2021年5月6日木曜日

今年のキレンジャクは気が付いたのが奇跡的だった。 This year's the bohemian waxwing was miraculous to notice.

  幾度もこのブログでレポートした通り、今年の4月後半の戦場ヶ原探鳥行は猛烈な寒さと強い風に翻弄された。広い戦場ヶ原湿原の方から木道(=自然研究路)に向かって吹き付ける風に耐えるには、いつもより数枚厚着をし、なおかつウインドブレーカーが必須だった。

 早朝日の出の時刻は時折雲がかかって日当たりもない時間があった。そんな中誰も居ない木道を進み、アカゲラを撮影、ノビタキも数羽撮影して戻っている途中、対岸のカラ松の樹の上にキレンジャクの姿を発見!

 いつもであれば鈴のようなきれいな鳴き声で気が付くのだが、風下の湯川の樹上に居られては全く声は聴こえなかった。全く偶然、キョロキョロする観察力の賜物だったようだ。

 戦場ヶ原でキレンジャクに遭遇できる頻度はそう多くないのだが、筆者は割に遭遇出来ていると思う。数年前は珍しくヒレンジャクの群れにも遭遇できた。





今日はとりあえず、最初に遭遇した際の群れの様子。この後引き続き二度目の遭遇で低いズミの木移動してからの様子を明日レポートする予定。
この朝は風が強く、樹上のキレンジャクたちは袋雀のように体を膨らませていた。

2021年5月5日水曜日

奥日光戦場ヶ原シリーズ第5弾!強風下夏羽のノビタキ。The 5th in the Oku-Nikko Senjougahara series! the Siberian Stonechat of summer feathers under strong wind.

  戦場ヶ原と言えばノビタキ・・と言われるほど、ノビタキは象徴的な野鳥だ。筆者は10年以上前から戦場ヶ原に通い、夏羽で真っ黒な頭をしたノビタキは普通に観て来たが、ヤマセミの観察で通った人吉市周辺では春・秋の渡りの最中のノビタキしか見ていないのでいずれもゴマ塩頭が多かった。

 4月末の奥日光は早朝雪がパラつき、日中は草原に居てゴーッという音を立てた強風の中、体感温度がマイナスに近いのではないだろうかという寒さの中で野鳥観察を行ったが、広い湿原サイドには数少ないノビタキしかいなかった。で、木道を進んでいくとくぼ地のような樹木に囲まれたポケットのような場所にいっぱいノビタキがたむろっていた。風を避けていたらしい。

 あれから10日ほど経った今はさらに多くのノビタキが戦場ヶ原に居る事だろう。

留まっていても風に向かって留まっていないと飛ばされてしまう。




風に向かって真っすぐ降りるノビタキ

風に乗ってグライダーのような降り方だ。

下手をするとこのままの状態で風下へ戻って行った。

強風で斜めに流されながら着地して採餌するノビタキのオス。

普段はフライングキャッチがお得意なのだが、羽虫が飛べない程の強風なのだ。

2021年5月4日火曜日

連休のど真ん中、妙なツバメに遭遇した。 I encountered the mysterious swallow residential area in a holiday week.

 コロナ禍の連休、昨年に比べて人の出が数倍になっているという。相変わらず行楽地に向かう高速道路は渋滞し、気候急変で吹雪になった山岳地帯では遭難が相次いでいる。あれほど雪が無い!すわ噴火か?と野次馬メディアを騒がせた富士山も連休の今は首都圏から見れば真っ白だ。

 電車から見た都心は人も車も非常に少なく、まるで1959年スタンリー・クレーマー監督、グレゴリー・ペック主演で上映された映画「渚にて」の1シーンを彷彿とさせるような状態だった。

新橋駅SL広場もこの状態・・。

東京駅丸の内側。

遠くに見えるは「超高層のあけぼの」のモデル霞が関ビル。

皇居に向かう丸の内の旧都庁前道路。

 しかし、週末恒例の研究所通いから戻り、いつもの野川へ愛犬散歩に行って驚いた!ガラガラの都心と比べて人の出のなんと多い事。普段平日走ったり野鳥観察をする野川公園~~武蔵野公園エリアは殆ど人が居ないのだが、昨日の午後3時、まるで都心の休日公園状態!もちろん公園ではあるのだが遊具や売店などは一切なくトイレも300mに1カ所程度の森林公園に近いのだが、一瞬、此処は何処?テーマパークか?状態だった。



普段はこうした写真を撮っても人が入ることは殆ど無いエリアだ。

 アウトドアショップやホームセンターのレジャー用品売り場で購入した簡易テントやグランドマットを広げ、寝転んで「アウトドアごっこ」を楽しむファミリーで一杯だった。それも購入した値札やタグを付けたまま・・・。


 そうして喧騒の野川公園から住宅街を戻る際、一羽のツバメに遭遇した。鳴き声ですぐに判ったのだが電線に留まっている姿をコンデジで撮影しようとカメラを向け、いつも野鳥にするように手を振ったら、何とこちらへ飛んできて頭上3m程を尾羽を広げてホバリングするようにゆっくりと2周した。

 ツバメは幼鳥が巣立つと、その幼鳥の後ろにぴったり付いて飛行訓練を行う。これは住宅街だろうが商店街だろうが、人が往来する道路上でも平気で行う。

 まるでその時の親鳥のように筆者の頭上を三周してまた電線に戻ったのだ。で、ジーッとこちらを視ている。とても不思議な気持ちになった。一体何だろう?画像は捨てて片手でコンデジオートで撮ったのでピンボケも甚だしいがご容赦願いたい。雰囲気だけ判って頂ければ嬉しい。




ツバメをご存じの方はこの飛び方がゆっくりしている事をご存じだろう。




ずーっとこの状態で頭上を半径3mほどで三周したのだ。一体何だろう?

人間が珍しいのだろうか?いつまでも筆者を見入っていた。

2021年5月3日月曜日

戦場ヶ原でウグイスと身近になれた! I observed the Japanese Bush Warbler very close at Senjougahara wetland.

  先週の奥日光戦場ヶ原ツアーの4種目はウグイス。10日前に公開したネット上の写真集サイトPHOTOPRESSOの「明治神宮 100年の杜 野鳥」でも一見開きで紹介したが、ウグイスは通年で日本中の殆どの所で観察できる。

PHOTOPRESSOの「明治神宮 100年の杜 野鳥」より。

 それにしても標高1400mの高山湿原「戦場ヶ原」にまでいて囀っている事が筆者的には意外だった。しかし思い返せば、実は2010年頃から休暇村日光湯元付近で5月の連休後にウグイスが数羽囀り競争をしているのに遭遇したことがあったのだ、すっかり忘れていた。湯元の宿泊施設街のヤブだったが、湯川沿いの自然研究路の木道で啼いているのに出遭ったのは初めてだった。

 木道脇の笹藪は結構まばらで、その中を移動するウグイスは丸見えで後を追いやすかった。そのうち明るみに出てくるだろうと思い待っていたら、案の定期待に応えてくれた。

一瞬目が合ったが、全然気にするそぶりは見えなかった。





 普段は藪の中でチョロチョロするので非常に撮影が難しい野鳥の一つなのだが、繁殖期は必死に縄張りを主張するので、こうして撮影できるようになるのだ。

2021年5月2日日曜日

日の出前に都心を出て150㎞の野鳥撮影ドライブツアーに出てみた。 Before sunrise, I left the city center by car and went on a 150km wild bird photography tour.

  4月29日から始まった今年のコロナ過でのゴールデンウイーク。昨日5月1日の朝8時前頃の都心から地方へ向かう主要高速は皆事故や渋滞で大変だったらしい。

何故皆さん判で押したように同じ時間に集中して事を起こすのだろう?

 現在のように人が運転する車だけでこれだけの混乱なのだから、現在各メーカが開発中の自動運転の車が混じる様になったら、速度超過違反などは当然車自体がシステム的にしないだろうから臨機応変な渋滞解消スピードアップが出来ず、渋滞が発生するだろうし、人間が運転する車の自動運転車に対する嫌がらせ、勘違い運転で接触事故が増え行楽地へ向かう高速道路は今以上に大混乱になるのではないだろうか?

 以前、知り合いのその手の開発者に話を訊いたところ「絶対にそういうことは起きません!」と言い切っていたが、個々の例を上げたら黙ったので怪しいと思っている。

 で、今日の話は72歳の団塊爺が東京・三鷹から日光へ片道150㎞の野鳥撮影に車で往復した話。野鳥=早朝がねらい目、車も日の出前の都心通り抜けがねらい目、これらの事から三鷹を出るのを早朝4時にしてみた。今日はその実施レポート。

 団塊世代爺の筆者は、毎日愛犬散歩で日の出前には目が覚め、6時前には家に戻るというルーティンの生活を繰り返している。それが功を奏したのか、いつもより1時間早い行動は何のストレスも感じなかった。

練馬ICから外環へ入りしばらく走ったところで空が白んできた。

東北道に入る段階では随分もう明るくなった。

埼玉県に入った頃、陽が登り始めた。コンデジの光に対する自動露出で暗く写っている。

勿論ほとんどの撮影はコンデジでノールック=勘で撮っている。筆者は前を見ている。

利根川の白いトラス橋はいつ通っても印象的な橋だ。

佐野SAが大改装中でプレハブ小屋だったのでもう日光に近い大谷PAで初めてトイレ休憩。

 このスバルレガシィ アウトバックは確か3台目で2009年登録だが、既に九州2往復、北海道1往復しているが故障は一度もない。他の大手メーカーがガンダムの部品のようなおもちゃのようなデザインで「車」を生産しているのに比べ、このスバルとマツダのみが「車の色気」を判っているような気がする。

 いつもカメラ機材・アウトドア用品などで一杯で運転席以外はすべて荷物席に成る。人を乗せるのは4~5年に一度あるかないか程度だ。日光道の日光口PAで約1時間以上野鳥撮影が可能だった。今回はオオルリ、エナガ等、朝6時10分の事。

他のメンバーとの集合場所。例年2度は訪問する野鳥の宝庫だ。

最初の目的地、東大日光植物園には開園15分前の8時45分到着、一番乗り。

2021年5月1日土曜日

動きの激しいエナガが動かない理由が判った。 I found out why the fast-moving long-tailed tit did not move.

  何処ででも出遭うエナガに日光へ行く途中の日光道の日光口パーキングエリアで出遭ったが、何故か普段より動きがのろく、一所にとどまる時間が長かった。要は撮影しやすいという事なのだが、その理由を調べたら大好物のアブラムシを採餌しているというのが理由だった。

 若葉の季節、紅葉系の新芽に付くアブラムシは固まっていることが多いので、エナガなど野鳥たちにとっては大切な食材なのだろう。

 もちろん独特のぶら下がり採餌もあったが、口いっぱいにアブラムシを頬張って枝から枝へ飛ぶ姿は初めて見たような気がする。

一本の紅葉系の樹に3~4羽が群がっていた。

細い枝に付いている茶色っぽいぶつぶつがアブラムシ。


口いっぱい頬張っている、繁殖中なのだろう。




頬張ったまま枝から枝へ飛び移っていた。