2022年1月23日日曜日

団塊世代はイージーな行政のクラウドファンディングのブームを憂える。 The baby boomer generation is worried about the boom of easy administrative crowdfunding.

  ひところ「ふるさと納税」と称する地方越境納税の豪華なお礼品が問題になりメディアを騒がせた。福島県の磐梯町などはレンズメーカーのSIGMAレンズをふるさと納税の返礼品にしている。22万円ふるさと納税して9万円弱のSIGMAレンズ(磐梯町に工場があるという理由で)を貰えるという・・・。レンズが欲しけりゃ買えば良いと思うのだが?

https://furunari.com/sigma

 此のふるさと納税とはまた別で、行政のクラウドファンディングが大流行りらしい。目標額が1億だの3億だの、次元が違うレベルだ。自分が2年間生活した熊本県八代市の事例がネットから飛び込んできたので調べてみた。

 これをきっかけに更に色々な自治体のそれを時間をかけて見てみたが、本来行政が住民の税金で賄い、実施すべき内容を不特定多数からのクラウドファンディングを期待するそのさもしいやり方がどうも気に入らない。情けないと思わないのだろうか?地元民の税金で賄えない行政のだらしなさ、誇りの無さ・・。

 国からの補助金を目当てにやりくりしてきた地方自治体の「たかりの構造」そのままではないだろうか?

 店を出したい、災害で壊れた店を建て直したい。カメラマンを目指すのでカメラ機材をそろえたい、写真集を出したいので資金が欲しい・・。何でもかんでも人にすがって想いを遂げようとする。筆者的にはやりたくない方法だ。身の程にあった方法で想いを遂げたい。

 要は前払いでお金を集めて、出来たモノを返礼品にするのだろう?中身もまだ判らないのに金を出そうというイージーな人がこの世には沢山いるようだ。このシステムには理念も「心」も存在しないように思う。

 オリジナルの「ふるさと納税」は、今は大都市圏に移住して生活基盤が故郷から外れてしまっている人々が、歳を重ねると「望郷の念」が沸き起こり、我が育った故郷に何か役に立つことをしたい、何らかの形で恩返しをしたいという人間の「心」を上手くとらえた良い仕組みだと思う。

 似てはいるが、基本と理念が全く違うこの2つを今後も注視してみたい。

 この流れが今後どうなっていくのか?注視してみたい。



八代市以外の事例を以下に並べてみた。抽象的な欲望・願望に対し、良くもまあファンド出来るなと思う次第だ。






目標額を達成できた所と半分にも満たなかったところの差は一体何処に在るのだろう?時間が出来たら精査してみたい。