2025年12月30日火曜日

団塊世代は暮れの30日に今年の群れ鳥を振り返る。On December 30th, the baby boomer generation will look back on this year's flock of birds.

  今年もあと2日で終了!個人的には色々あった1年、普通の年の3倍はドタバタしたし不安だったし歓んだ、喜怒哀楽も幅が広かったように思う。

 健康状態は地獄と天国の行き帰りのようなもので大嫌いなジェットコースターみたいだった。しかしろくに医者にもかからず、ネット検索で原因予想と対処法を学び、自己対応の結果自然治癒したようなので安堵している。

 子供の頃から此のジェットコースターってものが大嫌いだった筆者は、これがゆえに浦安=千葉県に在るくせに東京ディズニーランドとかいう所には一度も行っていない。

 ところがこの間ディズニーランドによく行く友達に訊いたら、今はジェットコースターみたいなものは東京ディズニーランドには無いそうだ。乗り物より体験見世物の方が多いという、イメージが音を立てて崩れていくような気がした、でも余程の事が無い限り死ぬまで自分で行きたくなるとはならないと思う。

 前置きが長くなったが、暮れの大掃除の途中なので早く画像の説明に入ろう。

 今日の画像は今年撮影した野鳥の中で複数が写っている「群」の写真。三鷹の近所や九州熊本の球磨川周辺の画像がある。

ニューナイスズメ 八代市金剛干拓地 12月22日 

キジバト群(初めて観た) 八代市金剛干拓地 12月22日

タゲリ 八代市金剛干拓地 12月22日

オナガガモ 八代市金剛干拓地 12月22日

オシドリ 球磨川坂本町附近 12月22日

ワカケホンセイインコ 小石川東大植物園 12月17日

メジロ 三鷹市井口の公園 12月30日(今日)

オナガ 調布市野川公園 11月3日

2025年12月29日月曜日

八代金剛干拓でチョウゲンボウ二羽。 Two kestrels at the Yashiro Kinko reclamation site.

  脳の活性化は指先を活発に動かすことだと教わった。その一つの証拠がミュージシャン・音楽家、特にピアニスト、バイオリニスト、ギタリスト、ドラマーなど手と指先を激しく動かす人にボケはいない・・・だそうだ。

 交響曲一曲の最初から終わりまでにたった一度しかティンパニーを叩かないような太鼓叩きも同じかどうか知らないが、リッケンバッカーやグレッチをもう弾かなくなった筆者はせいぜいPCのキーボードをたたく事しか出来ないので、こうしてブログ更新頻度を少し高めようと思う次第。

 オフィスでキーボード叩いていたオフィスマンがリタイヤしてPCに触ることが無くなり、スマホをツンツンするだけでは脳がどんどん退化するという。ストレートネック、ドライアイから来る各種視力障碍、に加え認知力低下が今一番恐ろしいらしい。車の運転を急にやめても同じ症状が出るという。

 

 で、今日は先日行ってきた八代市郊外、球磨川三角州に在る金剛干拓地の野鳥、タゲリに続いて初めて二羽同時に遭遇したチョウゲンボウをご紹介。

 今迄猛禽類に二羽同時に遭遇と言う経験は営巣中・子育て中のオオタカ、ツミ、モズ以外あまり経験が無い。

 此処で過去のそういった画像を出すのが本来このブログのお約束だが、年の瀬はブログ更新の時間もあまり無いので画像探しをはしょらせて頂きたい、申し訳ない。

 で、今回の八代市金剛干拓(早朝)の探索は小雨は降ったりやんだりしている状況で結構暗い環境だった。持参したカメラはCanon EOS7DMarkⅡ+Canon EF70-300. 主に車の中からの撮影だが、このチョウゲンボウの場合は干拓地の中の道路沿いの家の屋根に留まっていたので、そーっと車を降り通行人の住民の振りをし、目を合わさず、見上げず一旦しゃがんでからカメラを向けた。

 野鳥は上からの脅威にはナーバスになるが、下でチョロチョロする分にはあまり警戒しないのだ。

 此処で撮れたのが後で考えれば非常に珍しい民家の鯱(=しゃちほこ)に留まった猛禽類の画像。此の鯱、名古屋城を筆頭に日本各地の城の天守閣の屋根には多いが、一般民家の屋根瓦には普通存在しない。

 あるのは八代市を中心とする熊本県内、福岡県、広島県の東広島市西条町周辺くらいなもので比較的狭い地域だ。その狭いエリアと判る鯱に留まる猛禽類の画像は撮りたくてもチャンスは少なかろうと思う次第。

 野鳥写真は最近のカメラの精度・性能の向上でドアップで撮影し投稿される方も多いようだが、まるで野鳥図鑑を見ているようで筆者的にはあまり好きではない。

 珍しい野鳥をドアップで撮れたのが嬉しいのは判るが、その野鳥の生息している背景や生態を見てみたいものだ。人気のシマエナガを雪の妖精とか言ってこぞって投稿するのも上野公園のパンダと何も変わらない気がする。

 尊敬する嶋田忠さんのような背景一緒の野鳥写真が良いなぁ・・。

車を運転していてハッと気が付いた違和感!「鯱に猛禽だ!」が最初。




暫くして道路を渡った大きな倉庫の屋根に移った
ペアなのか親子なのか兄弟姉妹なのか不明。

20mほどの距離で道路にしゃがんで撮影した一発。

金剛干拓地は色々な野鳥が集う工業都市八代市の一つの魅力でもある。過去此処で遭遇した野鳥で珍しいのはマナヅル、ナベヅル、コウノトリ、ハイイロチュウヒのオス・メス、コミミズク、アカガシラサギなどなど。

2025年12月28日日曜日

団塊世代も㐂寿を迎えると時のスピードが倍になる気がする! It feels like time speeds up twice as fast for the baby boomer generation as they reach their 77(Called Kiju)!

  1948年つまり昭和23年12月生まれの筆者はついこの間3週間前77歳になり、日本の高齢者の段階的お祝い「㐂寿=喜寿」を迎えた。

 自動車の免許更新もあと3年(傘寿)で返却を目論んでおり、今回更新で最後のライセンスとした。(・・つもり)

 この日本古来の年を重ねる事に関しての祝い・悦びを漢字で表わす「しきたり」がいざ自分の事と成ってくると、それなりに照れくささや驚きもあり、一方で健康である証として誇らしげでもある。

 お陰様で今の所痛いところは腰痛・頭痛・関節痛、何処も無し。

 先月11月に軽い肉離れを発症も1か月でほぼ完治。生まれて初めての年に二度の急性胃腸炎(自己判断)も医者に掛からず高齢化に伴い歯の咀嚼力不足(2カ所不具合)と胃の消化力の低下が原因と判断、ネットで調べた漢方胃腸薬で回復。

 体重9㎏減少し標準体重(=61㎏)になったものの2㎏回復。体重が軽くなったお陰で体が軽く動くので1日に歩く距離が増え11月も今月12月も1日歩く歩数目標1日1万歩を28日目でクリヤ1日平均1万2千歩ペースに。

11月27日に11月の目標クリヤー

凸凹があっても良い、平均1万歩で動いていれば体は保てる。(A・ハンセン博士の著書=「運動脳」より)※江戸時代の人は1日平均10~15㎞歩いていた。

 一方で記憶領域がいささか錆び付いてきた気がするので、ブログの回数復活を目論みデスクトップPCでキーボードをたたく回数を増やすことに・・。これスマホの指タッチでは脳への刺激が殆ど無い(キーボード叩きの1/14効果)のでダメらしい。

 とはいうものの、確実に脳を含めたフィジカルの劣化は避けようがないので、ますます健康を気遣い、周りや後輩に気を配り、同じ発音でも決して鬼呪(きじゅ)・・などに成らぬ様努力精進したいものだ。

・・・・と此処までは㐂寿(=喜寿)を迎えての自己反省。

 このブログでも幾度か投稿したが、今現在、日本国内も世界も色々な事象が未だかって無い恐ろしい程の変革の時期を通過中だ。

 本来このブログは12年前に始めた山翡翠(=やませみ)を中心とした野鳥の生態を観察・撮影し証拠写真と共に野鳥好きの方々にご披露するものなのだ。

 しかし土日休日は皆さんご自分の探鳥活動で忙しくフィールドに出てしまい、対象者の多く(=野鳥撮影者・バードウォッチャー)がブログになどアクセスされないので、野鳥に興味が無い同じ団塊世代の方々へ筆者(団塊世代)の視点で世の中を論ずる事を繰り返してきた。

 筆者はこのブログをはじめ、Twitter(=現X・エックス)、Facebook (=Meta)という2系統のSNSを使用している。インスタグラム、LINEなどは効果がダブるし入れ込み過ぎるとメンタリティ・レベルが劣るので使用しない。

 それぞれのネット・メディア(=ニューメディア)は画像・映像付き双方向メディアであるFacebookと、主に一方通行情報発信のみのX(=旧Twitter)を自分の都合で使い分けている。

 Facebookは殆ど繋がる相手を実際に会ったことが有る方に限定して100名程度に抑え、投稿も時々オープンにする以外は閲覧可能な相手をケース・バイ・ケースで規制・制限している。

 筆者の投稿はオリジナルな画像や動画も多いのでインスタグラムとは異なり不特定多数(AIを含む)に公開して無断使用・流用されたくない(勿論主な画像にはクレジットを入れてある)のと、知りもしない他人に「やいのやいの」言われたくないのもある。

 そんなある意味頑固爺になった筆者だが、このところの「時」の過ぎ去るスピードの速さに驚きつつ、やりたいことをいよいよ選んでいかなきゃ「残り時間が足りない!」と焦るようになってきたりもする。 

 人間、歳をとると1日が昔の半分くらいに感じたり、あっと言う間に年の瀬?ついこないだ生まれたはずの孫や姪っ子があっという間に中校生?

 そういった感覚とは別に、今ものすごいスピードで世の中に変革が起きている事に皆さんはお気づきだろうか?日々、テレビや新聞ではなくネット・SNSで情報を取っている方々は気が付いておられるはずだ。


 では、その「未だかって無い恐ろしい程の変革」とは何を指すのかご紹介しよう。大きく分けて2つの変革がものすごいスピードで進行していると思う。

 まず一つ目は「オールドメディア=テレビ、ラジオ、新聞、雑誌」といった長い事日本人の情報源として存在して来た四大メディアの終焉と、それらに取って代わりスマホ・PC中心に流れるSNS、ネットメディアが世の中の中心となった事。

 特にそれが顕著に表れているのが政治の世界だ。

 今年11月に誕生した高石早苗総理の元、片山さつき大臣、小野田喜美大臣ら期待の女性大臣三名が「今までの男性大臣たちは一体何をやっていたのだろう?」と思わせる破竹の勢いで政治の世界を変えつつある。筆者などは毎日ワクワクしながらネットニュース、SNSなどで経緯を注視している。

 テレビで言えば、いつも同じ見慣れた面々のタレントやお笑い芸人を並べた民放のバラエティ番組より、国会中継で生の政治家のやり取りを見ている方が余程面白いという状況が生まれている。こんな現象はかって無かった事だ。※NHKはこういうライブに関してだけは非常に存在意味があると思う。

 そのテレビも民放テレビ朝日を中心に、事実を全部包み隠さず伝えず、政治家の重要な発言、談話の前後を端折って別の意味に見せる「印象操作」を行っている事が露見し、あっと言う間に「オールドメディア」と名付けられ「信用できないメディア」というレッテルを貼られてしまった。

 スマホ端末でネット経由のSNSですべてを情報発信し、オールドメディアに印象操作させない戦術を一斉に高市首相以下、心ある為政者(押しなべて英語力・コミュニケーション力が堪能)たちが取りだしたことで、世の中が急激にしかも相当変化している。我々は今その真っただ中にいる訳だ。

 一方で相変わらずこの正月こたつに入ったまま、NHKやテレ朝のモーニングショー、ニュースステーションから流れる情報だけを観て、玉川徹や大越謙介の「上から目線の強い口調の決めつけコメント」を信じてしまう人々と、スマホでネット経由のSNS、ネットニュース、Youtubeを観て今まで伝わらなかった真実を知る人々の「情報認識格差=インフォメーション・デバイド」が急激に広がっていく事に成るだろうと思う。

 此の動きは米国のトランプ大統領が始めたと言って良いのではないだろうか?イーロン・マスク氏とのSNSケンカ投稿のやり取りで、連日激動の関係が世界に流れた。

 そのスピードと中身の深さが「真実・事実」を生で感じられるという意味で「新しいメディア」としてスマホ+SNSが情報源としての主役に踊りだしたと思うのだ。

 高市首相他、新しい政治家たちはこの流れを視て「自分達もコレだっ!」と、踏襲したのだと思う。今や世界中の政治家は意図的にメディア会社のフィルターを掛けられてしまうオールドメディアを通さず、為政者が自分の口からSNSを使って直接国民へ100%「事実、思いの丈」を発信できるようになったのだ。1年経てばガラッとメディア界の様相が変わるだろう。



この3名の就任後の政治活動のスピードは眼を見張るものがある。なおかつ世界中から注目されている事実は、日本そのものがやっと世界レベルで再認識される良い機会を生み出していると言って良いと思う。オールドメディアがストレートに報じない生情報を今後もYoutubeほかネット・SNSなどを通じて注視していきたい。


 で、もう一つが「生成AI」による静止画・動画の世界の大混乱だ。


 筆者は日ごろSNS、Facebookを非常に多用する。一方的な投稿(80%はFB友限定、20%はオープン)もあれば、FB友人の投稿へのコメント返信などで10~20回/1日が平均といった状況。

 特に最近のネットは使用者の好むジャンル、好きなアイテムをアルゴリズムから選出し、関連サイト、関連画像をどんどん送り込んで来る。筆者の場合FacebookやYoutubeなどでよくクリックするベスト5は以下の通りだ。

① 野鳥の写真

② Beatles及び’60初期の英国音楽シーン・バンド

③ 最近の高市内閣の政治家の活躍

④ 写真、カメラに関する話題、製品

⑤ 感染症・癌・薬・治療・健康に関する話題全般

要は野鳥関連の動画・静止画投稿が多いのだが、最近Facebookを視る限りその50%がどう見ても生成AIのモノなのだ。これは数日前のこのブログでも投稿した通り。先ずは筆者が投稿した生の撮影野鳥。そうして投稿した数日前のこのブログを御覧頂ければその違いがよくお判りだと思う。

以下は筆者が投稿した最近の野鳥画像。





https://yamasemiweb.blogspot.com/2025/12/aibaby-boomers-like-me-remain-skeptical.html

2025年12月25日木曜日

団塊世代の八代金剛干拓野鳥レポート その1. A report on wild birds from the Yatsushiro Kongo reclamation area by the baby boomer, part 1.

  八代に1泊、人吉に1泊の超短期ツアーで、それぞれ多忙な中ほんの2時間づつ探鳥行動が出来た。八代では畑のタゲリ、チョウゲンボウ、球磨川河口のカモ類。人吉では2020年7月4日の球磨川洪水災害以降観なくなったと言われているヤマセミに遭遇できた。

 今日は12月22日(日)早朝、小雨の金剛干拓で遭遇したタゲリの小群レポート!

 昔から冬季にはタゲリが金剛干拓の何処かに必ず飛来していた、今年もそのとおり目の前に飛んできてくれた。

非常に警戒心の強い野鳥だが、ここでは人に慣れている様だ。


距離5~60mのエリアに舞い降りてくれた。

最初は様子を窺うのがこの野鳥の癖


いつも思うが、日本画に最適な色合いの野鳥だと思う。

畑に降りてしばらく様子を窺った後、畑の土に居る虫などを突々き始めた。

2025年12月22日月曜日

団塊世代の八代市金剛干拓探鳥レポート#20251221 Birdwatching report by the baby boomer at Kongo Reclamation Site in Yatsushiro City #20251221

  たった1泊、事実上半日滞在の熊本県八代市で小雨煙る早朝野鳥探しを金剛干拓地で行ってみた。東京より40分は遅い夜明けを待って、車で広い干拓地を巡回開始。

 いつもの球磨川河口部(三角州が多くいくつかの川に分かれている)、前川と南川合流地点当たりでオナガガモの群れに遭遇。

 同じ場所で内陸に目をやると70mほどの距離にタゲリの小群。後から来た別群れと合流。畑の掘り起こされた土を突々いて採餌開始。

 撮影終了10分で移動。

 と、集落の民家の屋根にある鯱(しゃちほこ)、そう名古屋城天守閣の金の鯱で有名なその鯱に留まっている猛禽類をシルエットで発見。チョウゲンボウだ!

 此の鯱は八代市付近になぜか多い。熊本市内へ行くとあまり見ない、理由はわからないが単なる見栄の張り合いのような気がする。国内で此の鯱が多いエリアは広島県東部、長野県安曇野、そうして熊本県だそうだが、八代エリアは中でも非常に多い気がする。

 で、その鯱にチョウゲンボウが留まっているという超ローカルな証拠画像が撮れた。なおかつその数分後にもう一羽と一緒にいるところを撮影できて小躍り状態だった。

 早起きは三文の徳?まさに昔の人は良く言ったものだ。

鯱に猛禽類、初めての経験!

二羽のチョウゲンボウも初見!

軒下で弱い雨の雨宿り?


タゲリが飛ぶ!

2025年12月20日土曜日

団塊世代の生成AI接触レベルは個人差が相当存在すると思う。 Baby boomers think there are significant individual differences about the level of generated AI.

  昨日のこのブログでご紹介した生成AIに信頼性に関する実験は意外なほどの反響を呼んだようだ。皆さん相当気にしておられたのではないだろうかと推察した。

 昨日の生成AIテストの際にも述べたが、クリエーター=それが絵・イラストや写真・動画の作家だったり文章書き、エッセイスト、レポーターであろうと、生成AIをその作業時間短縮に活用するケースは今後も多くなるだろう。

 より早く仕事をこなし、作品点数を増やして「稼ぐ」・・・これはそういうビジネスとしてクリエイティブ作品制作を生業としているプロダクション系の職種の場合当然だと思う。

 しかし、天賦の芸術的才能で個性を売っている作家さんの場合、アイディアの発想部分、自分個性の発揮力の部分で便利だからと生成AIに頼ってばかりでは「他人のアイディアを拝借する」という意味からして「大勢からの盗作」になってしまうのではないだろうかという倫理的な危惧感を感じざるを得ない。

 一人の作品を真似して「盗作」とされる事件はマッドアマノ氏の雪山のタイヤ事件が存在する。

著名な山口特許事務所のWEBサイトより引用 https://www.ypat.gr.jp/hanrei/c-05/

 さらに最近では2回目の東京オリンピックのエンブレム事件というモノが存在する。この時のネット上での論争は「A作品・B作品の良い所を抽出して新たにC作品を作ったのだから盗作ではない・・。」という最近のクリエーター諸君の業界常識に警鐘を与えるケースだった。

https://www.jiji.com/jc/v4?id=201509emblem0001 参照

JIJI.comの記事より

 これらは単純な盗作・模倣のケースで、音楽の盗作にも通ずる誰にもわかる単純なものだ。かのThe BeatlesのGeorge Harrisonでも「My sweat load」でThe Chiffonsの「He's So Fine/1963」そっくりのメロディを使用し、後に裁判で負けている。この件団塊世代はビートルズ世代だから良く覚えていよう。

 しかし、生成AIは世界中のデジタルデータを無断使用し、デジタル処理で新しいものを作り出すって事だから、一人で渡る赤信号の危険を無くしてしまい、世の中を「赤信号、皆で渡れば怖くない」状態にしているだけなのではないだろうか?


 此処で筆者は思う。

 世のクリエーターが、アイディアの発想部分、自分個性の発揮力の部分で悩み苦しまずイージーに生成AIを借りて「楽」をしては、せっかくの己の感性とアイディア発想力、つまりクリエイティブ力がどんどん退化していくのではないかと思う。

 人間楽をして生きる事ばかりしていると予期せぬ「しっぺ返し」を食らう事に成る。

 一番良い例が「クルマ社会」だ。東京など大都会は自宅に駐車場を持ちにくいから車も普及しないし、外出しても目的地の駐車料金が高いから車利用はある一定レベルで止まっている。最近の若者は自動車免許も取らず、車も買わない(※買えない)という。

 しかし地方は団塊世代中心に高齢化が進み「便利な車は一人1台時代」が30年くらい前から激しくなってきた。今や軽自動車が地方都市・集落を走りまくっている。

 その結果日常歩かなくなり高齢化で足腰が弱り寝たきり老人が増えている。こうして健康ではなく寝たきり高齢者が激増し、慌ててウォーキングなどを始めているが、時すでに遅し。今や東京など歩かざるを得ない大都会の生活者の方が健康寿命が長くなっている様だ。

 これと同じで、人間便利になると「フィジカルが退化する」状況が次々生まれている。スマホジャンキー的に1日何時間も使用する人が陥ってる症状、AIによると以下のとおり。

身体的な影響
  • 目の健康問題: 長時間画面を見続けることで、眼精疲労、ドライアイ、視力低下などを引き起こす可能性があり、現在患者が激増しています。子供にとっては生涯影響が残るケースも増えています。
  • 姿勢の悪化(スマートフォン症候群): うつむいた姿勢での操作が続くと、首や肩の筋肉がこわばり、血流が悪くなります。これにより、肩こり、首の痛み(ストレートネック)、頭痛、めまい、吐き気などが生じることがあります。此の対象者も急増中です。
  • 睡眠障害: スマートフォンの画面から発せられる光(ブルーライトなど)や、使用による脳の興奮が原因で、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が低下したりすることがあります。
  • 交通事故:  歩きスマホによる歩行者同士、歩行者と自転車の衝突、駅のホームで電車との接触・ホーム下へ滑落など怪我・死亡事故が増えています。 
精神的な影響・脳への影響
  • 脳疲労・認知機能の低下: スマートフォンからの過剰な視覚情報により脳が高速で処理を強いられ、脳疲労(脳過労)の状態に陥ることがあります。これにより、集中力や記憶力、感情のコントロール機能が低下する可能性があります。
  • 依存症: 使用時間の増加、使用制限時の不安やイライラなど、スマートフォン依存症(スマホ依存)は精神疾患と合併しやすく、日常生活に支障をきたす恐れがあります。
  • 子どもの発達への影響: 成長期の子どもの脳の発達に悪影響を与える可能性が指摘されており、学力低下との関連も報告されています。スマホ経由でSNSに接することの年齢制限を具体化している国も出始めています。 
これらはスエーデンの精神科医アンディッシュ・ハンセンの著書「スマホ脳」にも詳細
に出ている。

左がスマホの危険性を訴える本、右が車利用などで歩かなくなった危険を訴えている。

 人間がどんどん便利なものを発明し、その恩恵を得る事で逆に人間(動物)として退化していく様は皮肉な事だと思う。生成AIの普及でどんどんユニークなクリエーター、作品が減っていくのではないだろうかという嫌な予想が脳裏に浮かんだので今日のブログとなった。

2025年12月19日金曜日

団塊世代は野鳥画像について生成AIでちょっと面白い実験をした。 The baby boomers did a rather interesting experiment using generative AI on wild bird images.

 最近野鳥写真に関して面白い実験をしてみた。


パソコンの我が師、まだ黒い画面に緑の英字が並んでいるだけの時代からコンピュータを操り、1996年頃Windows95が出た直後辺りから創成期のデジカメと連動して筆者にパソコンというモノを教えてくれた5歳下ながら先輩だ。今回もその彼の手助けを貰いながら・・。

長いことウインドサーフィン仲間でもある彼は、筆者が自費出版した野鳥関連の写真集の最終入稿データを整えネット印刷屋に発注してくれるエディトリアル・ITデザイナーでもある。

 で、やってみたのが世界中の野鳥の画像データや概要を集めているだろうAIエンジンに、野鳥写真を何処まで作れるか?という事。手順はこうだ・・。

① 筆者が撮影した野鳥の画像をAIにインプット⇒指示、普通とは逆に「この写真のプロンプト(制作指示文字テキスト)を作りなさい。」※この際もちろんその写真の野鳥の名前や撮影場所は教えない。

② 筆者が撮影した画像を見せずに、別のコンピュータでそのプロンプトを読み込ませ指示通りの画像を作らせるというモノ。

パソコン・AI・伝言ゲームみたいなものだろうけれど、これがどれほど正確になされるか非常に興味があった。

 何でもかんでもAIが在れば万能、出来ないことはない、忙しいプロ・クリエーターの作業時短になる・・・と言われる昨今、本当にそうなのか?という疑問から来た未熟者の実験。

何故こんなことをしたかというと、希少種や迷い込んだ珍鳥の野鳥を上手く撮影できて勝ち誇ったようにSNSに投稿する野鳥撮影ファンが多い中、自分では撮れない悔しさから生成AIを活用して貴重種や珍鳥を如何にも撮れたぞ!とする画像を作り出すのではないか?

いや、既にそういった画像が出回り始めているのではないだろうか?という思いが頭を横切ったからなのだ。

野鳥撮影は風景撮影や天体撮影とはちょっと違う。自分の足で歩いて被写体を探し出遭えなければ映像化・画像化できない。

天体・宇宙は晴れていて空気が澄んでいればいつ何処に被写体が在るか判るだろう?富士山や景色が動いて居なくなったという事はあまり聞いたことが無い。

その意味からすれば野鳥や野生動物系はその生態を良く学び、癖を知り、時期を考えないと出遭えない。被写体に出遭うまでが大変という点では野鳥撮影、野生動物撮影などはアウトドア写真撮影の中でも成功率が一番低いジャンルかも知れない。

で、AIに見せた野鳥の画像がこちらの2点。

近所の野川で撮影したカワセミ、営巣中で餌の頭を前にして巣に運んでいるシーン。

これを見せてプロンプト、説明文字データ化を指示。その結果がこれだ。
Positive Prompt (photorealistic:1.3), (masterpiece, best quality:1.2), specific wild bird, common kingfisher in flight, side profile, gliding, holding a small silver fish in beak, vibrant turquoise and orange feathers, spread wings with slight motion blur, (creamy blurred solid green background:1.4), bokeh, shallow depth of field, telephoto lens shot, wildlife photography, sharp focus on eye, natural lighting, 8k resolution, raw photo Negative Prompt (worst quality, low quality:1.4), illustration, painting, sketch, cartoon, anime, 3d render, artificial, text, watermark, signature, noise, grainy, distorted wings, bad anatomy, complex background, trees, branches, dark background, night 
ポジティブプロンプト(写実的:1.3)、(傑作、最高品質:1.2)、特定の野鳥、飛行中のカワセミ、横顔、滑空、くちばしに小さな銀色の魚をくわえている、鮮やかなターコイズとオレンジ色の羽、わずかなモーションブラーで翼を広げている、(クリーミーなぼやけた緑色の背景:1.4)、ボケ、浅い被写界深度、望遠レンズでの撮影、野生動物の写真、目にシャープなフォーカス、自然光、8K解像度、生写真ネガティブプロンプト(最低品質、低品質:1.4)、イラスト、絵画、スケッチ、漫画、アニメ、3Dレンダリング、人工、テキスト、透かし、署名、ノイズ、粒子の粗い、歪んだ翼、解剖学的構造の不良、複雑な背景、木、枝、暗い背景、夜 セット1:カワセミ(カワセミ)ポジティブプロンプト


熊本県の球磨川峡谷部で物音に驚いて飛び立ったオシドリ群の一羽(オス)

Positive Prompt (photorealistic:1.3), (masterpiece, best quality:1.2), wildlife photography, male mandarin duck in flight, wings fully spread, taking off from turbulent rocky river, splashing water, wet feathers, vibrant plumage (orange, green, white, blue), large mossy dark rocks in background and foreground, rushing stream water, overcast dim lighting, moody atmosphere, shallow depth of field, sharp focus on the duck, motion blur on wingtips, raw photo, 8k resolution Negative Prompt (worst quality, low quality:1.4), illustration, painting, sketch, cartoon, 3d render, artificial, text, watermark, signature, noise, grainy, bad anatomy, distorted wings, sunny, bright light, calm water, sandy beach, humans Positive Prompt
  (写実的:1.3)(傑作、最高品質:1.2)、野生動物写真、飛翔中のオスのオシドリ、完全に広げた翼、流れの急な岩場の川からの飛び立ち、水しぶき、濡れた羽、鮮やかな羽色(オレンジ、緑、白、青)、背景と前景に苔むした大きな暗い岩、激しく流れる川の水、曇り空の薄暗い照明、情緒ある(ムーディーな)雰囲気、浅い被写界深度、オシドリに鋭くピントが合っている、翼の先端のモーションブラー、RAW写真、8k解像度 Negative Prompt (描画してほしくない要素) (最悪の品質、低品質:1.4)、イラスト、絵画、スケッチ、漫画、3Dレンダリング、人工的、テキスト(文字)、透かし(ウォーターマーク)、署名、ノイズ、粒子が粗い、崩れた解剖学的構造(デッサン狂い)、歪んだ翼、晴天、明るい光、穏やかな水面、砂浜、人間

幾つかのプロセスを経てパソコン先輩に作業を行ってもらった結果、生成AIが出して来た画像が以下の通りだ。


ここで注目すべき点は、営巣中巣に獲物を運ぶ際魚の頭を前にして運ぶのだがAIはその意味をまだ理解していないようだ。
さらに飛んでいるカワセミの翼がオリジナルでは下がっているが、AI作成画像では上に上がっている。この違いをAI自身はどうとらえているのだろう?「かたいこと言うなよ!」なのだろうか?

この画像があらゆる似た様な「無断で集めたデジタル在庫画像」の中から選んだだけなのか、それら似た様な画像群をAI処理して出来た画像なのか不明だが、オリジナルとはずいぶん異なる。


 2カット目のオスのオシドリの画像がこうなった。


このオシドリの画像もオリジナルの筆者の画像は、撮影者に向かって飛び出した瞬間なので胸側がこちらを向いているが、AI生成画像では背中側の画像になっている。

生成AIを駆使できるスキルとリテラシーを持っているIT師匠に出来るだけ注釈を付けないでやってみるよう依頼したので、うずうずしながらも手を加えなかったのだろう。
もし、師匠(野鳥に関しての生態知識は筆者同等に持っている)が気が付いた点を修正点としてすべて入れ込めば、オリジナル画像に等しい画像が上がって来たかもしれない。

要は生成AIをまだ必要としていない野鳥撮影者の筆者にとって、生成AIが今後自分にとってどういう手助けをしてくれるのか?どういう関わりになってくるのだろうか?非常に興味がある中でのテスト行為だった。

これは決して「なーんだ、生成AIってまだこんなもんじゃん?」とか「生成AIって結構いい加減なもんだな?」というための実験ではない事だけは記しておきたい。

実は野鳥写真だってコンテストに出す御仁はレタッチとか言ってプロに手作業生成してもらっているし、Photoshopで色々連写一括加工するのは筆者も行っているから似たようなモノだという事だろう?

モノを作り出す、筆者の人力のみによる作品制作のプロセスでAIの何が有効なのか?しばらく考えてみたいと思う。

今回のテストに関して尽力を貰った生成AIで脳の中が24時間活性化しているパソコン師匠に深く感謝したい。