2018年9月8日土曜日

鮎釣り客と雨でヤマセミは一体どこに消えてしまったのか? Crested kingfisher hide away from fishermen and heavy rain.

 人吉にお住いのヤマセミ事情通お二人からのメールではこのところヤマセミの姿があまり見られないという。一か所だけは毎日早朝に限り登場する様で、筆者も確認しているがそれ以外のヤマセミポイントに現れないというのだ。

 今回は実質3日間だけだったが、今朝も雨の中2か所でジーッとしているヤマセミに出逢えた。いつものことだが、手を大きく振ってこちらを印象づけてきた。これは決して笑い話ではなく、経験値として筆者が数羽の個体に認識されたときに、この手の振り動作を行っていた。一緒にヤマセミを観に来た同行者をヤマセミが観て飛び去ってしまうことは多かったが一人で行った際は車から出てもゆっくりと機材を準備しても逃げたりすることはまずなかった。

 要は、鮎釣り太公望たちが全国から集まってきて合宿をするほど人気の尺アユの球磨川が釣り人で一杯になってしまいヤマセミが本流に出てこられなくなったのだ。基本的に朝8時から日没まで釣り人が球磨川本流に入るため、ここ1か月以上本流でのヤマセミ観察はできなかったようだ。

 しかし、昨日は天気予報も3日間雨模様と出ていたため、釣り人も人吉市内で宿泊あるいは車中泊している面々以外の近郊からの通いの場合は釣行を取りやめたものと思われた。

 そのため本流の数か所に釣り人のいないエリアが数か所4~500mずつできたのだ。それが昨日のブログでご紹介した成果。これが今日は朝から雨で既に上流で降った雨で水は濁り増水していたため、釣り人もヤマセミもいない状況になってしまった。

 しかし、そこは8年間の経験値で2か所で雨をしのぎながら身を隠しているヤマセミに遭遇。これをご紹介しよう。
人吉市の球磨川の中州、中川原公園(トイレ・キャンプ場完備)にそろった関東の車。

連日こうして川の中にたくさんの太公望が入っている。

昨日の午前中のある場所。

まったく同じ場所の今日の様子。川の色がまるで違う。

刺し網漁師さんの網干竿と川船、水が澄んで川底の岩が見えている。

同じ場所の今朝の様子。手前の黒い部分は左の樋管から流れたきれいな水、茶色いのが濁って増水した球磨川本流の水。

球磨川本流との合流部分から300m引っ込んだ球磨川支流で羽休め中のヤマセミ。

よほどリラックスしているのか、ストレッチをしていた。

昨日別の支流、本流合流地点から200m奥まった場所にいたつがいのオスは木陰で休んでいた。

同じく、つがいの片方メス、オスとの距離50m

 雨の今日はさらに木の奥へ雨をしのいで入り込んでいた。このような状況下では地元の方でも一日中探さないと居所はわからないだろうと思う。
 様は、昨日も表現した通りいつもの場所にいつものように店を開いている宝くじショップとは訳が違う。ヤマセミがどこで出逢えるかは大体の感じで大雑把には判るが、明日何処にいるか?は非常に難しい。

 これは天気予報と同じで、1月先までの気温変化や大気の流れに基づいた天気予報の流れは大体わかるが。明日の何時から雨が降るだの晴れるだのを正確に予報するのは難しいというのと一緒かもしれない。これはかの堺屋太一さんのセミナーで学んだことと同じってこと。