2016年2月27日土曜日

ヤマセミの採餌ダイブを静止画と動画で同時に収録! I recorded the foraging dive of the Crested kingfisher by a still image and a movie at the same time.

 ヤマセミの採餌ダイブに関してはこのブログで幾度か掲載してきたが、今回の人吉撮影行で幸運にも早朝の採餌ダイブを同時に2台のカメラで動画と静止画双方収録する事が出来た。
 自分としては初めての快挙で、素人ながら単独での観察・記録作業としてはこれ以上の成果は無いと自画自賛した。

 昨日一日掛けて双方を見比べたが、それぞれメリットも多く、どちらが圧倒的に有利だという結論は出なかった。動きの流れから見えてくるヤマセミの生態もあれば、分解写真だからこそどの段階でどのように判断して自分の動きをコントロールしているかが見えたりして、双方共に貴重な証拠記録データだと思った。

 YOUTUBEにも色々なヤマセミのダイブの動画が投稿されているが、今回ほどの高度からの動画は無いようだ。環境の違いでヤマセミの生態も違ってくる一番良い比較だろうと思う。雨降りの翌日の流れの速い球磨川水系でのヤマセミダイブは、それなりにパワーのある育ち方をしていなければ難しい。人吉球磨エリアのヤマセミが全国でももっともハードな生き方をしていると言う根拠の一つがこの記録に現れているような気がする。


 採餌する餌の大きさ、天敵や共存している他の野鳥達(人間も!)との関係等、生態観察・調査していて面白くてたまらない。やはりヤマセミは奥が深いのだ。

動画の中の音声でカメラの連写の音が聴こえると思う。それで撮れたのがこの画像だ。

同時に収録した動画バージョンはこちら

 車の運転席の窓を開け、ドアにコンパクトデジカメをミニ三脚で固定設置し、ヤマセミが留まっている場所とダイブするであろう水域をワンフレームに入れて動画機能を回しぱなしにして収録。いつダイブするかは勿論判らないが、今までの生態観察による経験値からの「勘」が全て。バッテリーとメディア残量との戦いだが、今回は勘がモノを言ったようだ。回し始めて2分経たない内にダイブしてくれた。

 もちろん、同時に車内から手持ちのデジタル一眼レフ・カメラ秒間コマ数12コマ連写で同じシーンを収録している。それがこの連写合成画像だ。4月に発売予定の4K動画収録機能付きのフルサイズ・デジタル一眼をどうするか悩ましい。新しいヤマセミの生態発見とその証拠画像収録にどれだけ投資効果が期待できるか、自分のそう裕福ではない経済状態を考えると、コストパフォーマンスとの勝負に成るだろう。

 しかし、今回の人吉撮影行で考えられるヤマセミの生態についての証拠画像データは学術的な新発見多数を含め概ね収録できたと思う。勿論これは自分だけの成果ではなく、人吉や芦北で同じくヤマセミを観察されている方々の記録画像も在っての話だ。

 今後、余程の新情報、実はヤマセミは人の居ないところで彼ら独自のジャンケンをしていたとか、飛ぶのに疲れた場合は山から切り出した木材運搬トラックの積荷に留まって移動するだの未発見の生態でも発生しない限り、論文レポートをまとめる事が出来る段取りまでこぎ着けることが出来たようだ。