2022年8月19日金曜日

8年前、2014年の盛夏、霧多布岬で遭遇したオオセグロカモメのオジロワシ攻撃! Eight years ago, in the midsummer of 2014, a slaty-backed gull attacked a white-tailed eagle at Cape Kiritappu!

▮オジロワシを仲間と協力して撃退するオオセグロカモメ。  Group of The Slaty-backed gulls attacked White-tailed sea eagle at Cape Kiritappu of Hokkaido.

 8年前夏、北海道根室にしばらく滞在した際、霧多布岬~浜中町に数日居たことがあった。その際霧多布岬の灯台近くの崖で面白い野鳥同士のチェイスに遭遇できたので、その時の再レポート。

 オジロワシは通常であれば道東の野鳥界でオオワシと共に食物連鎖の頂点に立つ強い動物。オオワシが居ない夏季においてはなおさらの事。

 当時の落石ネイチャークルーズの国際ガイド・新谷氏のブログにも在るとおり、通常ではオジロワシはカモメ類を捕食する事もある存在。

新谷氏の道東野鳥ブログ= 
http://eastern-hokkaido.blogspot.jp/2014/08/blog-post.html 

 この新谷さんのブログの貴重な画像の通り、オジロワシはカモメ類にとっては気を許せない天敵の一つだと思うが、今回霧多布岬界隈でオオセグロカモメが協力してこのオジロワシを撃退する一部始終を観察する事が出来た。しかもほぼ目線位置~見下ろしで撮影できたのでレポートしてみたい。

 風が強い日だったが、風上に向かいながらもつれ合う姿は意外なものだった。オジロワシ自体まだ若鳥だったのだろうか?自然界の驚異を目の当たりにした感じだ。きっとオオセグロカモメも繁殖期で巣の傍だったのだろう?

場所は絵葉書にでもなりそうな霧多布岬。

エゾシシウドの向こうをオジロワシが悠然と飛ぶ。

そのすぐ後ろからエゾカンゾウの黄色い花すれすれをオオセグロカモメが追う!

そうして真後ろからオジロワシに挑みかかった!

鳴きながら一瞬翼に乗ったのかと思う程接近!アタック!

更に追い続けるオオセグロカモメ

いつの間にかさらに2羽増えて(画面には見えないが)

オジロワシを縄張り外へ追いやってしまった。

2022年8月18日木曜日

ブログ開始から10年目に入って団塊世代が考える写真撮影について・・#11。 After 10 years since this blog started , baby boomers think about photography again #11.

 ▮ メーカーは高い広告宣伝費を使って高額カメラを売る割に、撮影マナー・ルールの啓蒙をしないのは何故?

 昨日は2020年廃刊になったカメラ雑誌(アサヒカメラ)の中での2018年における野鳥撮影に関するメディアとしてのイージーな撮影マナー・ルール警鐘記事をご紹介し、それら報道に関しての筆者コメントをご披露した。

 その中で、例えば車メーカーは自動車運転マナー、車事故に関しての最低行うべき啓蒙活動を怠っている、自転車メーカーは違法駐輪や道交法無視の運転などへの注意喚起・啓蒙活動をしないと嘆いた。

 カメラメーカーも同様で、鉄道写真撮影愛好家たち、野鳥撮影愛好家たちへの撮影ルール・マナー啓蒙・教育に関してあまりに何もしないという事を、今回このブログでご紹介したい。

 企業には普通広告・宣伝・PR費という項目があり、ビジネスとして順調に経営が成り立つよう、どんなに経営危機になっても銀行筋は人件費とは異なって、宣伝・PR費は意外にも大幅にカットしない。

 カットすれば売るための告知が出来ないという事でさらに経営が行き詰まるからという理由からだ。

 しかし、野鳥撮影者の筆者の立場から見て、ここに企業としての成すべきPRの方向と量があまりに矛盾している事を訴えたい。

 ここにかって数年前話題になったCanonの新製品広告宣伝コマーシャルがある。

 https://www.youtube.com/watch?v=9zHFlqKDu-E 

 カメラに向かってくるフクロウを撮影するオランダ人の女流カメラマンの動画は、当時野鳥撮影愛好者の間で相当な話題を呼んだ。「いつか俺もああいった撮影をしたいものだ・・。」「でもあんなドレッシーな格好で荒野には行けないから、本当は動物園で撮影したんじゃないのか?」などという声をあちこちで聴いた記憶がある。

野鳥撮影のベテランはあのフクロウは飼いならされた個体で、カメラマンのすぐそばに餌を置いてそれに向かってくる所を連写しているシーンという事を見抜いていたようだ。

これをコマーシャル撮影用の「ヤラセ」だと判る野鳥撮影愛好家は少ない。


実際野鳥撮影を長年行っているベテランはすぐにこの嘘を見破れるだろう。

 筆者も思う。まったく野生のフクロウがこんな状態でカメラメーカーの広告になるような都合の良いシーンを演出などしてくれない。NHKの「ワイルドライフ」や「ダーウィンが来た!」でも無理なシーンだ。

 熊本県の人吉市に12年間・300日以上滞在してヤマセミを観察撮影し、既に10万カット以上のデータ画像があるが、あんなに傍まで飛来した事は無い。

 しいて似たような経験と言えば、球磨川河口で約800m対岸から真っ直ぐ飛んできたオオタカが50mほど手前で身をひるがえして去って行った数年前の経験くらいだ。この際は500m/f4の大口径レンズの反射光に向かっての威嚇行為だと思うが・・。

 同じようなフクロウ族(猛禽類)でいえば九州でコミミズクを撮影した際Canonのコマーシャルの様にこちらへ向かうシーンが在るが、あんなに近くはなく200㎜以上離れている。 

 しかもカメラレンズを凝視して向かってくるなどというのは、おいそれと撮れるものではない。

2014年1月撮影

 2年前明治神宮でこの際もオオタカが筆者の真上を抜けて真後ろに降り、ネズミのような餌物を捉えたが、自然界ではめったにある事ではないし、その一部始終を別のカメラで横で撮るなどという事は不可能に近い。
2021年明治神宮での撮影

 しかし、茶の間のTVでこのコマーシャルを見た野鳥撮影愛好家の初心者たちは、胸躍らせてCanonのカメラを買えばこういったシーンを撮れるかもしれない…と思う事だろう。

 野鳥撮影のベテランはこの仕掛けを簡単に見破れるが、普通はそうではない。オランダ人のカメラマンを雇い、ロケして天候を待って高い費用を掛けて撮影したのだろう。 

 同じくCanonのカメラを使っている極楽鳥撮影で一部の人に知られるティム・レイマンでもこういったシーンは撮っていない。よほど被写体の野鳥の生態を研究して知らないと撮れないのだ。これは野鳥撮影愛好家のベテランは誰でも知っている事。


 で、これだけ「買わせるための広告宣伝」にお金を掛けてカッコいいコマーシャルを作っているCanonが、自社の消費者である野鳥撮影愛好家たちへの撮影マナーや法令遵守の啓蒙をどれだけやっているか?ここに資料を集めてみた。

A4裏表の1枚パンフ。

手帳サイズのマナーガイド。

中身はこれだけだ。小中学生相手の事しか書いていない。野鳥に関しても鉄道に関してもたったの1ページだけだ。「線路内などには立ち入らないようにしましょう・・・」で効くと思うか?法的に違反なのだから逮捕され罰則を与えられるとはっきり書くべきではないのか?真剣に防止しようという気配がまるで感じられない。

相当前の野鳥イベントで配布されたという手帳サイズのパンフ。内容は推して知るべし。

 社会問題化している鉄道撮影ファンや野鳥撮影ファンへはもっときついシビアな啓蒙パンフを配布すべきだろうと思う。イベント等の会場やサービスセンター・ショウルームだけではなく、すべての製品に分厚い啓蒙マニュアルを付け、次のような内容を付けるべきと考えるが如何?

① 撮影時に他に迷惑をかけるなど、法令に違反すると逮捕され罰を与えられる。

  例1.鉄道撮影で列車の運行を止めると・・・。罰則実例をはっきり示す。

  例2.鉄道撮影で邪魔な樹木や個人資産を破壊・・。器物破損罪の実例提示。

  例3.野鳥撮影で個人所有地侵入・・・。実例、逮捕例を提示。

② 大型眺望遠レンズの三脚固定失敗で、レンズがお辞儀し三脚ごと落下破損の例。

③ 木道のある制限エリア外に降りて撮影など条例違反と罰則提示。

④ 野鳥撮影で撒き餌などによる寄せ行為の実例と罰則。

 これらに関しての実例を厳しく表示して、罰を受けた事実などを示すべきと考える。高いカメラ機材を売って利益を上げている企業であれば、消費者が起こす社会問題に対しアリバイ程度の啓蒙活動ではなく、しっかりとした消費者教育を行うべきではないだろうか。

 メディアもこうしたマナー違反、法令違反の撮影者たちの使用機材メーカーを公表すべきだろう?そうでもしなければこの手の人種は減って行かない。

2022年8月17日水曜日

ブログ開始から10年目に入って団塊世代が考える写真撮影について・・#10。 After 10 years since this blog started , baby boomers think about photography again #10.

 ▮野鳥撮影に関してのルールとマナーを簡単に考えないで欲しい。

   ネットを観ていて、珍しくカメラ雑誌が「風景や野鳥撮影に関するルールやマナー」に関して記事を載せていた情報を見つけたので、気になって買ってみた。(=2017年の話)
2017年8月号のアサヒカメラ ※アサヒカメラは2020年廃刊終了。

 基本的に筆者の場合、ヤマセミを中心にその生態画像を証拠データとして残すための撮影なので、心を打つ良い写真だとか、コンテストと言った類からは遠い所に居る。
 心を打つ写真やコンテストに入賞する写真撮影に関して、筆者はセンスも無いし技量も無いのでこの先も縁が無いと思う。

 しかし、たとえばアマチュア写真コンテストや投稿マニアが野鳥を撮影する現場での条件はヤマセミを追う筆者も一緒だし、一般の人達から見ればどちらも同じに見える事だろう。だからこそ有名なカメラ雑誌がどのような事を記事にしているのか気になった訳だ。 どれほど編集者が野鳥に対峙した現場でシャッターチャンスを待っている我々の事を理解しているのか、知りたくもあった。
特集扉ページ(部分)アサヒカメラ8月号

野鳥撮影の部分抜粋 アサヒカメラ8月号

 読んでみて、案の定浅い取材とイージーな考えで書かれた記事で非常に残念だった。

 筆者が日頃から思うに、本来基本的にはカメラメーカーがこの類に関してもっと啓蒙活動を行うべきだと思っている。しかしモノづくりのメーカーは購買者が自社製品を買った後に行う事に関してはほとんど関知しない。

 スマホを買ったものが盗撮してもそのスマホのメーカーは関知しないし、自動車メーカーは駐車違反に関して責を追わない。

 自転車メーカーは駅前放置自転車や違反走行に関して一切の責を追わないし、あくまで購入者の責任の問題なので撲滅しようと製造メーカーは啓蒙活動すら行わない。やっているかもしれないが、筆者は一度も目にしたことが無い。

 カメラメーカーも一緒だ。勿論そのカメラの販売促進・広告宣伝に最大の役割を果たしている有名カメラ雑誌も全く同じだ。更には野鳥撮影ファンがバイブル的に購読している野鳥撮影雑誌なども、野鳥撮影熱をどんどんヒートアップさせる事に伴う弊害・トラブルに関しては無関心過ぎる程だと思っている。

 たまにルールマナーを守ろうとアピールはするものの、カラスとヤツガシラをその特異性や地域性を全く考えず、同じに考えた具体性に欠けたルールやマナーを一体だれが守るのだ?
 具体性に欠けたアピールはしないのと一緒だ。一応やっていない訳では無い・・・程度のアリバイ提案など、底が見えている。

 今回の記事ではないが、最近の野鳥撮影ファンがヒートアップする原因はたったの2つしかない。その具体例と共に述べてみたい。

 ●  人に褒められたい、撮った写真を凄いと言ってもらいたい。
①    撮影した写真を簡易アルバムに入れ持ち歩き見せびらかす。

②    さらに真剣に撮影している横で「ほら見て」と撮影の邪魔をする。

③  自分が手に入れた最新式の高級カメラの自慢を始める。

④    撮影現場で周りの人たちに長々とうんちくを語る。著明な写真家を「俺に言わせれば・・・」とこき下ろす。

⑤ 偶然珍しい野鳥に出遭え、運よくシャッターチャンスに恵まれ、カメラの機能が高くなり、プロ顔負けの写真が撮れたりするものだから、「俺はプロ並みの撮影が出来るんだ!」と写真集は買わずに自分で撮る!とフィールドに出る頻度が増え、より行動的になる。

●  人に出来て自分に出来ない事が有るとやっかむ、妬む、邪魔をする、攻撃する。
①    自分だけ珍しい旅鳥に出遭い損ねると、それを見つけた人、撮った人達をたとえ仲間でも妬んで攻撃する。

②    自分より上位機種で秒間シャッターコマ数が多いカメラで撮影する者が横に居ると「連写音がうるさい!」と現場で文句をいう。

③    撮影ポイントに三脚だけ置いて場所取りをし、仲間で独占する。被写体の野鳥と同じで、群れを作り、縄張りを持とうとする。本当に優れた野鳥撮影者は群れない。単独行だ。

④    県外ナンバー車などよそ者を排除し、旅鳥・珍鳥を撮影させまいと排除する動きに出る。※北関東や熊本県の一部干拓地だけかもしれないが。

 今回のカメラ雑誌において野鳥撮影の部分に関しては、野鳥団体の方がコメントを載せ、マナーに関して7カ条を提唱しているが、これが結構問題なのだ。

 今まで述べた様な深層の部分には全然触れずに表面的な事だけで記事をまとめている気がしてしょうがなかった。

 コメントを掲載している方は、野鳥団体としての立場上コメントされていて、多分現場で野鳥撮影をご自分であまりなさらない方のように見受けられる。

 やはり毎日とは言わぬが年中野鳥撮影をされて、写真集、雑誌へ投稿されたり、SNSで情報発信されている方でなければこの手の問題の根幹までは掘り下げられないだろう。是非そういう方々の解決方法などご意見を聞いてみたいと思うのだが如何だろう?

 一方で、野鳥団体と表裏一体で多くの野鳥撮影ファンの購読している月刊誌が、どれだけこういったマナーに沿っていない画像を沢山掲載しているか、その矛盾が良く判ろう。

 野鳥撮影ファンは、こういった野鳥撮影者のバイブルのような雑誌を見て読んで学ぶのだ。良い写真をたくさん見て「さあ、自分も!」と、真似をするのだ。 

 その意味では筆者も常々素晴らしい画像の数々に心を打たれ感動している。だからこそ定期購読している。

 一方でルールやマナーを声高に唱えつつ、野鳥団体は雑誌が掲載する野鳥写真に関しては何の異論も唱えていない。此処に野鳥団体のルール・マナー提唱の軽さが見えてしょうがないのだが如何だろう?

 例えば、繁殖期の親子、子育て、の画像はネットやブログ、あるいは自費出版の写真集には載せるなというが、ビジネスで発行しお金を取って売っている雑誌や本であれば良いのか? 職業として野鳥撮影をしているプロなら良いのか?


 野鳥団体の機関誌に限らず、一般のメディアにすら掲載されている繁殖時の写真。ツバメは良くてヤマセミはダメなのか?何故・・・。

読者投稿の画像、巣立ち直後のエナガのヒナたち。

BIRDERの北海道特集扉ページ 見れば誰でも同じような写真を目指すだろう?

同上、アマチュアだろうが何だろうが、撮りたくなるに決まっている。

同上、

 ストロボを焚いて野鳥にショックを与えるな・・・これは勿論良く判る、当然の事だ。筆者はヤマセミの生態を10年観察研究しているが、一度もこれだけは行わない。しかしビジネスで発行している野鳥雑誌なら良いのだろうか?
 こういった繁殖行動に影響する画像は野鳥雑誌やカメラ雑誌に投稿するプロカメラマンなら撮影しても良いのか?
 これが学術的掲載根拠が在って、鳥類研究に関する論文の資料画像であれば別だが、野鳥撮影ファンに売って利益を上げるビジネス目的の雑誌であることは明らかなのだ。

 普通では撮れないこういう画像を掲載しておいて、「野鳥撮影雑誌なんだから良いだろう?我々メディアは特権階級なのだ・・。」的なおごり・上から目線的な匂いがしてしょうがない。

こういう画像で野鳥撮影ファンをヒートアップさせておいて、一方でルール・マナーを一般のファンだけに守れというのは、あまりにも勝手で不公平過ぎないか?

※このブログは2017年7月23日に投稿したものをベースにしている。この3年後アサヒカメラは廃刊になってしまった。残念な事だ。
ネット、SNSが発達しペーパー雑誌は衰退の一途だ。



2022年8月16日火曜日

ブログ開始から10年目に入って団塊世代が考える写真撮影について・・#9。 After 10 years since this blog started , baby boomers think about photography again #9.

 ■ 岩合光昭氏の「ネコライオン」は相当ショックだった。

 ネコ撮りで有名な岩合氏のネコライオンには感動した!素晴らしい。 岩合氏は「猫・写真家」で既に著名な現役写真家だが、ただ動物を撮るのではなく普段撮り慣れているネコ族の頂点、アフリカのライオンを撮影した際ピーンと来て、このネコライオンの企画が思いついたのだろうか?

 自分が猫を撮り続け、新たにライオンを撮った際に「似たようなシーンを撮っているなぁ?」と自分の画像データが頭に広がらなければこういったアイディアは湧かないだろう。

 ただ動物を大自然の中で撮るのとは訳が違う。同じネコ族だからしぐさが一緒!この面白さを一般の人に紹介する意味で最高の作品だと思う。猫もライオンも「猫じゃらし」にまったく同様の反応を示すという。良く観察しているからこそできる芸当だと思う。

 この写真集にショックを受けた方は他にも多かったのだろう。ポケット版の印刷物にもなって商業的にも成功した様だ。良い事だと思う。

岩合氏のネコライオン展図録は同じ猫族のネコとライオンの同じ仕草を比較。


 これにヒントを得て、写真展の会場で筆者はヤマセミ・カワセミの写真集・写真展をいつか自分でやってみようと発想した。そうしてそれは意外にもすぐに実現した。
 
 岩合氏の「ネコライオン」が2013年の発行。筆者は2017年に八代駅から人吉駅まで走る新しい特急「かわせみやませみ号」に少し関わった因縁から自費で「Yamasemi Kawasemi」という2種類の野鳥のミニ写真集を作って無償配布したのだ。
 ただ、鉄道の特急があくまでメインのアクションだったので、岩合氏のネコライオンの様な似たようなしぐさの比較はしなかった。本番の予告編のような存在と言った方が良いかもしれない。

2017年3月自費出版非売品

 それから4年して、撮りためたヤマセミとカワセミの似たようなカットを掲載した「ヤマセミカワセミ」を出す事が出来た。好評なので、きちんとした印刷でもっとカット数を増やして100p以上の写真集にしたいと思っている。

2021年自費出版非売品

脱糞シーンは前後ろになってしまったが・・・。


縄張り争いのシーンは似たようなカットが20以上あった。


「ネコライオン」を参考にした野鳥版。全ページは改めてこのブログでご紹介。

2022年8月15日月曜日

ブログ開始から10年目に入って団塊世代が考える写真撮影について・・#8。 After 10 years since this blog started , baby boomers think about photography again #8.

 団塊世代の写真愛好者はなぜ星野道夫に魅かれるのか? Why the baby-boomer like photographer Michio Hoshino ?

 筆者の尊敬する写真家は数名居る。

 まず圧倒的に影響を受けているのは佐藤秀明氏。ハワイものだとか、ニューヨークだとか、あまりに幅広い被写体、シリーズに「何が凄い?」とジャンルで括れない、たった一人お手本にさせて頂いているプロ写真家さん。

 作品そのものに惹かれるのは勿論だが、よりその撮る姿勢、シャッターを押すまでのプロセスがものすごく勉強になるのだ、筆者も一生懸命真似し盗もうとは思っているが・・・まるで出来ない。でも、いつの日にかとは思っている。

 そのほか、ウインドサーフィン関係ではまずスティーブ・ウィルキンス氏(師と言って良い)、同い年で1973年一緒にアンアンの対談に出て以来の付き合いだった故・前野やすし氏(彼に400㎜レンズを貰った)。

 そうして自然・動物系では圧倒的に故・星野道夫氏と岩合光昭氏だ。 

つい数日前、市川市の公共施設で観てきた。是非お勧め。

シロクマやカリブーばかりではない動物作品が筆者には魅力的だ。

年末年始にはTOP MUSEUMでも展覧会が待っている。

 星野道夫氏は20数年前カムチャッカ半島で撮影合宿中・野営テントをヒグマに襲われ亡くなってしまった。その事故の方が当時は報道で有名になったが、その作品に関してはやっと此処10年前辺りから高い評価を得るようになってきた。

 一度地元市川市ニッケ・コルトンでの写真展でお逢いした奥方の星野直子さんの努力も在って、最近は多分広告代理店もバックに入り、大きな写真展も各地で開かれているので、行かれた方も多いだろうと察する。

星野道夫の旅・展= http://www.asahi.com/event/hoshino20/

 いつ見ても思うのだが、特に団塊世代の写真撮影愛好家で自然や動物(野鳥も含む)の撮影をしている者にとって、彼ほどその作品から教わる事の多い
人はいないと思う。

 自分でもプロの彼らの数パーセントのレベルにしろヤマセミの生態を観察し、撮影している同類として、その作品を見れば見る程、そのすごさが良く判る。

 狙った野生の生き物の情報を地元の人間達から集め、自分の眼で確かめ、航空機をチャーターするなり、自分の足で徒歩で向かうなどしてその動きを追う。そうしてあらかじめロケハンをしていた素晴らしい背景の前で狙った通りの「画像」を収める。

 現在の最高級一眼レフ・デジタルではない、大判銀塩カラーにしか表現できない雄大さ、繊細さが見てとれる。

 松屋の写真展で見た中では、マーモットのようなホッキョクジリスが立って画面の左方向を視ている、その背景の雄大な山々にきちんとピントが合ってその広大さが表現できている。望遠レンズではない、望遠で撮れば当然被写界深度は浅いので小動物にピンが来れば背景はあれほどくっきり表現できない。
星野道夫のホッキョクジリス、背景の山々までの大自然が素晴らしい。

普通に小動物を撮るとどうしても背景はボケてしまう。この表現の差に感動。

 一方で、広角なら充分表現できるものの、その為には小動物に余程接近しなければならない。彼はどうしたのだろう?不思議な事を沢山画面が訴えてくる。
 とかく、珍しい動物や野鳥が被写体だとどうしてもその被写体にズームアップした写真を撮りたがるが、彼・星野道夫はそこをぐっとこらえて背景の大自然の中での生き物をきちんととらえている。其処が並みの動物写真家と違う所だろうと思う。

 アラスカのイヌイットだろうか、満月の夜カヌーで狩りに出る。遠くに満月が見えている、という事は夕日が沈んで少し経った頃だろう。西の夕陽の名残の灯りでイヌイットが写せている。高緯度なので白夜に近いのかもしれないが、極でしか撮影出来ない不思議な色をしていた。
全て星野氏の画像は今回写真展図録より

 一つ驚いたのは、別冊太陽に出ていた彼の取材メモ。筆者もヤマセミの巣立ちまで21日間車の中から観察を続けて詳しいメモを取って在るが、彼のメモはテントの中か宿で綺麗に書いたものと思われる。きちんとしている。

 こちらは入れ替わり来る親鳥の♂♀確認その他、獲ってきた魚の種類までなんとかその場でメモるため、どうしても汚いメモでしかも英語で書かざるを得ない。
 別にかっこつけている訳でも無く英語の方が余計な形容詞を書かないで済むので楽なのだ。一番の理由は日本語は漢字・ひらがな・カタカナの3種類の文字を使わねばならないが、英語であればアルファベットだけなので簡単。更にそう沢山の単語を知っている訳では無いので、逆に楽なのだ。

 この辺り、星野道夫氏の几帳面な性格が判って面白かった。

2022年8月14日日曜日

ブログ開始から10年目に入って団塊世代が考える写真撮影について・・#7。 After 10 years since this blog started , baby boomers think about photography again #7.

 ■野鳥撮影の場合 その1.

 今朝5時半! 台風去って、朝陽が射したが、西の方には虹、まだ雨が降っている。台風一過とはならない様だ。真上を抜けて行った割に大した影響もなく風台風というより雨台風だった。

まだ茨城沖に居るんだろうか?

朝陽の反対側に虹の一部が・・。

 昨日までの続き・・。

 今までは、普通の「被写体」対象の一般的な考え方で。被写体を筆者が熱中してきた「野鳥」に限定しない撮影に関して述べてきた。

 この先はこのWEBサイトのメインであるヤマセミには決して限定しないが「野鳥全般」に関しての撮影について述べてみたい。あくまで筆者個人的な思いや考えなので「それは違う!」と思いの方も多いだろう、当然だ。

 そういう方は是非ご自分で立ち上げたブログなり巷に氾濫するSNSで情報発信をしていただければと思う。

 最近、苦労してまとめた他人の情報発信内容に単に短い反対意見や水を差すような1~2行のコメントで反応する行為が非常に問題になっているようだが筆者もあまり好きではない。

 本サイトの基本的理念にも通ずる私の野鳥撮影に関する姿勢だが、人より多くの野鳥を撮影したい、あるいは他の人がまだあまり撮影できていない珍しい野鳥を撮影したい・・・という多くの野鳥撮影ファンが優越感を感じたり自慢なさる願望系は殆どと言って良いほど筆者には無い。「皆観て観て!この野鳥こんなことするんだ!面白いよねぇ?」が狙いだ。


 基本的に前にも述べたとおり、野鳥は航空機と同じで、空を飛んでいる時が一番美しいと思っている。その他採餌の為の行動、野鳥の野生生活の中での動きやしぐさが魅力的だと考えているので、ただ木々に留まっている野鳥の姿を撮影した画像だけでは納得できない。
火の鳥と言われ人気のアカショウビンも木の枝留まりはもちろん撮るが・・。

むしろ、無人自動撮影で営巣中の給餌の様子や

育雛の様子。自動設置ホームビデオで5時間撮影。

更には巣立ちの瞬間を観察するための画像・映像収録などが重要。(自動撮影)

 当然、野鳥の生態の一瞬を撮影し、その行動の背景・意味を撮影後PCで拡大したり連写の前後の画像からその野鳥の生態や生活を分析するのが楽しいのだから、綺麗な画像を収録する事や、珍しい希少野鳥を撮影するより、意味の有る珍しい瞬間を切り取る方が遥かに重要だと思っている。

 だから良く野鳥撮影愛好家の皆さんがご自分の撮影した野鳥の画像を、ノートリ(=ノートリミングの意、鳥がいないという意味ではない)などと自慢される画像にはまったく興味が無いし凄いとも思わない。

 ノートリの意味は、其れだけ近くに写せる高価なカメラ機材を持っている・・と言う自慢か、其れだけ被写体の傍に寄れたぞ・・という自慢以外の何ものでもない。

 高速で不規則に飛ぶ野鳥を画面の真ん中にジャストピントでノートリで捕えた画像が撮れたとしても、喜ぶのは当然だろうが、決して自慢する事ではないと思う。毎回必ずそれが出来るのであれば話は別だが・・・。

 
 野鳥の撮影をし始めた当初は、近所の野川(国分寺の日立の研究所の池を水源として国分寺ハケ線と言われる多摩川の河岸段丘から湧く地下水を集めて下り、二子玉川で多摩川に合流する1級河川)に行けば必ず居るカワセミを撮るのが恒例になっていた。

 川の草木に留まっている姿や、ホバリングの最中羽ばたきながらも空中停止している姿を捉えて喜んでいたが、すぐに飽きて狭い水路を高速で飛ぶ姿を何とか撮ろうと努力した。しかしこれが成功するまでには相当な鍛錬と努力の時間が必要だった。

 もちろん折りたたみイスに座って三脚にカメラを乗せて、いつ来るか分からないカワセミを待つ!などという悠長な事はしない。デイパックに飲料水や食料、救急薬品などを入れてトレッキングシューズで土手を歩き回るのだ。1日1万~2万歩歩くのが普通だ。

 距離にして7~14㎞に相当する。これだけではないが昨年11月からスマホの歩数計実績を見たら先月7月まで9か月間連続で1日平均1万歩オーバーが記録されていた。

 勿論毎日平均的に歩いているわけではなく、1000歩の日もあれば2万歩を越える日もある。それは探鳥の成果に比例しているような気もする。ガラケーの端末時代にはあまり気にしなかったが、昨年6月に替えたスマホの機能は健康データが自動的に記録されていて重宝している。

 1月30万㎞として9か月で270㎞オーバー。三鷹の自宅から徒歩で東海道でいえば豊橋、日本海側でいえば上越市つまり糸魚川までテクテク歩いた事に成る。これは決して健脚を自慢している訳ではない、野鳥を撮影するには「足で稼がないと・・。」という事を言いたいのだ。これだけ歩いて自分で遭遇を目指すのが野鳥撮影のまず最初の楽しみと言いたい。

 最初から目の前に目指す野鳥が居てしまってはあまりに楽しみが無いだろう?それでは動物園に行くのとほとんど変わらない。

 野鳥に出遭うまでのプロセスはまずこういった歩きが大事という感じだ・・・。

 次に、基本的に野鳥を撮るには明るい望遠レンズ、其れも焦点距離の長い(=倍率の高い)超望遠レンズでしか撮影できないと思い込んでいた。繰り返すが、これが間違っている事に気が付くのに1年ほど掛かった。

 だから、OLYMPUSの様なフォーサーズ系のカメラ(望遠レンズが倍の焦点距離になる・500mmだと1000mm相当になる)あるいはAPSーC系だとCANONの場合1.6倍になる(500mm=800mm相当)メリットだからこれらが必須の機材だと思い込んでいた。多少重たくても我慢して

しかし・・・

 焦点距離が長ければ長いほど留まっている野鳥の姿は大きくは写るが、被写体の野鳥が画面にちゃんと入るまで時間が掛かる、AF(=オートフォーカス・自動ピント合わせ機能)が焦点を合わすのに時間が掛かる。木々の間から向こうの空が見え隠れする背景だとAFが迷っていつまでもピントが合わない場合が有る。

 カワセミが水面を高速で飛ぶ姿を映すにはまるで適さない、これらの勘違いが大きく自分の前に立ちはだかって邪魔をしていたのに気が付いた。これに半年!。

 気合入れてカメラとレンズで4kg以上を右手1本(両手でも撮るが)で取り回したおかげで還暦を越えた筆者は、早々に上腕骨外側上顆炎(テニスエルボー)になってしまった。 

2006年自宅そばの野川で手持ちで撮影した最初のカワセミの飛翔、右端にちょっと。
フォーサーズ・200mm(実効400mm)
 
7年後、2013年同じ野川で撮影したカワセミの飛翔。
 
同日、ダイブの瞬間追い写しフルサイズ500mmZOOM
 
2006年から7年間の間にOLYMPUS Eシリーズ、Canon 7D、
Canon5D‐MarkⅢと変わったが、機材の変化と同様撮影の訓練・技量
も変化し続けた。