連日、オオタカの営巣を観察・撮影していて気になったことが有った。
かれこれ東京の緑地に7日間以上通い、毎回ほぼ同じ場所(緑地内営巣周辺100m内4ポイント)で観察を続けている。人吉でのヤマセミ観察10年と同様毎回同じ格好(迷彩系が多い)で同じ迷彩帽子(被ったり被らなかったりする=オオタカの鳴き声の方向を正しく聴き定めるため)を被っている。
もちろん空を飛ぶ動物の撮影だから三脚など使わず、重たいカメラは手持ち。座る腰掛も使わず飛び立ちを撮影する場合はしゃがむことが多い。一般の見物人がたくさん集まり営巣の巣を見上げる一群にはまず入らない。単独行動でオオタカの動きを予測して樹林帯を走り回っている。
こうして、数多くの撮影を続けているのだが、画像を整理して此処へ来てオオタカに睨まれることが多くなったことに気が付いた。
これは10年に及ぶ人吉市周辺のヤマセミ観察・撮影時に確信したのだが、スズメやカラス、あるいは小鳥系などと違い、生育エリア(縄張り)が確実で目の前の個体が昨日の個体と違わないと確信できる野鳥の場合、その野鳥は同じ時間帯に同じいでたちで同じ動きをする人間をしっかりと認識するという事。
具体的に言うと、球磨川本流2カ所のヤマセミ、川辺川1カ所のヤマセミ。万江川1カ所のヤマセミ。野川のカワセミ(2カ所)、我が家の巣箱で営巣したシジュウカラ、八代市の金剛干拓地のチョウゲンボウ、ミサゴ。それに毎朝の愛犬散歩中同じ場所で出遭うカラス、オナガなど。
これに今回のオオタカが入ったような気がする。
人間を認識し、警戒感を持たなくなると逆に興味を持ち始める。その結果、ヤマセミの場合は近づいて来て脱糞をする。(これは幾度も撮影している)
オオタカの場合、興味を示すと真っすぐ飛んできて目の前で反転し飛び去る、一種の威嚇なのだろうか?
この行動を最初に受けた時の事をブログに掲載しているのでご参考。
https://yamasemiweb.blogspot.com/2018/12/what-do-you-do-if-you-are-pressed.html
昨日オオタカを撮影していて、似たようなことが有ったのでレポートする次第。先ずはここ数日の画像を見て頂ければ筆者の言わんとしている事が多少理解して頂けると思うのだが・・・。
まずは撮影者を注視・睨む画像。
筆者は長い撮影経験で、この行動は視力が人間の8倍以上あると言われる猛禽類が、キラキラする大口径レンズを通して撮影者の目が見えて注目しているのではないかという仮説を立てている。いつか実験で証明してみたい。