2024年9月23日月曜日

団塊世代はNHK日曜討論「自民党総裁選・重要課題を問う」を観て呆れた。 Boomers were dismayed to see the NHK Sunday debate “LDP Presidential Election, Questioning Key Issues”.

  今日9月23日、立憲民主党の代表に野田氏が返り咲いた。

 これに先んじて昨日9月22日(日)NHKの日曜討論「自民党総裁選・重要課題を問う」を最初から最後まで観て、団塊世代の筆者は呆れてしまった。

 各候補者、何故今の東京一極集中が起こってしまったのか?そうして何故それが解消されないのか?まるで原因が判っていない上に、誰一人それに対する対応策も持っていない事がバレてしまったのだ。原因が判っていないから対応策などある訳もない。

これだけ候補が集まればいい案が出てくると思ったのが大間違いだった。

 東京一極集中は何も今に始まった事ではない、筆者が社会人になる前、1960年代、1970年代からずっとだ。何を隠そう1962年中学生で単身上京した筆者がその代表例だろう?

 グラフのカーブをしっかり見て欲しい。

 団塊世代が大学社会人になる頃の急上昇カーブ、福岡学芸大学(現教育大学)附属小倉小学校の同級生43名の内、何名が今東京に居るかご存じか?半分以上の22名に及ぶのだ。(2005年のデータ)

 で、何故皆上京したのか?進学校だった附属小学校の頭脳が皆東京の大学を目指したからに他ならない。そうして受験戦争を勝ち抜き、卒業して東京で東京の会社に就職したのだ。

 そこで勤務し家庭を築けば地方(実家)に帰るなどある訳がないだろう?

 この辺りが主原因だとはっきり言った候補者は実は一人も居ない。小泉進次郎候補や小林候補など40歳代は生まれても居ないのだ。肌身で感じている訳がない。

 1960年代後半から、全国の若者は東京を目指したのだ。

 もっと細かい事を言おう、インターネットが無い’60年代の若者の情報源はテレビと雑誌だ。テレビドラマの中心は東京だ、当時はNHKが圧倒的にテレビ界の中心にあった為、「バス通り裏」「事件記者」「ポンポン大将」「ホームラン教室」舞台は皆東京だ。

 1964年にスタートした若者の週刊誌「平凡パンチ」後追いの「週刊プレイボーイ」、記事になっているお店やレストランは殆どが東京だもの。全国の若者が東京へ行こうと思ったのは当たり前のことだった。それが60年後東京一極集中で地方の過疎化が進むなど、為政者たち、官僚たちは誰も考えなかった。

 唯一考えた人がたった一人居た、堺屋太一さんだ。その彼が記した「団塊の世代」が1970年代に警鐘を鳴らしていたにもかかわらず、為政者・官僚は誰もまじめにこれを考えなかったのだ。今になってそのツケが廻ってきたにすぎない。
堺屋さんの「団塊の世代」NHKの番組に一緒に出た際サインを頂いた。


~ねばならない、と言い切るが具体的な方策は無かった。

農業・林業・漁業・鉱業・サービス業というフレーズを繰り返すだけで中身がない!

海外に結び付けようとしていたが、国内で解決しなきゃ本末転倒だろう?

中長期的な対策を立てなきゃ・・とか言っていたが具体的な中身ゼロ!

代理出席でありながら、一番論理的に筋が通っていたのが田村元厚労大臣だった。

 要は、実情の把握とその原因把握をまるで出来ていない候補者たち。呆れてしまった。

これらに関する筆者ブログは当の昔10年近く前に投稿している。 ご参考。

団塊世代のヤマセミ狂い外伝 #9.団塊世代の事実をどれだけ一般世間は知っているのだろう?(上)


団塊世代のヤマセミ狂い外伝  #11.団塊世代の事実をどれだけ一般世間は知っているのだろう?(下)