2016年2月18日木曜日

ヤマセミ生態シリーズ #10. 毒魚と言われるギギを採餌するヤマセミ! Ecology report of the Crested kingfisher #10.

 しばらく前から更新中の「ヤマセミ生態シリーズ」は今年の5月末を目途に完成予定の日本で初めての証拠写真によるヤマセミの生態観察論文レポート。7万点以上に及ぶヤマセミの生態画像を4000カット程度まで絞り込み、その中から更に重要な300カットを網羅して、ヤマセミの興味深い生態を一つ一つ解き明かすもの。

 基本的には自分が招聘研究員としてメンバーにして頂いている、早稲田大学・理工学術院総合研究所への成果提出物となる一種のレポート・論文になる。部数は少ないがご協力を頂いた方々を中心に鳥類・特にヤマセミ系の研究実績をお持ちの方々へ要請により無償で配布を予定している。A4サイズ150~200ページのフルカラーの冊子となる予定。有償での販売予定は無い。

 学術的論文レポートなので、この中にはヤマセミのあらゆる角度からの生態観察を含む項目を含み、通常では、一部野鳥愛好家の方々の世界で御法度になっている繁殖期の巣穴周りの生態など証拠データ画像としてすべてを含んでいる。主な項目は以下の通り。

    人吉・球磨エリアにおけるヤマセミの生態概要 
◙ 豊富な餌魚、豊富なシラス壁、繁殖環境 
◙ ホバリング採餌能力に優れたDNA 
◙ 豊富な魚種・豊富な大型魚 

    縄張りとその生態 生活空間とテリトリー
◙ 縄張り間隔とお互いの緊張関係 
◙ 縄張り主張の時期と争い 
◙ 繁殖期における特異行動 

    求愛給餌から繁殖活動終了まで
◙ 通年つがいで暮らすヤマセミ 
◙ 12月に始まる求愛給餌行動 
◙ 巣穴掘削から巣立ちまでのプロセス(写真解説)
◙ 繁殖期における危険と天敵 青大将
◙ 繁殖行動における詳細観察記録 巣立ち穴掘り観察・給餌観察・交尾・巣立ち観察⇒日誌時系列

    知られざる不思議なそのユニークな行動
◙ 換羽期における行動 換羽にかかる時間推定 風切羽抜き捨てパフォーマンス
◙ 認知した人間に対するユニークな行動見せつけ・接近脱糞)枝回し
◙ 採餌におけるユニークな行動(仮死状態の餌が腹の中で生き返った場合)奇妙な飛び方
◙ 枯れ木の枝をくちばしでへし折って採餌練習を行う幼鳥 枝折り辻画像
◙ トビ、カラス、ミサゴなどとの関係 
◙ 天敵から身を守る緊急水中ダイブ避難方法およびその練習 

    人吉・球磨エリアにおける人間との関係
◙ 其処で暮らす人間との距離感 
◙ 友釣りの針付き囮鮎放棄による採餌被害 
◙ 繁殖環境と人間の生活 人間の生活圏内での育雛実例
◙ 野鳥観察とヤマセミの生態・行動 

◙ ヤマセミ個体数減少防止、繁殖環境保全提案 

今日のブログは「毒魚ギギを採餌するヤマセミ」
見慣れぬ真っ黒けな魚!

特徴のある背びれ、二つに割れた尾びれ、毒針を持つギギの特徴そのもの。

ギギは30㎝にもなるそうだが、これも結構大きな部類に入るだろう。

6分以上かけて頭から丸のみ!

針か毒が苦痛なのか?丸木を拾ってきて噛みしめているように見えるが、まさか?

非常に珍しい昼日中のゴイサギの採餌、まさにギギを獲っている。

遠くからそれを見つけたアオサギに追われて逃げるゴイサギ。

ギギはアユの刺し網にも掛かるそうだが、人吉の鮎漁の名人島津富男さんの話では、
こいつの毒針が嫌で、かかった時のためにペンチを常備しているそうだ。