2015年10月10日土曜日

「団塊世代のウインドサーフィン狂い外伝 #11.」広告代理店『中央宣興』時代の頃 その8。

 つい数日前、かっての中央宣興OB・OGによる集いがあったようだ。残念ながらその日まで奥日光戦場ヶ原での「自然環境サミット」のような研究会に参加していた為,集いには交われなかった。,  しかし、ほんの4年半しか在籍しなかったので殆ど知己も少なく 気の合うメンバーは普段からフェイスブックで繋がっているので、時間が在ってもたぶん参加しなかっただろうと思う。

 自分的には1984年1月から25年間在籍した博報堂のほうが、色々な意味で故郷という気がするのは致し方ない事だと思う。しかし何度も繰り返すが、最初の会社青山のヴァン ヂャケットが1978年倒産した。そうして 今度は1979年~83年末まで在籍した中央宣興が消滅した。人生、自分が勤めた会社が2度も潰れるというのはなかなか無い運命だろう。2度有る事は3度有ると言う。順番から言えば、次潰れるのは・・・。

 #5の項で詳しく説明したが、当時の自分の音楽シーンは当時の洋楽好きの団塊世代の大半と同じで、ラジオAM放送のFEN(=Far East Network」在日米軍放送中心に成り立っていた。
 その中でも、特に年末恒例の「The Hitmakers」という番組は毎年暮れから正月に掛けてその番組エアーチェック(=録音)の為ラジオ付カセットテープレコーダー(=通称ラジカセ)にかじり付き、周波数がずれて音質が悪くならないようにリアルタイムで監視しながら録音したのを良く覚えている。この「The Hitmakers」という番組は米軍放送のフィリピンで編集されたらしく、1955年から1980年辺りまでの毎年1年間の全米ロック部門ヒットシングルを12位から1位まで1時間の枠に入れ込んだ音楽ファンにとってはロックの録音年鑑の様に貴重な番組だった。1980年代のいつ頃だったか放送自体が無くなってしまった。
1945年以来1997年までFar East Network として放送されたFEN。今のAFN810。

大型、小型含めて一時は全盛を誇ったラジカセ。 Google画像より

 番組の途中ではその年に於ける重大ニュースやスポーツシーンでの話題などが盛り込まれ、アメリカのその年の文化や世相を知る意味でも貴重な記録音源だった。

 オールディズや昭和の時代のなつかしブログをネット上で覗くと、この年末恒例のFEN特別番組「The Hitmakers」を懐かしむ投稿が多い。しかし録音していた人は皆無で、大手の輸入盤レコード屋、例えばタワーレコード(=実際にはCDやDVDを売っているのだが・・・)の懐かしのオールディズコーナー等を見てもこのヒットメーカーズというタイトルや中味のCDは見かけたことがない。勿論YouTubeなどで検索しても出て来ない。

 ところが、この「団塊世代のウインドサーフィン狂い外伝」の為の資料を自宅の色々な宝箱を探った所、屋根裏のロフトの箱の中からカセットテープが50本以上出てきたのだった。殆どは1980年以降にヨーロッパへ出張で行った際の、現地のFMあるいはAMラジオのエアーチェックしたカセットテープだった。当時はSONYのウォークマンを筆頭にカセットラジオ・テープレコーダーが全盛で、まだこの世にはiPodもiTuneも存在していない。
世界各国へ出張していた時代出張先で録音した各国の音楽放送等のテープ。

 この頃レコード屋の店頭はまだレコード盤が全盛で、一部カセットテープが売られていた時代だ。前にも述べたが銀座界隈、神田界隈には中古レコード屋が沢山あり、新宿西口辺りには「新宿レコード」などをはじめ海外輸入盤専門店が十数店舗存在していた時代だ。1981-2年頃の音楽シーンではREOスピードワゴン、マイケル・ジャクソン、ボーイ・ジョージのカルチャークラブ、スティングのポリス、メン・アットワーク、ホール&オーツなどがチャートを賑わしていた。ユーリズミックスやデュラン・デュランなど個性的なバンドも登場した頃だった。

 一方で「Time」や「Secret Messeges」などのコンセプトアルバムを連続でヒットさせたエレクトリック・ライト・オーケストラが売り上げを伸ばしていた。ライブコンサートもそのELO、フリートウッド・マック、REOスピードワゴン、などなど高い入場券を手に入れるのが困難な時代だった。
 特に女性デュオ「PUFFY」を演出した奥田民夫はELOの大ファンで「PUFFY」のデビュー曲も実はELOの「Don't Bring Me Down」をパクッタのではないかと思われる節がある。その証なのだろうか21世紀になってPUFFYに大元ELOの「Don't Bring Me Down」をカバーさせている。

ELO:Don't Bring Me Down=  https://www.youtube.com/watch?v=z9nkzaOPP6g

 まるで音楽評論家のような内容になってしまったが、筆者のELO好きも奥田民夫以上のモノが有り、常に持ち歩くiPodには「Time」「Secret Messeges」両方ともフルアルバムで入っている。

 話をFENの年末番組The Hitmakersに戻そう。


今のところはっきりと判っている1970年のThe Hitmakersを録音したテープ。

 1年間のヒット曲を1時間の番組に入れ込んだこの年末恒例のFEN番組を録音するには結局大晦日から元旦の朝までラジオにかじり付いていなければならなかった。しかしこれらのテープの一部が残っていた事自体大変な事なのだろう。
 早速最新のカセットレコーダーでデジタル変換してパソコンで改めてYouTube用に編集してみた。最終的な編集をいつもの筆者のパソコンの先生にお願いした。

FENで流れていた1970年のThe Hitmakers= https://youtu.be/4ObRy6iXy1c