2017年8月6日日曜日

ヤマセミが取り持つ人の輪はどんどん広がる!その1. The person's circle of Crested kingfisher is expanding day by day! Part1.

 筆者がヤマセミに魅せられて人吉に行き始めた2010年4月1日以降、自費出版のヤマセミ写真集や、ヤマセミ関連でスピン オフ自費出版した「団塊世代のヤマセミ狂い外伝」含め、5種類の本を出せた。

 それらの出版に関しては数多くの知人友人の画像提供、デイリーの野鳥情報提供、ヤマセミ情報提供などを頂いた。こういう地元・現地での地道な情報の積み重ねあってこそ、出遭い難いヤマセミという野鳥の研究が出来ている。いくら感謝してもしきれないほどだ。

 以前もこのブログで何度も述べて来たが、綺麗に撮れた写真集は著名な野鳥写真家により幾つも出版されているが、ヤマセミの生態に関する詳しい文献は殆ど存在しないのが現状だ。
 重ねて述べるが、動植物を詳細に描かせたら右に出るものが居ないというかの伊藤若冲ですらヤマセミは描いていない、というより出遭えなかったので描けなかったのだ。綺麗なカワセミは何故か水墨画で描いているというのに・・・。

 ある特定の場所における1つがいの観察本は在るものの、生息場所が変ればその場所の環境の違いによって当然生息の状況も変わって来る。これらを広く観察研究し、証拠画像と共に残したものはまだ国内に存在していない。

 ヤマセミそのものの大きさや羽根の数、営巣の巣の構造、大きさ、卵の大きさ、ペリットを調べて食性を推定するなど他の野鳥においても行う一般的な鳥類学術的データは在ると思うが、生息(というより生活)形態、年間のペアの生態・動向、繁殖に関する詳細な記録・画像、採餌方法に関しての詳細データ(画像)縄張り、ペアリング、天敵、これらに関しての研究。

 更には本来山奥で生息するヤマセミにとって人吉市中心部という特殊な環境下に置ける人間との共存・共創について、まもなく所属する早稲田大学理工学術院総合研究所へ論文レポートをまとめる事に成っている。
 3年前から続けているこのブログはそのヤマセミ生態に関して、ほぼ取材時に一番近い時点でリアルタイム・レポートとして現地などから更新している。

 今日は、今回の人吉行で出逢いお世話になった方々、いわばこのブログも研究執筆中の「人吉市を中心とした球磨川流域におけるヤマセミと人間の共創」という論文レポートもこの方々無しでは出来得ないという方々をご紹介したい。個人情報関係もあるので、一部の方を除いて名字だけでのご紹介としたい。

 官民合わせてヤマセミに関するまとまりが素晴らしい人吉市。市民が選んだ市長さん、県民が選んだ県議会議員さん、市役所上層部の方々、地元の有力者・知識階層の方々。他の場所ではこうはいかなかっただろうと思うし、筆者の写真集も出来なかったと思う。
2010年4月2日球磨川土手でお逢いして以来お世話になりっぱなしの古江之人・昌子ご夫妻。勝手に師匠と呼ばせて頂き、押しかけで弟子入りしている。野鳥に関してはお二人して知識豊富。ヤマセミを人吉市の鳥に・・・と2006年くらいから提案されている最初の発起人。人吉橋近くの球磨川に面したご自宅にお住いで、球磨川流域の殆どの野鳥に関して詳しい。定点観測の貴重な野鳥データ本を自費出版されている。人吉滞在中は必ず午後お宅に伺いその日のヤマセミに関して情報交換をさせて頂いている。奥様手作りの御菓子が美味しく滞在中は毎日楽しみにしている。

       
辻循環器科・内科医院の辻正彦医師、通称辻先生。台風だろうが雪だろうが毎朝いつものいで立ちで、球磨川土手をヤマセミの生態観察を行いながらウォーキングされる。毎朝ショートメールでその日のヤマセミの動向を送って下さる。非常に精度の高い詳細情報だ。やはり矢黒町の川沿いにお住まいで「今、ヤマセミが二羽我が家のTVアンテナに留まっています。」などという羨ましメールが届いたりする。
                   
人吉市の文化人・知識層の中心人物としては間違いなく筆頭格の前田一洋氏(左)真ん中の我が師匠古江之人氏と同級生。人吉市で行われた展示会で。共に「ヤマセミを人吉市の鳥に」という運動発起人の中心的存在。
真ん中が八代市在住で熊本県における野鳥研究の中心人物、理学博士の高野茂樹先生。八代野鳥愛好会の会長でもあり八代市の鳥にカワセミを、人吉市の鳥にヤマセミを制定した動きの中心人物。熊本県内で沢山越冬する絶滅危惧種クロツラヘラサギの研究における国際的権威者でもある。
夏は鮎刺し網漁、冬は山で猪狩り。球磨川流域におけるヤマセミの生態に関しては一番近くで目視確認している観察のプロ。島津富男氏

同じく球磨川漁協の鮎漁師・村山照美氏、島津氏とは違うエリアでのヤマセミの動向を熟知されている。何とこの後一旦お帰りの後、わざわざ再びおいでになり撮影中の筆者に冷たい飲み物など差し入れをして下さった!信じられない程のご親切、身に染みた、感謝。

2010年4月1日球磨川流域にヤマセミが沢山生息している事を筆者に教授くださった八代駅前ミック珈琲店の出水晃マスター。真ん中はヤマセミの写真集を含め八代市の観光活性化をボランティアで行っている中村氏。世代は全然違うが3人共八代市立太田郷小学校の卒業生。

大田郷小学校卒業後、隣の八代市立二中へ進んだ際のクラスメート。ミック珈琲店でヤマセミ写真展を実施した際などに大変お世話に成った。

ヤマセミを「人吉市の鳥」に追加決定する際に官民協力して動いて下さったメンバー、左から溝口幸治熊本県会議員(※現県議会副議長)、筆者、市民が選んだ松岡隼人市長、老舗旅館たから湯・Kura倉Cafeオーナー山本英一氏、2012年国際航空宇宙展(名古屋)でお世話になった人吉市役所・小林次長。いずれも具体的に作業を進める実務派!