http://yamasemiweb.blogspot.jp/2017/05/young-birds-of-crested-kingfisher-not.html
その最後のカットの詳細を今日のブログでご紹介しようと思う。コサギに相対したヤマセミの幼鳥は、その後コサギから離れて別の岩に降りたのだが、そのままササゴイの傍に寄って行ってしまったのだ。
コサギとは正面で相対したのに対し、ササゴイの方は明らかに傍に降り立とうとした瞬間全身の羽根を逆立てて威嚇をしているようだ。
さすがにヤマセミの幼鳥もそれが判ったのだろう、相対するどころかそのまま同じ岩に降り立つことを避けて、更に遠い岩まで移動したのだ。
春先の繁殖期には良くある状況らしい。これも人吉市を流れる球磨川が野鳥天国である事の証明の一つだろうと思っている。
日頃、野鳥撮影をされている方々はそれぞれの目標・目的、あるいはご自分の理念に沿って撮影活動を続けておられるだろう。
筆者の様に野鳥の生態の面白さに魅かれて撮影をし始め、決定的瞬間、時には抱腹絶倒の場面が撮れた時の喜びはこの上ない。
今回も撮影している時点では判らなかった野鳥同士の駆け引きをお楽しみいただければ嬉しい。
左のササゴイは右から来るヤマセミ幼鳥の動きを注視しているが、まだ警戒はせず、我々がいつも見る姿で落ち着いている。
隣の岩であればストレスも感じないのだろう。余裕で見守っている。
しかし、その岩に降りず、そのままスライドして近寄って来ることが判った瞬間、全身の羽毛を逆立てて自分を大きく見せている。こんなササゴイ初めて見た!最初からこんな状態を観たら、誰もササゴイだとは思わないのではないだろうか?ササゴイにこんなに逆立つ冠羽があったなんて何処かにそんな記述在ったっけ?図鑑にも出てないかも。
さすがのヤマセミ幼鳥も、その様子を見て正面には降りられず、横へ回ってランディングしようとしたのだが・・・・。
その場の空気を読んだのだろうか?忖度したのだろうか?そのままホバリング状態で向きを変えプランBの行動に入った。ササゴイの緊張はこの時点でピークに見える。
ヤマセミ幼鳥の飛翔体勢からして、そう遠くへは移動するつもりがない事は明らかだ。
結局すぐ左の岩にランディングするのだが、それにしてもササゴイがヤマセミ幼鳥の方へ首も振らず、羽毛が逆立ったまま固まってしまった状態である事に驚かされる。動作が鈍いのか?喜怒哀楽の切り替えが遅いのか完全にビビってしまったのか。