何にに成りたい?」と問われ思った事と、中学2年生で単身東京へ出た時の同じ問いに対する答えは全く違った。情報量の多い東京に出てすべての考えが変わった。
※「団塊世代のヤマセミ狂い外伝」⇒このブログの右に出ている過去ログの2013年12月28日付~2014年10月19日付で全文閲覧可能。
熊本の八代では3局しかなかったTV局が東京に出たら倍以上在ったのだ。
筆者10~13歳で価値観も常識も大きく違う環境変化を体験し脳に摺込まれたのだから、その影響・考え方は今に至るに他の人とは少し違う。
石破首相が「地方創生」をテーマに掲げ、全国の地方を活性化させようとしているが、あまりその具体的中身が聴こえてこない。これは大手既存メディアも野党も声高に叫んでいる所だと思う。
石破さん、言っている事は判るが、賃金格差は個人々のモノで、平均すると東京以外年収の差にあまり大きな地域格差はない。東京だけ確かに高いのと九州エリアの賃金が他エリアと比べて低いという事はデータ上はっきりと出ている。
九州経済の中心福岡県ですら、関東のどの県より低い。
東京一極集中は、すでに筆者が高校生あたり高度成長下の首都圏でも言われた事。地方から国鉄の夜行列車で「集団就職」が盛んに行われTVや新聞のニュースで報じられた頃だ。
その結果、猫も杓子も東京へ出るんだ!吉幾三などという「よし、行くぞぉー!」をもじった芸名で「俺らぁ東京さ行ぐだ!」などと言う大ヒットを飛ばしたりすることになる。
※個人的には大好きな曲だ。金沢明子の「黄色い潜水艦」と並んで最高の歌謡曲だと思う。
これ以外、トレンディドラマと称して東京の街並み、洒落たレストラン、高級品を扱うブティック、原宿のシャンゼリゼ通り、青山のキラー通りなどキラキラネームで妄想を掻き立てるシチュエーションで、キレイな仕事をしている20~30歳代の若者が恋愛ゲームに明け暮れる・・・。50~70歳に成ってもその余韻で生きている高齢者が沢山いるのを知っている。
これを地方局が流すものだから、年頃の若者が全国から首都東京圏へ集まって来たのだ。この辺りは筆者の「団塊世代のヤマセミ狂い外伝」にも今から10年ほど前書いた。
「団塊世代のヤマセミ狂い外伝 #9.団塊世代の事実をどれだけ一般世間は知っているのだろう?(上)」
「団塊世代のヤマセミ狂い外伝 #11.団塊世代の事実をどれだけ一般世間は知っているのだろう?(下) Do you know what the baby boomer was ? The other generation don't know the real story of the baby boomer.」
筆者はもともと東京生まれで、九州二ヶ所で育ち中二で東京へ戻った逆Uターンなのだが、小倉市(現北九州市)の小学校時代のクラスメートのなんと!約半数弱(20名/43名)が東京・首都圏在住だった。(=2006年当時)
これを観ても明らかなとおり、地方創生を唱える前に、何故東京一極集中が起き、どうやってそれを鈍化させるかの具体的アイディアを考えるのが大事ではないだろうか?
では具体策とは?上記「団塊世代のヤマセミ狂い外伝」にも散々書いた事だ。 つづく、