2013年11月17日日曜日

A Crested kingfisher and human symbiosis at Hitoyoshi city. 人吉におけるヤマセミと人間の共生。

 The Crested Kingfisher is one of the wild birds which it is hard to meet with in common-sense terms in Japan. They are usually living in a deep of the mountain. But you can see them in a mid town of Hitoyoshi city.

 何度もこのWEBサイトで解説しているようにヤマセミと云う野鳥は非常に出遭い難い野鳥の一つで、大都市圏においては事情通に出遭える場所に案内でもしてもらわない限りまず遭遇は不可能である事が常識。 大都市圏に限らず出遭い難いが故、NHKが大撮影チームを組んで2年がかりで北海道千歳川にロケを張り、30分番組を制作し、なおかつ何度も繰り返し再放送をしている。この千歳川に関しても今までに何度もYOUTUBEに動画を投稿されたり静止画像を発表されている地元の事情通が居ての事。

 しかし、熊本県内のあらゆる水系にはこのヤマセミが生息しており、実は何処のエリアでも観察しようと思えば幾らでも出遭える事は間違いない。以前6月24日のブログで紹介したとおり、同じ日に熊本県内4つの河川でヤマセミに遭えて写真撮影出来ている。東京から年間数回程度しか通えない人間でもヤマセミの生態をコツコツ学ぶことで遭遇できそうな場所を策定できる。

 もちろん、ヤマセミのそのエリアでの行動パターンを熟知している事情通・ガイドに場所を訊いて探索のプロセスや苦労を省くのは簡単だが、それでは動物園にパンダを観に行ったり、兵庫県豊岡にコウノトリを、あるいは佐渡にトキを観に行くようなものだ。ヤマセミと云う野鳥の面白さは他の野鳥と異なって個体識別が野生のまま行えるまず少ない種なのだと思う。生活圏・縄張りが非常にはっきりしている事がその理由。たとえば今日、上江津湖につがいで居たヤマセミが翌日熊本城の長塀横の坪井川に居たりはしない。だから前回と同じ場所で撮影したヤマセミは前回と同じ個体だと思って良い。勿論年が変わり、次の繁殖シーズンが来ればこの限りではない。しかし人吉エリアでの個体・家族を4年間観察した限りではなかなか縄張りが別の個体にとってかわられたケースをまだ確認していない。

 今日の画像は人吉エリアのある場所でヤマセミが如何に人に近い環境で共生しているかの状況画像。決して毎日この場所に現れる訳ではないが、日本の、それも熊本県の人吉市という稀有な場所で、ヤマセミが街中で人間と共生出来ている素晴らしい事実を知って頂けると嬉しい。来年自費出版予定で現在編集中のヤマセミ写真集の第3弾はこういった人吉でのヤマセミと人間の共生を中心に構成しようかとも考えている。

幹線道路の橋に平行する架線上のヤマセミ行きかう車には何の警戒心も持たない。
結構交通量が多い橋だが意に介さない模様。
 
自転車で通学する学生さんにも警戒心は無い模様。ただ徒歩の人間が近づくとあっという間に飛び去る。
 
こちらも同様だが上の場所よりは警戒心が少ない模様。
 
採餌の為のダイブは人が居ようがいまいが関連性は無い模様。
 
こうした橋の上での人間の会話の最中でも平気で採餌ダイブを行う。この画像は人吉在住の古江さんの日常の中でのヤマセミ観察画像、決して手前の人々が近所の人だからと撮影した訳ではない。