ヤマセミの生態を研究し続けているので、パソコンのハードディスクにはヤマセミの画像データが一番多いのは当然。その観察の合間に目の前を通過する、あるいはポイントへ移動する途中で遭遇できた野鳥を撮影するのだが、最近はそのヤマセミ以外の野鳥に遭遇する機会も多くなった。
頭が悪いので野鳥の種や名前は相変わらず覚えないが、居そうな場所の匂いだけは妙な予感を覚えられるように成っているようだ。これも実地研修の効果なのだろうか?
数年前、人吉の山奥で地元の事情通の方と一緒にアカショウビンを探しに行った際、声がずーっと聞こえて居たので小川沿いの鬱蒼とした樹木のトンネルの奥から赤いアカショウビンが飛んで出て来そうな予感がしたのでズームレンズに手をやった。
その途端!アカショウビンがスーッと川沿いに飛び出てきた事があった。カメラを向ける余裕もなく、あっという間に頭上を飛んで行ってしまったあの一瞬は今でも想い出す度に悔しい。
野鳥を観察、撮影する際は何が起こるか判らない・・・を常に頭に入れて準備を怠らない事が大切だ。今日のヤマセミダイブも「飛ぶんじゃないか?」と構えて1分後のダイブだった。場所は人吉市内の球磨川支流のポイント。
この続きは土手の草に隠れてしまい入水ダイブシーンは撮れなかったが、ダイブの際の空中姿勢シークエンスは良く判ると思う。途中でブレーキを掛けたり、尾羽で方向性を変えたり・・・。観察の積み重ねが如何に撮影に影響するか、筆者自身が一番自分で実感している。