特に暑かった今年の夏、全国でクマに遭遇、クマによる被害、クマの駆除それぞれのニュースがマスコミを賑わしている。特にオールドメディア(TV、新聞、雑誌など)は何十年も昔の事件や映像を持ち出してこれでもか、これでもか!とクマ・ニュースを煽り立てる。
特に最近の北海道の札幌近郊のクマ出没マップを見ると、筆者がかって重たいカメラを持って野鳥を探し、朝から一人で走り回った円山原始林(と言っても小山なのだが)附近は出没マークだらけ!今になって当時を思うと、全身冷や汗でずぶ濡れ状態だ。
人が薪を採集したり炭を焼いたり、木の実を採集したり、畑を運用したりしていた場所が里山。
それが食物など物資流通の普及、生活環境の進歩(電気・ガス・生活用水)、クルマ文化の発達で人間が歩かなくなり、農作業・自然物採集をしなくなり入らなくなったかっての里山。
1~2か月間人間が入らず人間の匂いが無くなると、クマは奥山から里山へ出てかって人間が採集していた木の実(栗、クルミ、柿、アケビ、栃の実、桑の実、ブドウ)や茸、筍、山芋、根菜を食べ始める。
これらとは逆に、道路が出来て里山に宅地造成が広がり、機能が消滅した里山に降りて来たクマと鉢合わせをするようになったのだ。
一方で大自然の辺境エリアまで道路が通り、昔は人間が立ち入れなかったクマの領域「奥山」へ車で簡単に行けるようになり、野生動物とペットを同じ「生き物」と勘違いする無能な観光客が餌付けしたり寄って写真を撮り自慢するようになってしまった。
各地の行政や警察がこれらの先に起こる事を猟師や学者の「専門家」の意見をきちんと訊かず、ほぼ放って置いたが為、今のような状況になっているのだと推察する。
どう考えても野生のクマ側に責任はなく、すべて人間の勝手とエゴで今の事態になっているように思う。
今日から猟銃の使用条件が変わるようだが、そんな細部の法律が変わってもクマの現場では何も変わるまい?
自動車で接近し車の窓を開けて餌を投げたり、車から降りて写真を撮るようなバカ者たちを取り締まり、現行犯の場合手錠を掛けて他の観光客へ見せしめ、重たい「罰」を与え、それを報道するしか即効性のある方法は無いのでは。
いま車から餌を投げている馬鹿者は「自分は餌を探すに困っているクマを救って良い事をしているんだ」くらいに思っているんだろうし、近寄って写真を撮ろうとする者たちは「迷惑撮り鉄」の子供たちと同じ「虚栄心・優越感」がベースの自慢ネタを撮ろうとする「エゴの塊」なのだと思う。
知床など、此処から先は営林署員、電力保持関係者以外たち行ったら逮捕・拘留する・・くらいの思い切った方法を取らねば事件はなくなるまい?この記事のように「観光地」だなどいうから富士山みたいになるのだろう?
こういった馬鹿な観光客を強く取り締まる法律があるか無いか、オールドメディアは何も報じない。
今後、どんどんクマに殺される無謀・無責任な観光客や山菜取りの老人、危険と判っていながらクマ領域をトレイルランする無謀な若者が出れば、オールドメディア側もクマが悪いのではなく、そういう事態を起こす人間側に問題があるように報じ始めるのではないだろうか?
ヒグマと人間が共生するなど、甘く考え過ぎだろう?共生できるにはT.P.O.が非常に大切で、相当人間側が気を使い用心しなければいけないはず。
この辺りメディアや自治体、警察は何を考えているのだろう?