2015年6月6日土曜日

オオヨシキリはこの時期の風物詩。 Great reed warbler singing at river bank of Kawabe-river.

 この時期の草原・河原の野鳥と言えば、もう圧倒的にオオヨシキリとセッカだろう。オオヨシキリは車を運転していても、何処で鳴いているかすぐに判る。基本的に人間の生活圏でも平気で鳴くが、人間からは常に樹木の裏側だったり下からは見えにくい上がわに留まって囀る。声は大きく聴こえるもののしっかりとは捉え難い野鳥だ。

 一方でセッカは視力の検査の様で、眼が良くないと判断し辛い野鳥。しかも動体視力に長けていないとその存在すら判りにくい。このセッカは次回に譲るとして、今日はオオヨシキリをご紹介。
 いずれも川辺川の河原で今回ツアーで撮影したもの。3日間通った場所でいつも鳴いていた。したがって気に入った場所を縄張りとして、いつも同じ個体が同じ場所で囀っているようだが確証はない。昨年も川辺の桜の木を根城にした個体が連日其処で囀っていた。今年はその桜の木には居ない、毎年飛来した時のロケハンで場所を決めるのだろう。

 囀っている時の特徴として、周りのオオヨシキリ達と囀り競い合う中で、どんどん葦の上へ上へと上って行く習性があるようだ。同じ葦の皮をむいて中に居るカイガラムシやその他の昆虫を食すオオジュリン等と同じ食性のようだ。冬季はオオジュリンに夏季はオオヨシキリに、葦の中に住む昆虫は年中災難という訳か?ひょっとして吉原はこの野鳥2種のお蔭であれだけ群生できるのだろうか?
川辺川の広い河原の中州の葦原で囀るオオヨシキリ、これが一般的な姿だ。

ところがこの個体は葦原のすぐ横の花の咲いている草木で囀っていた。

花と野鳥と言った感じで少し違ったイメージになる。

こちらも葦原ではない低灌木の上の方で盛んに囀っていた。道路から5m程の距離。

もう声楽家も真っ青な良く通る声で鳴く。人間の声楽もやはり下を向いて居てはいい声が出ないというが、これは生き物全般に共通する基本なのだろう。