2024年2月25日日曜日

米国オープンAIの出したSoraの恐ろしさに世界はまだ気が付いていない。その2. The world has not yet realized the horror of Sora, created by US Open AI. Vol.2

  昨日のこのブログで2月15日に米国オープンAI社が発表した生成系AI「Sora」に関しての危機感を述べたが、アクセス反応はいつも通りで、別に急増しなかった。基本的にこのブログが野鳥の生態観察レポートを主軸に置いたものだからだろう。IT、AI. 生成系AIには余る関係ないから見ない・・という方が多いのかもしれない。

 しかし、ただ「あっ!居た」からと野鳥を撮るだけではなく、猛禽類だけ、カワセミだけ、シギ・チドリ系だけなど絞り込んで観察しておられる方も居る。

 さらには熊本県八代市の八代野鳥愛好会の方々のように、球磨川河口部を中心に熊本県内でのクロツラヘラサギ中心に水鳥の生態・環境の変化などを研究観察されている方々などは、HP制作、あるいはブログや研究発表、記録保持などでコンピュータを駆使されているだろう。

 同時にデジタルカメラ(スマホも含まれる)の画像を何らかの形で保存したり、研究発表時に画像処理ソフトを使用してデジタル保存するに違いない。

https://yatsushiro-birdclub.com/ 八代野鳥愛好家のHP

 こういう先端技術を駆使して活動される方々は最近の生成系AIの驚くべき進化・普及に気を付けておかないと大変なことになるというのが、昨日今日のこのブログの憂えている部分なのだ。

 もちろん各地の自治体・行政でも日々の業務推進・運営にITやAIは欠かせないTOOLに違いない。ChatGPTが出た途端、その問題点や不確実性を精査せず「我が役所では積極的に使用します」などと宣言し、いかにも「進んでいるんだうちらは・・。」などと自慢したようだが、現在はトラブル続きや出来た文章をマンパワーで精査しなければならず、二度手間に成ってしまい稼働中止など頓挫している所の方が多いと聞いた。

 しかし恥ずかしいから役所はこのことは伏せたがるし、メディアも役所の足を引っ張る様な報道はしない。そういう意味からすれば持ちつ持たれつの裏・関係のある官とメディアは決して公明正大・隠し事無き世界などではないのだ。

 地方にありがちな、「〇〇推進委員会」だの「〇〇活性化システム共同体組織」などを立ち上げ、地元の有力者・関係者一堂にそろってにこやかに記念写真を撮る。これが地元新聞に好意的な感じで発表されるが、その後その委員会や組織体がどういった活動をしてどのような具体的成果を上げたのかを報じた記事を観たことがない。

 地元民にとっては「あー、地元の為にやってくれているな?」と期待はするけれど、その期待も明日に成れば忘れてしまう。その成果に至ってはまるで調べようともしない。要は「オラ達のためにやってくれているな?」と一瞬でも思えばいいのだ。

 時として、この行為が選挙対策だったりもする、余剰予算の消費策だったりもする。

 地方の日常はこんな感じで繰り返しているのだ。

 こういったファジーでいい加減な人間の営む日常の中に、生成系AIが浸透し、ばい菌のように蔓延ると、どういった弊害が生まれるか?

 今月2月8日の読売新聞全国版に見開き全面で生成系AIに関する問題点を一挙掲載していた。日本のメディア、新聞、テレビ、ラジオ、雑誌、ネット、SNSを通じてこれだけまとめて生成系AIに関して解説・啓蒙を行った所はこの時点で知らない。

 さらに言えば2月15日の米国オープンAIの「Sora」発表の前の話だ。昨日のこのブログでご紹介したSoraの凄さ、怖さ、今後人類に与える影響は計り知れないものがあるが、その前の時点ですでにこれだけの人間にとっての脅威が在る事をこの記事は報じている。

 まず一面トップで「偽動画」の持つ脅威に関して報じている。新聞は何かというと「民主主義への冒涜」の様な報じ方をする。あの安部元首相暗殺の時点でもそういう報道をしていた。しかし、現実・実際一般人が考えるのはそういう事ではないと思う。現実的に自分にとっての脅威が何かを早く知りたいのだ。

全面の右半分 2月8日


全面の左半分 2月8日

更に2日後、2月10日には追いかけで特集が組まれた。



 生成系AIは人々が撮った写真、描いたイラスト、画、デザインを黙って収集し勝手に二次使用して手を加え、新たな物へと作り変えてしまう。オリジナルの持つユニークさ、心地よさ、凄さなどの良い部分を黙って無断でタダで横取りするのだ。

これにより多くの職業が奪い取られる。あの京都アニメの社員たちのやっていて仕事もすべて生成系AIにとられてしまう。Soraが普及すれば、広告代理店のプランナーやクリエーターが不要になり、絵心が全くない営業職が15秒コマーシャルを完パケで作って納品できてしまう。

警鐘を鳴らしているジャンル その1.

今まさに戦争・選挙などのジャンルで使われ始めていて大問題になっている その2.

スマホ・ジャンキーが混雑する雑踏で、通行人の邪魔をしながら自分の居場所をスマホで確認しているような脳の退化レベルから、卒論を生成系AIに丸投げして、自分はどんどん類人猿のレベルの脳に退化していく大学生など・・。


 個人の脳の退化以上に色々なジャンル・方向で深刻な影響を及ぼすと警鐘を鳴らしている。読売新聞以外のメディアは一体こういった状況をどう考えているのだ?

 あのNHKですら見識者を集めてこの生成系AIについての座談会・討論会を開いていない。開けないのだろう。デジタル担当相だの総務相だのスマホの会社のCEOだの呼んでもダメ。
 役割上の建前論者ではなく、具体的な実例をどんどん上げてモノを言える者(実際のハッカーやフェイク動画作成者)でないと意味がない。

 次の機会に、自分自身にとってどういう影響があるか、どう対処しようと思っているのか述べてみたい。