2020年3月23日月曜日

団塊世代は三連休最終日に背筋が寒くなった。The baby boomer scared at the last day of the holidays at the Shinjuku Gyoen National Garden.

 通常なら連休が明ければいつものように野鳥のブログに戻るところだが、今日は昨日のショックがあまりに強かったので、コロナウイルス関連の投稿をしたい。そのショックは二件ある。

 既に繰り返されるメディア・マスコミの報道でご存じのように現在世界中は新型コロナウイルスの蔓延でパンデミック状態にある。

 まず昨日のNHK総合TV 21:00からのNHKスペシャル「”パンデミックとの闘い~感染拡大は封じ込められるか~」を観て大きなショックを受けた。今まで毎日繰り返す民放TV朝の報道ワイドショーや昼から夜にかけての報道ショーで得た知識が、ほとんど何の役にも立っていないことを知ったのが一つ。
政府の専門会議メンバー、東北大学大学院教授 押谷 仁さんを現場取材。



 今そこにある真実と、まだ判っていない真実、そしてこの先への予測~展望と恐怖が手に取るように判りやすかった。

 今朝の民放ニュースショーでも専門家でもないコメンテーターの弁護士が、昨夜のこのNHKスペシャルを見て得た知識を平気な顔して以前から知っていたかのように述べていたが、バレバレだ。恥ずかしくないのだろうか?

 日本におけるトップクラスの感染症の専門家集団(国の対策チーム)が考えている新型コロナウイルスの今後の推移予想が、あまりに民放TVにコメンテーターとして出てきている「専門家」とされている人々と異なっていることに驚かされたのがショックだったのだ。

 テレ朝のモーニングショーに出ずっぱりの元感染症センターにいた岡田晴恵医学博士の判りやすい解説・発言・警告は別として、その他の局の専門家でもないタレント群の有象無象が個人の推察で述べる内容はあまりに「現状の真実」と異なっていたのだ。

 明日火曜日の夜11時50分から再放送があるので、ぜひご覧になることをお薦めする。
http://www6.nhk.or.jp/special/ 
 しかし時間がない中、状況が激変する中、NHKが良くここまでまとめたと思う。今回の「新型コロナウイルス」の特徴を非常にわかりやすく解説し、大変説得力があると思った。

 しかし、此処で思ったのは同時にこれだけの内容をNHKがまとめられるのに、我が国政府・厚労省、保健所含めてなぜ今まで国民に判かりやすくこの「新型コロナウイルス」の情報開示しなかったのだろう?
 厚生労働大臣及び安倍晋三首相の抽象的な意気込み発信記者会見や、突然の説明もなしの「小中高校休校閉鎖要請」ばかり繰り返し、国民をストレスの極みに追いやってきた状況が非常に腹立たしいと思う。

 この番組の内容をまず国民に示した後に「小中高校休校閉鎖要請」「大型スポーツ文化催事の自粛」などを行えば、どれだけ国民はスムーズに動けただろう。

 で、もう一つはこの番組放送の約6時間前、今年の桜はどうだろうといつもの上野公園ではなく、研究所からの帰りに新宿御苑へ足を向けたのだが、そこで目に入ってきた光景は信じられないものだった。

 数日前ニュースで「今年の新宿御苑は人もまばらで~」というヘリからの映像を見たので、気楽な気持ちで「新型コロナウイルス禍でガラガラの新宿御苑」の画像を撮り、外出自粛要請で人の気配がなくなった上野公園のたたずまいと同じノリでFacebookなどに投稿しようかと思ったのだ。

3月1日のこのブログ「団塊世代は人が消えた東京の上野公園へ行ってみた。」
http://yamasemiweb.blogspot.com/2020/03/baby-boomers-report-ueno-park-where-no.html

 それが、新宿駅で降りたあたりから異常な人の流れに嫌な胸騒ぎがしたのだ。

 新宿御苑が近づくにつれ、「これはすごい人だ、入場券売り場は長蛇の列だろうから入れないかもしれない」と思うようになるほどだった。しかし列は妙に整然とどんどん新宿門へ向かって進むのだ。そうして入り口に着いてみて驚いた!

 なんと今日は偶然新宿御苑「無料開園日」だったのだ!どこかのメディアでこの情報を流したのか?はたまたSNS情報だけでこれだけの人が集まったのか?知らずに来た筆者のような人も多いのだろうが・・。




未だかって、これだけの人を新宿御苑で見たことがない。

強い風で人が歩いて巻き上げる土埃が園内を飛びまくる中でのお花見。

上野公園は通路回遊式だからまだ流れがあるが、此処は人は好き勝手の方向へ動くのでの流れはあまりない。

シートやお酒類持ち込みは禁止なのだが、元は芝生の円内、あっという間に座り込む人々。係員も巡回しているが制御不能の状態だった。

 


 二本の杖を突いてまがった腰でお花見に来たベテラン女子、唖然として桜を遠巻きに見ていた。この女性の姿を見て筆者は園内奥には入らず、新宿門から80mほど入ったところでさっさと状況撮影をして滞在時間15分もしないうちに怖くなって退園した次第。

 しかし新型コロナウイルス蔓延の中、外出自粛要請を国が出している中、東京都はこれだけの桜の名所の入場無料開放を何故したのか?こうなることが判っていたのか想像もしなかったのか?いろいろな意味で世界の情勢とまるで違う日本という国のおかしさを感じざるを得なかった。

 この状況を世界の外出禁止令を出している多くの国の人々が見たらなんというだろう?

 同じく昨日のNHKスペシャルで、今後の日本のオーバーシュート、クラスターの多発を非常に心配されていた感染症対策チームの専門家の先生たち、これを視たらなんというだろう?そういう意味で筆者はNHKスペシャルを観ながら大きな反省とショックを受けた次第。今日の花見の人出は潜伏期間が過ぎる今から2週間後、どのような状態になるか?空恐ろしい気がして背筋が寒くなった。多分、東京に住んでいる人は花見に来た客の半分だろうから、東京都内に限らず埼玉、千葉、茨城、神奈川で2週間後感染者激増になるのではないだろうか?

 埼玉で自粛要請の中、K1イベントが開催されたと今朝のTVワイドショーで騒いでいるが、こちらのほうがもっとすごいだろう?なぜ公園関係者・東京都は責められないのだ?