昨日のこのブログでは筆者が過去において遭遇・撮影したオオタカの画像をご紹介したが、あくまで東京の緑地での遭遇。
これが全国となると、熊本県人吉市、八代市、熊本市内、鹿児島県霧島市、岡山県倉敷市、大阪市万博公園、長野県霧ヶ峰・八島湿原他、八ヶ岳山麓、奥日光戦場ヶ原、北海道北札幌野幌森林公園、霧多布湿原他、ありとあらゆる所で遭遇、撮影できている。
要は、探鳥を兼ねて行く先々必ず何時かはオオタカに遭遇している事になる。勿論ほとんどが空を舞っている状態だが30%は枝留まり。しかし営巣している巣に出遭ったことはない。
「オオタカが営巣しているから行って観ない?」とのお誘いは幾度も頂いた。
しかし昨日のブログにも書いた通り、「NHKの「ダーウィンが来た!」の放送でもあった通り、一家族のオオタカ繁殖に群がるメディア(NHKも含む)やバーダーたちの常軌を逸した大騒ぎが嫌で、どこどこで営巣しているとの知らせを受けても一度も行かなかった・・・」という事だ。
野鳥観察の醍醐味と達成感は、「調査と勘」を頼りに自分の足と注意力と観察力で歩いて探すことで倍増する。人から訊いて目指す場所へ行って皆で並んで同じ画像を撮る・・のでは、ちょっと厳しい言い方かもしれないが上野動物園の檻の前に行って目指す被写体を撮影するのに等しいと筆者は思う。
ましてや警戒心の強い野生の猛禽類の繁殖を「野次馬撮影」で群がり、より警戒心を強めて繁殖に影響を与えては元も子もないだろう?
以前、九州某県のバーダーさんが営巣中の野鳥の巣をストロボを発光させて撮りまくり、写真集(決して学術的なものではない)を出版し、野鳥関係の某団体の副支部長が「素晴らしい!」とAmazonでコメントしていたが、日本の野鳥関連団体にもこういった無知で非常識な輩がまだ居るのは悲しい事だ。
今回の営巣地は土日になると沢山の人々、特に高齢者たち(自分もだが)が集う東京の緑地。営巣している巣の真下を全く気付かず多くの方が毎日通る様な状況。
考えてみれば明治神宮のオオタカの巣も境内外周回路を歩いて見上げられる樹上に在った。
意外に野生の猛禽類は脅威にはならない人間の沢山いる場所に平気で営巣するのだ。
猛禽類ではないが人吉の奥の相良村の民家のすぐ裏の崖にヤマセミが穴を掘って営巣しているのを通りがかりの車の中から撮影したことが有ったが、非常に驚かされた。