2018年8月18日土曜日

団塊世代はこの夏セミを手づかみで研究した。 The Baby-boomer observated cicada this summer with direct catch by bare hand.

 昨日からいきなり最高・最低気温が10度も下がり、湿度も急降下したせいか、早朝犬の散歩時に蝉が全く鳴いていない事に気が付いた。
 前日までの短パンにランニングシャツといういで立ちから、長そでにジャージのトレーニングパンツというスタイルに成った。
 70年近く生きて来て、季節の変わり目がこんなにはっきりする瞬間を体験するのも珍しい。

 テレビのニュースでも、北海道の大雪山系黒岳ロープウェイで初冠雪を観測したという。山麓からは雲で積雪は確認できなかったが山小屋を経営するりんゆう観光の提供画像で確認。1974年(昭和49年)以来の観測記録では2002年8月21日夕方の降雪記録を更新、最も早い記録。例年は9月中旬~下旬との事。昨年からは49日も早い。
大雪山系黒岳ロープウエイ附近の降雪画像。

 夏の終わりに鳴くツクツクホウシすら一匹も鳴いていない。30日以上昼夜を問わない蝉時雨のなかで生活してきた事を考えると、あまりの変化に驚くばかりだ。
 
 今日のテーマは「蝉=せみ」

 実はこの蝉の声が外国人は聴こえないという。生き物の声とは認識できず右脳で「雑音」として処理されてしまうというのだ。この手の論文は幾つもある様だ。一


 今年春先に、あるイギリス人に「春ゼミ=松ゼミ」という非常に小さい蝉の声を聴かせたら全く判らなかった。
 この松ゼミは小指の先ほどの極小サイズの蝉で樹木の梢に近い所で鳴き、ホタルの光の様に集団全体が同期して波打つように鳴くのだが、彼には全く聴こえないらしく30分聴いたにもかかわらず、とうとう判らなかった。

 クマゼミとアブラゼミが一緒に生息しているエリア地方では、一番うるさいクマゼミが朝から昼までの午前中、アブラゼミが昼頃から夕方までと鳴き分けをしているという。しかし、夜暗くなると鳴き声はピタッと止むそうだ。まあふつうはそれが一般的だろう。夜鳴くのは蛙だ。
 しかし、筆者の住んでいる武蔵野では曇りの日など、都心の灯りが雲に反射して、真夜中でも満月の夜のように明るい為、夜どうし蝉が鳴き止まずうるさい事極まりない。これにカラスの集団の鳴き声が加わるととんでもない事になる。
 網戸で外気を入れて夜を過ごすなど、とても考えられないのが武蔵野の夏なのだ。

 で、この夏は小さい時からの特技「蝉の素手捕り」で、いくつかの蝉を捕まえ、久しぶりに蝉と戯れてみた。この蝉の素手捕りは少し訓練と経験を要する。幼少期に田舎で育ち野山で散々遊ばねばまず難しいと思う。という事で今日はヤマセミではなく、ただのセミ。

 4年前から体力保持。老化防止のため週に3日ほど夕方8~10kmラン二ングをしているが、真夏もそれを続けている。気温が32度を下回ると頭から水をかぶり走り出し、被った水が蒸発する気化熱で体温を下げ体調管理をしながら続けている。理にかなっているか否かは不明だが、今までそれで快調に走れたし、気分が悪くなったことなど一度も無いのでこれで良いと思っている。家に戻ってシャワーを浴びれば、すぐにパソコン作業が出来るのでダメージや疲労感は残らない。
夕方でもまだ32℃在ると他のランナーはあまり居ない、これも慣れ。

ランニングの途中でも乾けば水を頭からかぶる、河童と一緒か?

 夕方とはいえ、まだ陽は高く当然蝉は大合唱の真っ最中。その日の夜間に羽化する幼虫も土の中から出て来る。鳴きながら留まっている蝉はなかなか捕りにくいが、鳴き休み中のオスや鳴かないメスは捕まえやすい。捕まえてうるさく鳴くのがオス、捕まえても鳴かないのがメス。セミは単純だ。

 真夏、武蔵野の野川沿いを走っていると夏休み中の子供がいるので、この素手捕りした蝉をあげる。大喜びの子供たちに「走るセミ爺」と言われて4年目。しかし子供達の育ち大きくなる速さに驚くばかりだ。

 この蝉を走りながら樹木に留まっているのを目視で探すのは視力の訓練。声で場所を突き止めるのも聴力の訓練。野鳥観察・撮影の為の最高のトレーニングだ。

 この夏、素手捕りした蝉と、アブラゼミと思われる羽化前の幼虫(=セミの抜け殻の中身のあるやつ)をご紹介しよう。
夏のはじめはニイニイゼミ。小さいがこれは結構難しい。

アブラゼミの幼虫、数時間後には羽化。

アブラゼミは関東では一番多い蝉。明日はこのほかこの夏手掴みで捕ったセミのご紹介。