2020年9月11日金曜日

残暑の霞ヶ浦で葦原のセッカに遭遇,観察した。 I encountered and observed the Zitting Cisticola at bush of wet land near Lake of the Kasumigaura.

  今日は昨日の霞ヶ浦の江戸崎・浮島の湿地で出逢った野鳥の続編だが、今朝届いた熊本の地元地方紙の記事が気に成ったので、さわりだけまずご紹介。詳細は週末にまとめたいと思う。

 九州大学大学院教授で河川工学がご専門の島谷専門家が指摘する「ダムや堤防だけに頼らない流域治水」で今後進むべきだ・・と主張しているという素晴らしい記事に目が行った。

9月10日付の熊日新聞 記事より。

 しかし同じページに、蒲島知事が流域住民の世論調査による民意の多数派と県の専門家会議を元にした方針に違いが出れば責任を取る・・と述べたと囲みで載っていたが、これはいささか危機感を感じた。

 データに基づいた専門家しか判断できない大自然の災害に対する専門的な防御策・打開策を、専門知識もなく今回の豪雨災害の洪水発生メカニック分析など個人で出来る訳もない流域住民への世論調査を行い、意見が合わなければ責任を取るなど言って良いのだろうか?蒲島知事さん、もっと専門家の意見を尊重し自信を持ってリーダーシップを発揮して頂きたいが、如何だろう?

 専門者など実務能力や専門知識が在る者が知識と知恵と危機感をベースに出した「県としての方針方策・具体案」と、怖い実体験とメディアによって情報や憶測を吹き込まれ、偏った思い込みに陥りがちな流域住民の「体験と危機感から来る要望」を同じ土俵に乗せる事自体がおかしいし、同じ結果を出すとはとても思えない。この件はまた改めて・・・。 


で、今日は霞ヶ浦で残暑の中のセッカたち。

 昨日のコジュリンに比べて、はるかに行動範囲が広く激しい動きをするセッカ。筆者は熊本の球磨川沿いのツクシイバラ自生地(錦町)での観察撮影が一番多い。気にしなければ野鳥が趣味でも一生出遭わない‥と言うか気が付かないで済んでしまう野鳥の一つだ。

 大股を開いて二本の足の茎にまたがる姿を今回もたくさん見る事が出来た。まだ、ヒッヒッヒッ~ジュンジュンジュンは繰り返していたようだが、秋・冬には鳴かずに川原に居たりするので、渡り鳥のイメージでいた人は驚くらしい。

 ウグイスも同じだ。ホーホケキョ♪と啼いていないときは何処かへ行っているのだろうと思う人が多いそうだ。実はそこいらに居るのにホーホケキョと大声で啼かないだけ。地鳴きでチャッチャッ♪と縄張り主張しているのだ。

 いままで出遭ったセッカは、見晴らしの良い場所で比較的上空を飛び回っていたので、空抜けの画像ともどもほかの野鳥と見間違えることはなかった。

 実は今回は広く開けてはいるのだが、超逆光で葦原の中を移動する事が多く、枝留まりも同じ丈の葦なので、手前の葦の影に成ったり葉がかぶったりして誠に撮影は困難だった。


この2カットでも良く判る、大股開きの葦への留まり方。



結構遠いので、飛ぶ方向も「逃げながら」ではなかったのが幸いだった。




実は、この湿地にはオオセッカも同居していたのだ。それはまた別に・・。