2023年5月28日日曜日

団塊世代がコンデジカメラを完全水没させ、復活させた始末記。 A baby boomer's account of how he completely submerged his compact digital camera and resurrected it.

  団塊世代の筆者にとって生涯初めての事が起こってしまった。

 ほぼ毎日50カット以上は撮影するCanonのコンデジ(=コンパクト・デジタルカメラ)を完全水没させてしまったのだ。しかし必死に知恵を絞って完全復活させられたのだ。

 何かのお役に立てばと、その実体験をレポートしてみたい。

 いつもの野川でピークを終えようとしている桑の実を採取に行った時の事だった。


 桑の実は殆ど充分に採取し、戻ろうと思った時、珍しい昆虫が葉の裏に留まっているのに気が付いたのだ。これは撮っておかねば…と思いポケットからコンデジを取り出して5カット撮影した。

 で、ポケットに入れてさらに昆虫に顔を近づけた時だった、ポチャン♪・・と何か大き目の物体が水に落ちる音がした。カエルかな?と思った次の瞬間、水深15㎝程の水中から上を見上げて細かい泡を出す銀色の物体が眼に入った。

これはあくまで合成でさっき作成した画像。生成系AIならもっとうまく作るだろう?

 えっ?おまえ何、俺のコンデジじゃん!なんでそこに?

 もう次の瞬間パニックだった。さっき撮った大切な昆虫の画像がパアって事?慌てて水中からコンデジを拾い上げて急いで土手へあがった。

 危険を覚悟で一度スイッチを入れたらレンズがジーッと出てきたが、それっきりで止まってしまった。これが後で考えると良かったのかもしれない。レンズの出し入れの機構に水分がたまらなかったのだと思う。

 大至急撮影した画像保護のためSDカードを取り出し、なおかつショートたり過電流が流れ精密機器破損に繋がる事を避ける意味でバッテリーを外した。

 それから、昔の水銀体温計を戻すときのように振って振って水を飛ばした。それから自宅までの1.5㎞、空を飛びたい感じだった。

 とにかく水分を取らなきゃと、あらゆる布で幾度もボディを拭いた。次にパソコン小物の一つ、埃を吹き飛ばすエアーダスターで幾度もバッテリーボックスやレンズまわりを吹き続けた。

 で、その後夜間室内の空気を循環させる360度首振りエア・サーキュレーターを上むけて固定し、その上に蓋類をすべて開けた状態のコンデジを風が回るように設置、7時間吹きまわした。この間は都心へ外出。



この状況で6~7時間ファンを回し続けた。

 で、戻って恐る恐るバッテリーを入れてスイッチを入れると、画面が出て!購入時の時間と地域設定に成った。

 これはいけるかもと、撮影してみたら何の問題もなく撮影出来るではないか!これは嬉しかった。

 念のため夜はカメラ専用の保湿庫へ収納、湿度を45%に保って一夜を明かした。

 多分、キャノンのサービスセンターへ持って行けば、まず完全水没の状況を聴いて「まったく無理ですね?」と言われるに決まっている。

 団塊世代の「諦めない、出来るだけの事をやってみる」精神が大切なカメラを救ったものと思う。似たような事をすることもあるだろう、この筆者の経験が何かのお役に立てば大変うれしい。