2019年2月23日土曜日

球磨川支流の土手で摩訶不思議なキジに遭遇! I encounter a mysterious pheasant at branch river bank of Kuma river at Hitoyoshi.

 日本の国鳥は北海道のタンチョウでも佐渡のトキでも山鳥でもない。キジなのだ。しかし、世界各国で自国の国鳥を食っちまう所はそう多くないと思うが、日本の食用のキジは皆養殖なのでアメリカで牛食っているのと変わりない話。

 人吉の郷土玩具がキジ馬というのはよく知られているが、その玩具が出来るほど人吉盆地にはキジが多い。まじめな話、春先にはレンゲ畑や野菜畑にひょこんと首を出すキジをあちこちで観ることができる。

 今日人吉最終宿泊日、雨の中車を走らせていたら畑にうずくまる物体を発見!瞬時にキジだと判別。車を降りて撮影。いったん草むらに隠れたが、そんな事は慣れっこのこちら平気で畑の広い畔道を歩きで近づいた。限界を感じたのかポンと刈り取られた乾田をヒョコヒョコ歩いて行くキジを撮影。顔に大きな赤いビラビラ(肉腫)を付けた立派なオスだった。

 その後1分も車を走らせていない、つまり500mも移動していない所でとてつもなく奇妙なキジと思われる個体に遭遇。

 数年前、出来損ないのメスとオスをミックスしたような変種のキジを撮影したことがあったが、場所としては同じ所だ。まさかあの個体が目の前にいるこいつなのだろうか?

 その際は珍しいので撮影した全画像を送ってくれという「日本野鳥の会」の地元熊本市内在住のメンバーに送ってあげたが、その後何のレポートも見解も送ってこない。ただそういう珍しい画像が欲しかっただけなのだろう、後で調べたら研究者でも何でもない人間だった。野鳥界にはこういう失礼な輩が多いのだが、その当時はそんなにひどい世界だとは思わなかったので残念至極。

 今回のは前回よりはるかに詳細が判った。やはりキジのオスなのだが、繁殖期になると大きくなるあの真っ赤なビラビラ(赤い肉腫)があるはずが、まったく無くわずかに目の周りに非常に小さい赤い枠取りのようなものが有るのみ。

 この時期繁殖期を目前に控えて他のキジが皆肉腫が発達しているのにどうした事だろう?今後の研究を待ちたい。
立派な赤い肉腫が発達したオスを発見!

畑の畔を歩いて行ったら飛び出してきて田んぼをスタコラ走っていった。

もう大股で田んぼのど真ん中を横切っていく。

其処からほんの数百メートルしか離れていない球磨川支流部の土手でこの画像は始まる。最初の2枚は雨の中運転席からの撮影だった。

白いくちばしで最初正面から見た際はオオバンかと思ったほど。

小雨の中、こちらの車の方へ寄ってきた。

キジにしては細身で首が長いのが気になった。

普通のキジは身をかがめて歩行するのだが、こいつは堂々と歩いていた。

土手の斜面にうずくまったようだ。

目の周りの赤みはヤマドリに似ていなくもないが面積は狭い。大体にしてキジの目玉の虹彩は黄色い筈だがこの個体はヤマドリやキジのメスと同じ様な色をしている。

きっ!とこちらを見た顔はキジというより山鳥のそれに似ていたかも。

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