2018年8月9日木曜日

団塊世代は球磨川流域の貴重な自然をどのように守っていくか。 How to keep the valuable nature of Kuma river area for future.

 この2日間、AMラジオのローカル番組「球磨川スピリッツ」の紹介とその流域画像などを投稿した所、全国の野鳥ファン、自然ファンからメールを頂いた。メールを頂く方々が野鳥好きに限らない所にブログ主宰者としては大変嬉しい思いで一杯だ。

 以前からのこのブログのヤマセミ生態情報を観て、東アジアのみならず、欧米からも人吉へ「何とかヤマセミに出遭いたい」と訪れて下さった方々の話を聴く都度、SNS・ブログによる情報拡散の凄さ、スピード、範囲の広さに驚いている。

 これは何を意味するか?

 やはり、時代と共に人から人への情報伝達のスピード、拡散力がその手法によりものすごい勢いで変化したという事実に眼を向けねばならないだろうと思う。
 
 我々、団塊世代の小学校時代当時のコミュニケーションツールの王様は「郵便と新聞とAMラジオ」だった。郵便にしろ新聞にしろ情報の伝達スピードは早くても1日は掛かった。

 映画という情報手段もある意味映画の前に流れるニュース映画という形で一時期普及したが、東京のデパートのファッションショーや筑豊の炭鉱ストなど映像で見せるネタが殆どで、リアルタイムの早い情報は皆無だった・・・というより、当時の情報スピードは今よりはるかに遅くて充分だったという事だろう。
昭和時代の映画には予告編のほか映画ニュースが流れた。当時はこのスピードで情報は充分だったのと、如何に皆が映画館へ頻繁に通っていたかの証拠だろう。

しかし映画の衰退はデータで見る限り涙が出るほどの酷さで、映画館は単発映画館は消え去り、シネマコンプレックスと言われるデジタル上映複合館以外殆どが消え去った。映画「ニューシネマパラダイス」の通りだ。

 一方コンテンツとしての映画(ムービー・動画)は特に自主制作部門においてデジタルカメラ機材・制作人材の急増により、雨後のタケノコのように増加中。しかしその数多いコンテンツの中から心を打つ作品を選ぶのは至難の業という状況に成っている。広告業界においては「映画」というのはスピード情報拡散ツールというより、蓄積されたコンテンツ情報ツールというジャンルにまとめられている。いわば古本屋のバックナンバー雑誌に近い存在だ。

 現在我が家で観られるケーブルテレビのチャンネルには映画専門チャンネルが何と洋画7局、邦画3局もあり、これに海外ドラマ専門チャンネル(90~120分単発モノだから映画と同じ)3局を入れると13局にも成り人間の選択能力を超えている。

 一方でテレビが国民の茶の間に入って来るのは1958年(=昭和33年)現在の平成天皇陛下(当時は皇太子殿下)のご成婚がきっかけだった。これに対してAMラジオは庶民の生活の背景として一日中家の中に流れていた記憶がある。

 しかし、その昭和時代に在っても、今インターネットでSNS含め情報化時代と言われる21世紀に在っても、情報のスピードからするとAMラジオ放送が実は一番早い情報源なのだ。これは意外に殆どの人間が気が付いていない事実だと思う。

 テレビが茶の間に入って来た当初、仏壇のような観音開きのドアが付いていたり、小さな緞帳(どんちょう)の様なカーテンがブラウン管の前に掛かっていたりする時代、テレビが「臨時ニュース」を流すことはあまり無かった。

 しかし、ラジオからの情報は今も昔もいつも非常に速かった。「臨時ニュースを申し上げます!」という形で番組中であろうが何であろうが、即時にニュースを流した。
 筆者自身、エルビス・プレスリーが死んだのも、ジョン・レノンが死んだのも、食卓で朝トーストを口に咥えてコーヒーカップを手に持った状態でラジオから流れて来る音声情報を聴いて知った。
 時は1980年12月8日自分の誕生日の朝、ラジオから流れるFEN(=Far East Network)のニュースを聴いて体が固まったのを覚えている。その10年前、3時間程大学の恩師のアトリエ(鎌倉)で向かい合った彼が筆者の誕生日に死ぬという衝撃は今でも忘れられない。

 ご覧頂いているこのブログはヤマセミを中心に球磨川流域の自然、並びにそこで生活する人々との関係を軸にして展開している。ちょうど一年前の夏「球磨川スピリッツ」というRKKラジオ熊本の番組に出合えたお陰で、その相乗効果が確実に出ている。

 一番驚いたのが先日7月8日の八代ハーモニーホールでの「熊本大学市民講座・ヤマセミとカワセミ勉強会」だった。
 これに関する告知は、当初A4サイズの片面チラシ配布500枚だけだった。それも、八代市内の主だった場所に置く程度で告知に関しては決して充分とは言えない状態だった。

しかし、RKKラジオ熊本の「球磨川スピリッツ」で数度にわたる開催告知、それとこのYAMASEMI WEB BLOGでの開催告知、フォローとしてのTwitter、Facebook、これが追加されることによって、長い事広告代理店勤務をしてきた筆者も驚くほどのイベント参加者が集まったのだ。芸能イベントでもなく、バーゲンイベントでもない勉強会にこれだけの告知効果が有るとは正直驚いた。

 あの豪雨が三日続いた全国的な荒天状態。当日の八代市附近は高速・国道219号線が通行止め、その他も寸断され、大雨洪水警報が出っぱなしの中、八代ハーモニーホール大会議室が満杯、遠くは長崎、佐賀、熊本市内からも多くの方々が当日参加された。

 この事実は、間違いなく新しい情報発信・拡散のメディアとしての形が見えてきたことを意味するのではないだろうかと思っている。

 いま、小中学生・ティーンエイジャーなど未成年から団塊の世代まで全てを完璧にカバーできる情報源は存在しない。ごく一部を除きスマホの類も60歳以上においては極端に活用レベルが落ちる。

 ほとんど全員老眼の団塊世代は小さな液晶画面で長々読まねばならない情報は避けてしまう。一方でキーボードを叩くパソコンの普及は60歳以上で急激に上昇している。これはある面、面白い現象だ。

 今こそ、常時耳から入る情報源としての「AMラジオ」と大きなパソコン画面から入って来る「毎日更新緒ブログ」のコラボで団塊世代に対し新しいメディアミックス効果を広めたいと思うのだが如何だろう。

 水上村から八代市まで数多くの自治体を流れ、それぞれ産業も文化も違うエリアの人々を繋ぐ「貴重な清流と豊富な水」球磨川を軸にその流域の豊富な自然を守って行くには、毎日更新し続けられる小まめな情報ツール「ブログ」と週一で流域全体に流れる「球磨川スピリッツ」というAM番組のコラボが一番コストパフォーマンスにおいても効果的なのではないだろうか?全国的に見ても初めてのユニークな試み、今後も精進努力してみたいと思っている。