幾度も繰り返しているが、画像の場所に行って待ち続けていてもついに出遭えない場合もある事をご承知おき願いたい。
中には幸運にも、全く同じようなシーンを撮れたと感激され、画像データをお送りくださった方も居る。
いずれも私などよりはるかに素晴らしい画像で、気合いの程が伝わって来た。こうしてヤマセミに興味を持ってくださる方が増え、ヤマセミの繁殖保護へアイディアを沢山出して頂けると嬉しい。
野鳥保護はやはりその野鳥をつぶさに観察し、生態や習性を理解しないで出来る事ではない。ただやみくもに「ヤマセミを保護をしよう、近づかないようにしましょう・・。」と具体案を示さず声を掛けるだけでは何もならない。
永年クロツラヘラサギの具体的な保護育成に尽力されている熊本県八代市にお住いの高野茂樹博士に習い、とても及ばないまでも見よう見まねでヤマセミの生態研究を続けている。しかしなかなか出遭い難く単独行動の多いヤマセミの場合、観察も独自ではまったく無理。今後も地元の方々、撮影者の方々の情報協力が無ければ不可能だろう。
ヤマセミが何処でどういった行動をし、何をどうやって獲り食しているかなど生態を詳しく観察してこそその保護方法が見えてくるのだと思う。
約1年半ほど前、JR九州の方から当時所属していた野鳥関連団体の方を介してヤマセミに関しての問い合わせが有った。その際、色々お答えした件をメーリングリストに載せた所、「人吉では以前からヤマセミに関して知っている方(お仲間?)がいるのに何故その人に話を持って行かなかったのだ?」と意見をされた事が有った。
残念ながら、こういう事は年功序列やお友達関係で進めるべきはないと思う。どこかの国の首相や取り巻きの官僚・政治家の様に利権などでは無いのだ。現場でどれだけ対象物(=今回はヤマセミ)に接し、詳しく観察し、データ(=数値・画像)をまとめ、情報発信してこそ「研究者」としての立場が出来るのだと思っている。
したがって、このブログも人吉の古江さん、辻先生、川崎さんほか7~8名程の協力者の情報や画像があってこそ出来上がっているのだ。
という訳で、初夏のヤマセミ生態画像をご紹介。
6月まではこのように親の給餌を並んで待つヤマセミ幼鳥群が観られた。
縄張り争いか、親子の飛翔訓練
高速ターンで球磨川の中央部を行くヤマセミ成鳥♂
見事なアサジ(婚姻色のオイカワのオス)をゲットしたメスのヤマセミ。