2022年4月26日火曜日

地元三鷹の野川でカワセミの繁殖行動を観察 その2. Observing the reproductive behavior of kingfishers in the local Mitaka Nogawa. Part 2.

  ヤマセミの場合は求愛給餌があっても、すぐに交尾とは限らない。1日に数度の求愛給餌があっても交尾しなかったことも多い。しかしカワセミの場合、同族とはいえまだあまり観察できていないので何も断言できない。経験値があまりに少ないから。

 昨日の続きの生態は実は翌日観察に行ってはっきりする。ここでいう昨日とは実日程で2022年4月21日だ。この日の夜から明け方4月22日にかけて関東地方は短期間に強い雨が降った。30㎜ほどが3~4時間の間に降った(府中市)のだ。

 野川は国分寺ハケ線に沿った川で、国分寺の駅北側にある日立研究所の池辺りから流れを発し国分寺~小金井~府中~三鷹~調布~世田谷などの市・区部を通って二子玉川で一級河川多摩川に合流する。1級河川の支流はすべてこれも一級河川なので、川幅2m、水深50㎝(時々ゼロ)の野川も実は一級河川なのだ。要は国の管理する河川という事。

 で、4月21日夜半から翌22日未明まで降った雨は野川の各流域でも同程度降ったため、普段の側に途中で流入する細かい支流部もどっと水が増え、下流に行けば行くほど水量が増えたようだ。

 それでどうなったかというと、三鷹の大沢コミセン付近で急に水量が増え、水深が深くなった様だ。なぜそれが判るかというと、翌日22日の朝10時の段階で野川の河原の草が横倒しに成っている部分が多く見られ、前日観察した際にこれがカワセミの掘った繁殖用の巣穴ではないか?と思われる場所よりはるか1m程上まで水が流れた証拠が見て取れたので、巣穴が数時間水没した状態に置かれたという事が推察されるのだ。

前日二羽でくつろいでいた野川カワセミつがい。野川の水面からの高さに注目。

上の画像のカワセミの位置の10㎝程上でしかない巣穴(左側)

野川は土手部分は平らで散歩道に成っているが・・・。

 前日の雨で手前側の草が全てなぎ倒されているのが良く判る。この位置は巣穴より7~80㎝上部なのだ。明らかに巣穴が水没した。もう巣穴を諦めて新しい穴を掘るか、乾燥するのを待ってそのまま利用するかは今後の観察でチェックしたい。

 これはダメかも!?と相当がっかりしたのだが、1時間後、前日撮影したつがい(昨日のブログでご紹介済)が元気で600m程上流に居るのを発見したのだ。で、またまた求愛給餌をしていることを確認。メスがあまり動かないで流木のダム状の部分の日陰部分でオス待ちでジーッとしているのを確認した。

 ヤマセミの場合と一緒だ。・・・という事は、待っていればオスがやってきて再度求愛給餌をするか、はたまた交尾に入るのではないだろうかとその場で一緒にオスを待ってみた。

 そうしたら10分も経たないうちにオスがやってきてメスと差し向かいで留まり、お互い40秒ほど見つめ合っていた。

 次の瞬間、オスが舞い上がりメスの後ろに乗った!交尾行動開始だ!

 起承転結逃すまいと連写し続けたら、12秒間、計100カット以上の交尾行動撮影ができた。今日はその後報告。








各カットの説明はしないが100カットを超える12秒間の交尾はヤマセミより長い。