2017年8月12日土曜日

団塊世代の思い込み都市伝説と真実の差!Difference between belief urban legend of the baby-boom generation and the truth !

 これは団塊世代に限った事ではないかもしれないが、世の中一般的に「当然・当たり前・常識でしょ?」と思い込んでいる事が真実・現実とは相当かけ離れている事が判明したという事例が、昨今非常に多く出て来た。
 しかし、嬉しい事にその勘違いを是正してくれる科学的なデータや根拠を基に具体的に解説を行ってくれるサイトやメディアが増えてきている。二日前の研究所での討議内容のおまけのテーマがこれだった。そういう訳で今日の話は少し重たいかもしれないが重要な内容だ。

 例えばNHK総合の「ガッテン=旧ためしてガッテン」などもその一つ。
睡眠に関する特集 http://portal.lighttherapy.jp/news/nhk4.html
早起きすると寿命が縮む http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45782

 NHKばかりか民放でも、最近この手の団塊世代を中心とした高齢者の健康管理・長寿に関する間違った思い込みを是正する試みが多くなってきた。
 団塊世代は結構真面目な育ちをしてきた人が多い。優等生、良い子で「褒められたい願望まっしぐら」で大きくなった方も多い為、「早起きは三文の徳」「ラジオ体操・皆勤賞は我が誇り」などと小さい時から早寝早起きこそ正しい考え方と思って今日まで来たのだろうと察する。いまだに早寝早起きを自慢する方も多いと聞く。

 2013年12月に始めた土日のみ連載の当ブログ「団塊世代のヤマセミ狂い外伝」でも述べた団塊世代が持つ独特の「優越感争い」が更にそれをかたくななモノにしていると思う。 

 ※ http://yamasemiweb.blogspot.jp/2014/01/this-is-real-story-of-japanese-baby.html


しかし、団塊世代を含めた高齢者たちにとって、実はこれが命を縮めているという大変意外な科学的データが出ている。
 どういうことかというと、「早起き」は人間が一日で一番体温が低い早朝5時~6時に起きるが為、心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患(血液の流れに不具合が生ずる為に起こる疾患)の発症リスクが最大で40%、糖尿病やうつ病と言ったその他の病気に関しても2~30%高くなりその多くが重篤化しやすいという科学的データが出ているのだ。
 ※http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45782?page=3

 これを聞いて知っても、頑なに「早寝早起きは良いのだ!」と昔の思い込みのまま習慣を止めずに寿命より早く死んでいく方も居るだろう、まあそれは団塊世代にとって自業自得かもしれないが、早朝そうなって倒れてしまうと、場合によってはダレにも連絡できず数日して放置死体として発見される事となったりしかねない。本人は死んでしまっているので判らないが、残された者たちは大変だ。
 自分の会社の元同僚がリタイヤした後実際そうなっているので、つくづく身に染みて感ずる次第だ。

 もう一つは「齢とったら油濃いモノは摂取せず粗食で生きるべきだ、なおかつ一切無添加食品のみで・・・」という考え方。
 これに関しては実は高齢者ほど粗食などもっての外で、たんぱく質の一定量摂取が必須だという事、同時に運動と日光浴が必須という科学的データが出ている。
 食品添加物に関しても、間違った都市伝説が余りに蔓延ってしまい、「食品添加物は全てが悪、毒」という感じで広まってしまった。白黒で言えば真黒という思い込みで結構問題になっているという。
 これに関しても、厚生労働省やしかるべき研究機関が科学的根拠を上げつつ、添加物が無ければ食べ物はすぐに腐ってしまい、世の中は大変な事になるのだという情報を出してはいるものの、なかなか浸透しない様だ。
 もっとも厚労省に関してはやたら高血圧やコレストレール値の上限を下げて薬剤製造メーカーを儲けさせ、怪しい関係を強化したり、子宮頸がんワクチンで大ウソをついたり、国民から信用が無いので致し方が無いが・・・。
          
 食品添加物は悪だという一般常識を植え付けた原因の一つ「食品の裏側」食品添加物評論家・安倍司という警告本(2005年発行)が今から12年前に出ている。
※ http://lovelypapa.com/abe-tsukasa/

 しかし最近の研究データ・実例を分析した結果食品添加物を何でも「悪」と決めつけるのは間違いだという科学的根拠に基づいたものが出始めた。裏付けデータを取るのに時間がかかったのだろう。
※ http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110810/222041/?P=3 「無添加はかえって危ない」農学博士・有路昌彦著(2011年)

 世の中色々な意見があってしかるべきだし、主張は自由だ。それぞれ具体的根拠を基に主張するのだから、筋は通っているように見えるだろう。しかし憶測で危機感を煽るメディアと、データを元に学術的見地から主張する情報の見極めが出来ないと一般国民はどんどんウソのスパイラルに巻き込まれてしまう。

 特に評論家と称する方が本を出すというのは売れれば儲かるという出版業界のビジネス(=商売)でもあるので、誇張も含まれているに違いない。政治評論家、環境評論家などの類が出す本は間違いなくこの方程式が当てはまるだろう。

 前者安倍氏は添加物を含む食品ビジネス界のサラリーマンが脱サラし評論家として「食品添加物の神様」という触れ込みで、センセーショナルなタイトルの暴露本でメディアに出てきた人物だ。

 一方後者の有路氏は数多くの食品に関しての論文をデータを元に発表している現役バリバリの学者・研究者なのだ。どちらの言う事を信頼するかは読者・消費者の勝手だが、少なくともどういう人が何を根拠にモノを言っているのか、よく比較して、一方の意見だけ聞いて鵜呑みにせず、双方を比較して、なおかつ自分でも裏を取って自分で判断すべきだろう。

 極論を言えば、科学者の言う事を信じるか、評論家の言う事を信ずるかだろう。それにそれぞれ情報のデータ内容、出版・発行年を比較し、世の中の科学の進歩を基に考えれば自ずから答えも出よう。あくまでそこから先は受け手の勝手だ。

 思い込んだら最後、半ば宗教的な領域に入ってしまいがちな頑固な団塊世代の面々、討論にでもなれば、なかなか他人の意見になど耳を傾けない。そうして自分の知識や認識が間違っていてもまず素直に謝らない、なかなか非を認めたがらない。「間違いを、今正してくれて有難う、今後恥をかかないで済んだ。」という声をついぞ聞いた事が無い。歳をとっても未だに勝った負けたの団塊世代・現役時代の闘争DNAが残っているのだろうか?

 日本人特に高齢者はメディアの流す情報や友人からの教え・情報を、自分で裏を取らずに何でもかんでも「そーなんだ知らなかった」と、鵜呑みにして決めつけてしまう悪い癖がある。
 かって久米宏のニュースステーションでダイオキシンの害に関しての間違ったデータや話が流れ視聴者の殆どばかりか週刊誌メディアまでが鵜呑みにしてしまう事件があった。(※後にデータの桁が違っていたり根拠が曖昧でウソ情報であったことが判明)
 一方関西での騒音オバサンの事件でも、加害者・騒音犯人扱いされたあのオバサンが、実は宗教団体員の近隣住居者による嫌がらせによる被害者だった事が判明している。

 しかしそれをメディアは間違いでしたゴメンナサイと言っただろうか?一度出たメディア情報が間違いであった場合、そのメディアは決して元通りになるまで責任もって訂正・詫び・情報発信前の状態復帰なんて事はしない。

 特に消費者は健康・寿命等に関する情報・常識は余程自分で自分の体・状態を把握理解した上で取り入れる必要があるだろう。

 あまりに強い思い込みと決めつけは、いざ被害を負った際誰も助けてくれないという怖い結果・リスクを伴う事を覚悟しておかねばならない。世の中それ程はっきりと白黒区別・善悪どちらか決めつけをできる事は多くないのだ。ケースバイケース、状況により異なる・・・という事が殆どであるという事を知って、柔軟に対応する生き方が良いのではないだろうか?