2018年11月8日木曜日

人吉市のヤマセミ神社をご存じだろうか? Do you know Yamasemi shrine of Hitoyoshi city ?

 人吉市には国宝青井阿蘇神社という大きな伝統的神社が有って観光名所の代表格に成っているのだが、その青井阿蘇神社が建立された平安時代と同じ頃・大同年間(西暦806~810年)に出来たのが球磨川に面した矢黒神社(別称・ヤマセミ神社)だ。現在の社殿は西暦1716年(正徳六年)に建立された当時のままだという。由緒あるのだ。
 この正徳六年と言えば徳川吉宗が八代将軍になった年だし、あの伊藤若冲が生まれた年に当たる。

 その矢黒神社が此処10年くらい前から誰からともなく「ヤマセミ神社」と呼ばれるようになり、ついに昨年2017年「別称ヤマセミ神社」として矢黒神社の御札が出来た際にその御札袋へ「言われ=由緒」が記載される事になった。全国余多ある神社で別称ながらヤマセミ神社というのはこの人吉の矢黒神社以外ない。

 理由は通年でこの矢黒神社付近を生息地とするヤマセミが居付いている事と毎年繁殖期にに成ると子育て・幼鳥教育をこの神社境内付近で行い、地元の方々が毎日のようにヤマセミの姿をご覧になる事から「ヤマセミ神社」と呼ぶように成ったと聞いた。
大祭当日ヤマセミ神社横を飛ぶヤマセミ。

この矢黒神社は毎年10月29日が大祭の日で例年氏子さんを始め神社所縁の人達で御祝い行事が行われる。今年も地元のヤマセミ生態観察者で野鳥写真家の辻正彦氏、古江之人氏の写真が前面に貼り出され立派な大輪の菊なども飾られた。年々大きくなる大祭の行事が頼もしい限りだ。

 ちょうどメディアのヤマセミと鮎漁師さんの収録が在ったので筆者も3年振りにこのヤマセミ神社の大祭を見守った。

 大祭の早朝、いつもの様にヤマセミの撮影をしていたら架線に留まったヤマセミのつがいがいつもの矢黒川へ戻って行ったが、後を追った一羽がちょうど大祭の旗を飾った神社境内へ消えて行ったので「これぞヤマセミ神社!」と思った次第。滅多に撮影出来ないシーンをご覧頂こうと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=r5N2fYHpH5g&list=UU7d9z1G0feKitXMPS0ToKhw&index=1

動画専用のビデオカメラではなくCanonのEOS5DMarkⅢの動画機能を使っての撮影なのでレベルは低いがご容赦願いたい。ご存知の通りデジタル一眼レフカメラの動画機構は液晶モニターを視ながらしか撮影出来ない。非常に難度の高い撮影なのだ。

 静止画像では今年のヤマセミ神社の大祭の模様を少しご紹介。人吉に来られたら是非一度お参りをされる事をお薦めしたい。特にヤマセミに出遭いたい方は必須だろう。ご利益は間違いない。筆者は人吉へ行く都度、到着したらまず必ず最初にお参りをし、人吉を去る際もお参りをする事にしている。


境内入り口の御神木は左右とも高さ3m程の幹の途中から幹がダブルに成って垂直に伸びているという植物学的にも珍しい御神木だ。この珍しい御神木の話はまたいずれ・・・。

これは4年前に撮影した境内への参道石橋の手摺りに留まったヤマセミ。

大祭の日の神事が執り行われている。


境内には立派な菊やヤマセミの写真額が沢山飾られている。


神事の後、神楽なども奉じられるが、その模様は過去ログから・・。

熱心な信者の方からだろうか?ヤマセミの作品が奉納されていた。

2015年の大祭時に筆者が撮影した神楽の様子なども飾られていた。