そこでミサゴの採餌シーン、いわゆるダイブして大きな魚、ボラやニゴイなどを抱えて飛んでゆく姿を観るのは決して珍しい事ではないだろう。電柱のてっぺんで獲物をむさぼり食う姿もたまに目にする光景だ。
ミサゴのダイブはダイブと言ってもヤマセミやカワセミのように頭から水中に突っ込むのではなく、上から覆いかぶさる様なダイブが多く、脚⇒胴体⇒という感じで水に入り頭と主翼は水中から上に上げたままのスタイルが多いのはご存知の通りだ。
今回人吉の球磨川本流でそうではない、まるでヤマセミ同様、頭から水中にツッコミ、全体が一旦水中へ消えるほどの豪快なダイブを目の前で観察撮影出来たのでご紹介したい。
これは球磨川が深くて水量豊かだからこその生態だと思っている。
これは球磨川が深くて水量豊かだからこその生態だと思っている。
今回画像を観ていて、一番驚いたのは最後に水中に入る瞬間頭から入ってはいるのだが、なんとその頭・くちばしより前に目いっぱい伸ばした両足が突き出ていたのだ。くちばしで獲物の魚を挟むヤマセミやカワセミと異なり、大型の獲物を鋭い両脚の爪で掴むミサゴは己の頭より先に両足の爪を踏ん張って伸ばしている事を初めて知った。凄い一瞬だった。
ちょうど今朝NHK総合の「さわやか自然百景・静岡佐鳴湖」にも出ていたミサゴのダイブ、NHKにしては随分遠い距離からの収録だったがやはり胴体からドボン方式のダイブだった。
2回ダイブを撮れた。最初のダイブが横向きだったので両足を目いっぱい顔より前に出しているのを確認できるので、画像はボケているがご参照頂ければ幸い。
空中から急降下してダイブするまでの連続画像を合成してみた。ほとんどヤマセミのダイブと同じで、途中で微妙に向きを変えながらホバリングに近いブレーキを掛けてダイブの調整を行っている。鮎を筆頭に数多くの川魚が生息するからこそ、魚を餌とする野鳥類が多く生息する人吉の自然は納得のいく野鳥サンクチュアリだ。
大きな魚を捕まえて再び水中から飛び立つ模様はまた次回!