2022年2月28日月曜日

ベニマシコが各所に出回っているようだ。 It seems that the Long-tailed Rosefinch are circulating everywhere.

  ベニマシコという野鳥は数少ない赤い野鳥として人気の様だ。ブルー系の野鳥はカワセミを筆頭にルリビタキ、オオルリ、イソヒヨドリ、オナガなど割に頻繁に見かけられるが、赤い鳥となると’70年代のフォークグループのほうが先に頭に浮かぶ・・・って、これは団塊世代だけかもしれないが。

 ほかにはベニマシコの大型種オオマシコ、ハギマシコ(多少赤味が薄い)、ベニヒワ、アカゲラ、アカショウビンと居るにはいるが、青系程騒がれることがないのは何故だろう?単に好みの問題かも。

 筆者は過去15年の間、全国各地でベニマシコに遭遇・撮影出来ている。

 最初は長野県立科(望月附近)、長野県霧ヶ峰の八島湿原、関東平野の渡良瀬遊水地、埼玉県の秋ヶ瀬緑地、熊本県八代市の球磨川河口近くの土手、北海道根室・霧多布湿原、中標津空港近く・・などなど全国北から南まで。

 第1回目の今日は、それぞれ各地のベニマシコをご紹介。


6月の霧多布湿原で出遭ったベニマシコ

7月末北海道中標津で出遭った真っ赤なベニマシコ。

秋の終わりに渡良瀬遊水地で遭遇。

春の終わりに渡良瀬遊水地で。

同上。
晩秋の霧ヶ峰八島湿原で。

同上。

2022年2月27日日曜日

団塊世代は露のウクライナ侵攻に関してこう憂える。  Baby boomers are worried about Russia's invasion of Ukraine.

 先週の週末メディア報道は北京オリンピック最終日の総括と共に、過去最高のメダル獲得をした日本選手団への賛辞、不公平・疑惑のジャッジメントの醜聞などで大盛り上がりだった。

 しかし昨日からの今回週末メディアは、その北京オリンピック閉幕を待っていたかのようなロシアのウクライナ侵攻一色で、オリンピックのオの字も出てこない。メディアが発達した現代の情報の伝達・拡散の速さによる世の中のあまりの変化の速さに驚かされるばかりだ。

 メディアは首都キエフの高層マンションにロケット弾が撃ち込まれた瞬間などハリウッドのパニック映画そのままの映像を報道した。これは本当に21世紀の現在行われている「事実なのだろうか?」と呆れてしまう。

 今朝の主要全国紙を見れば、「気が付けば何処そこで梅の花が五分咲きだ、春も近い」だの伊豆の河津では「河津桜が満開・・・。」など報じている。その横数センチに黒煙を上げるキエフ市街の写真が載っている。此の違和感、どう理解して良いのか良く判らない。


 ただ一方的にウクライナへ侵攻したプーチン大統領を攻めまくるメディアの報道・解説の裏で「なぜこうなったのか?」を探る「事情通」の解説・予想の歯切れが悪いのも事実。

 眼の前の黒煙や攻撃・守備の映像、破壊された軍用車両や墜落した軍用機の映像を流しながら「酷い話だ」とロシアを非難・攻撃する日本のメディアだが、なぜこうなってしまったのかのここ10年間の経緯、紆余曲折を解説理解しなければ全体像を理解できないだろう。

 物事には物理的な原因が必ず存在する。表面的な悲劇を盾に「戦争反対、プーチンは悪魔」とこぶしを挙げるだけではこの事変を理解できているとは思えない。

 ソ連崩壊後、東欧諸国が続々とNATO(=北大西洋条約機構)に加盟し、英米中心の西側諸国防衛力の安全保障傘下に入った。更に隣国ウクライナまでもが加盟しようとした事実をプーチンが「ビビった」というのが理由だと多くの政治評論家・軍事評論家が述べている。

過去の経緯を観ると今回のウクライナ侵攻の原因がわかるような気がする。

 ロシアに対するウクライナとベラルーシが日本(=駐留米国軍)における北朝鮮に当たるのだろうと思っている。欧米西側諸国でロシアと直接接するほど近いフィンランド、スエーデンがNATOに加盟していない理由も、過去の長い経緯からロシアを精神的にビビらせない様な対応であると筆者は勝手に推察している。

 筆者思うに、プーチンは大阪冬の陣で外堀を埋められた豊臣秀頼の心境と同じだろう。いずれプーチンとロシアが豊臣秀頼同様に滅亡するか否かは不明だが・・。

 これがプーチンの本音かもしれない。KGB育ちで柔道家の彼は武力しか脳にないのだろうか?負けは彼自身の「死」を意味しているのだろう。

 だからと言ってプーチンを擁護など全くする気は勿論ない。してはいけない。

 この流れは日本から見れば対岸の火事どころか地球の裏側の出来事に見える。しかし、今朝この騒動の中北朝鮮がまたミサイルを打ち上げたという臨時ニュースが入ってきた。同時に軍拡・勢力拡大をする中国が似たような動きをすればあっという間に日本は当事国になってしまう。

 筆者も色々なネットを精査してその原因を理解している最中。物理的な証拠・原因(事実)を究明しなければ今回の「事変」を正しく理解できないだろう。

 物事の結果には必ず物理的な原因がある。凍った車も陽が当たればそこから融けていく・・。これは精神論や理想論では解決しない。経緯と事実をエビデンス(=証拠)に基づいて解釈しなければ「本質・真実」が見えてこないだろう。

 単に子供が死んだ、戦争反対と叫んでデモをするだけでは事は解決しないと思う。もちろんデモ自体は「表現主張の自由」だから賛同すればエールを送る。個人として何かしなければという気持ちを具体的に表現しようとする努力には尊敬する。

 ネット、SNSが20年前とは全然違う現在の情報拡散の速さがこの事態を収めるのではないか、つまり民衆のデジタル・ネット経由のSNS意見・反応・行動がアナログ兵器・武器に勝る世界最初の「事変」であってほしいと願うばかりだ。

 具体的にSNS、スマホによる全世界への情報拡散、衛星監視などのITハイテクによる状況分析で世界がウクライナを応援すれば、人間による戦車やミサイルなどの火器・武力に通信機器・監視カメラ・無人兵器が勝つ歴史上はじめての戦争に成るかもしれない。

 それに・・、

 侵略戦争の当事国自体が国連の常任理事国であり続けていること自体への不満・嫌悪、更にはその戦争当事国が安全保障会議に出席している事実、おまけに拒否権を行使する茶番!

 これではまるで死刑求刑をされた容疑者が、自分をさばく裁判の陪審員のメンバーに入っているようなものではないか?

 何かがおかしくないか?その何の力もないだらしない国連が提唱しているのSDGsに踊らされている日本政府。企業・国民、大丈夫だろうか?

2022年2月26日土曜日

団塊世代は老化による視力低下で写真撮影に苦労する。 Baby boomers have a hard time taking pictures due to poor eyesight due to aging.

  野鳥撮影に限らず、写真撮影に眼、視力は非常に大切だ。勿論デジタル一眼レフカメラには視力微調整機能が付いているので裸眼で覗いてもフォーカス確認はできる。

 しかし裸眼だと、野鳥を捜せない。肉眼で探す際の視力は非常に重要なのはご存じの通りだ。その裸眼の際にコンタクトレンズや眼鏡で調整している場合、特にメガネの場合現在の様にマスクをしているととんでもなく面倒くさい、自分の吐く息でメガネが曇るからだ。

 まあ野鳥を捜すような場所で「密状態」は考えられないのでマスクは外すかズラすのが普通だろう。しかし人気の野鳥に群がる場合は気を付けられた方が良い。

 筆者の場合は、元々左目が先天性の弱視で視力が0.1以下なのだ。幼稚園の頃からずーっとそうなので、約70年近く右目一個で頑張って来た。

 その右目は40歳代まで2.0もしくはそれ以上見えて「遠視」と言われて来た。それが近くが人並みに老眼で近くが見えなくなり、眼鏡を必要となった。更には65歳を越えて見えていた遠くも霞むようになった。眼科で遠視が進んだと言われた。しかしよく検査したら乱視が進んだのだった。

 御徒町にある眼鏡屋さん369で調整してもらって、再びバッチリ遠くまでクリヤーに見えるようになった。4~5年遠くを見る眼鏡を使用して人吉市のヤマセミ収録を再開できたし、2017年、2018年には自分一人で運転して東京~人吉間を車で往復した。

 こういった状態を繰り返した結果、今年の半日人間ドックで検査したら視力が裸眼で1.2まで戻っていたので驚いた。昨年・一昨年と0.9まで徐々に落ちていたのが0.3戻したのだ。

30年同じ所だが去年は臨時で別の医療機関だったのでデータは1年間飛んでいる。

 原因は?ブルーベリーだのアントシアニンだの宣伝しまくっている目に良いサプリを飲んだ訳ではない。原因は新型コロナウイルスだ。罹った訳ではない、ワクチンは仕方なく2回は接種した。

 要は世の中が全員マスクするようになり、つけていないと白い眼で見られてしまう状態になってしまった。

 しかしマスクをつけていると何かにつけ眼鏡が己の息で曇るので、写真撮影や毎朝の犬の散歩やサンセット・ラン二ング(週に1~2日夕方7~8㎞ジョギングする)の際には仕方なく眼鏡をはずしたのだ。最初は違和感があるかと思ったが、意外にもちゃんと見えて驚いたのだった。

 更に、眼の玉をグルグル回して正面の一点だけ凝視する事をなるべく避けたのだ。野鳥は目玉を回せない、人間は回せる。キョロキョロ出来るのだ。これをやる事で眼球の筋肉が平均に使用され固まりにくくなるらしい。TV放送や録画DVDなどを観ると一点を凝視し続けてしまう、これが良くないらしい。

 実際、朝起きて散歩に出て眼玉をグルグル回して正面を視ると、回す前よりピントを合わせやすくなるのが判る。いわば視力が戻った気になるのだ。これを繰り返して1年、その結果検査視力が戻ったのだ。

 一方で写真撮影に関して・・。

 筆者は普通の人より昔からカメラに興味があって、二眼レフ、蛇腹のカメラの時代からブローニーフィルムを使って色々写真撮影をしていた。もちろんプロの方々とはレベルが違うものの、その頻度は高い方だろう。全て父親や伯父のカメラを下請けして活用したものだ。その意味からは撮影環境に恵まれていたと思う。


50年前まで現役

同じく50年前まで現役。

カール・ツヮィス、スーパーイコンタ(独)。現在も現役。

この3機は1960~63年頃、SLブームの前小・中学時代に鉄道を撮りまくった名機。

 73歳になっても野鳥撮影を続けているが、あくまでその生態の面白さを記録するための撮影なので三脚は余程の事が無い限り使わない。ヤマセミの生態調査・記録の際は長時間にわたるので三脚+照準器を使用して連続写真・時には動画を撮影する。


ヤマセミの繁殖期には2台の一眼デジをフル活用する。

たまたま今日も手持ちのサブ機でほんの1時間の間に野川流域の猛禽類三種を撮る事ができた。「三鷹」の地名を地で行くタカ三種。
いつもの物見の樹上でオオタカ。

飛び立ちなども撮る事ができた。

ハイタカ、二羽でサーマルに乗って上昇していった。

ノスリ、最近頻繁に見かける。

500mmF4のバズーカ砲を手落ちで振り回すのも疲れを感じるようになり、最近は少し軽めのセットを振り回している。

手持ちの限度がこのセット。上の鷹3種などは更に軽いAPSC+70~300mmで充分。

 デジタルのお陰、連写機能のお陰で、色々な生態を記録出来て楽しさも倍増している。今後も人とは違うスタイルの野鳥撮影に精進してみたい。

2022年2月25日金曜日

上野不忍池でカワセミのホバリング横移動を収録! First recording of kingfisher hovering aerial movement at Ueno Shinobazu Pond!

  上野の不忍池は現在枯れた蓮の茎を除去作業中。中央部だけ少し残し岸側は殆ど伐採してしまう。5月頃から新芽が出て来るが、蓮の1年のスピードの速さに驚かされるばかり。

 そんな中、これからが不忍池のカワセミ観察の最適シーズンに入る。既に繁殖期に入っている模様で、2~3羽が盛んに飛び回っている。

 ただ、作業中なのでいつもとは違う場所で活動している。

 今日は40分ほどの観察だったが、始めてホバリングしながら前方へ徐々に移動しダイブする様を収録できた。 


河津桜が開花した。

春めく不忍池。

迫るカモメに一生懸命威嚇する小さなカワセミ。

真上を通り過ぎたユリカモメ。珍しい場面に遭遇した。

 右下の状態から飛び立った瞬間のシャッター押すタイミングのずれはご容赦願いたい。しかし、枯蓮の林の向こうの獲物がどうして分かるのだろう?ホバリング移動で上空から発見してダイブしたのだろうか?こういったカワセミの生態は面白い。

 この撮影中、自転車に乗って50-600mmほどのズームを持って撮影に来ていた人が「70-300ですね?僕も持っているけれどこの距離じゃ撮れませんよね?無理でしょう・・。」と話しかけてきたが、睨んだだけで無視をした。人が真剣な撮影をしている最中に「無理でしょう・・・。」と話しかける神経が良く判らない。こういう初心者の方が少しでも少なくなるよう祈りたい。

2022年2月24日木曜日

今年のオシドリは活性化している模様。 This year's mandarin duck seems to be revitalizing.

  今年も新宿御苑には数多くのオシドリが飛来している。14~5羽は居る模様。オシドリはなかなか声を上げないが、今年は声を挙げながらディスプレイを続けている。

 2月上旬にチェックした限りでは、どうやらカップリングが成立したように見えた。オスとメスがつがいで連れ立って行動しているように見えたが、またその後波乱が起きたかもしれない。

 もう既にご存じの通り「オシドリ夫婦」なんてのは真っ赤な嘘で、毎年相手を替えるのがオシドリの夫婦生活だ。最近は人間も真似し始めているようにも見えるが、まあどうでも良い。

 新宿御苑へ行かれたら是非このオシドリを観察されては如何だろう?65歳以上は250円払えば誰でも入れる。

 このオシドリ、意外にも球磨川にも飛んで来る。川辺川にも飛んで来る。球磨川支流の草津川(そうず川)の最上流部にまでも入り込んでくる。

 川辺川では一度嫁取り合戦の大混乱の場面に遭遇し、動画でも押さえてみた事があった。これに似た動きを新宿御苑でも展開していた。

https://www.youtube.com/watch?v=yeRhhQYHZos 

 今日の画像はこれらのディスプレイが一旦収まった段階でのものだ。






いつまでいるか不明だが、今週末最高気温が15度を超えるので、そろそろ居なくなるかもしれない。是非今のうちに鑑賞されたい。




2022年2月23日水曜日

夏と冬では雰囲気が全然違うルリビタキ。  The red-flanked bluetail has a completely different atmosphere in summer and winter. 

  ルリビタキの話、最終回は夏と冬とでは全然違うイメージをご紹介。

 今回の谷戸環境の緑地帯で風が強く寒い日に撮影したルリビタキのオスと2009年の初夏に長野の八ヶ岳山麓で撮影した個体と比較してみた。

 簡単に結論から言うと、真冬の2月は袋スズメ状態でモフモフしており、初夏の個体はスラッとしている。気温に対する羽毛の立て方によるものだろうか?

 それと。真冬の2月の方がブルーの色合いが濃く見えるのは周りの無彩色との対比だろうか?それとも日光の光線の具合によるものだろうか?

 今回はいわゆる枝留まりの落ち着いた画像で比較してみたい。

 能書きはそこそこに、初夏と真冬の色具合など見比べて頂ければ幸いだ。

今回真冬のルリビタキ


ちょっとズングリムックリに見える。寒いから羽毛を起毛?

初夏の八ヶ岳のルリビタキ。

キリッと見つめられたが、スラーッとしている。


羽虫をキャッチしていた。

割に撮影者を恐れず周りを飛び回ってくれた。

2022年2月22日火曜日

ルリビタキとはどんな野鳥か? その2.  What kind of wild bird is the red-flanked bluetail? Part 2.

  先日観察撮影したルリビタキのオスの第2弾。

 ルリビタキの生態って一体どんな感じ?という事で飛翔スタイルなどを今日はご紹介。

 筆者は枝留まりの野鳥を近寄って撮るのは10年以上前に飽きてしまった。持っている機材の機能(レンズの焦点距離や連写力)やブラインドに隠れて撮るなどの条件で「近寄って綺麗に撮る」のは誰にでも出来る事、他の人があまりやらない事をやってみたいと思うようになって10年。

 達した境地が「鳥類と航空機は飛んでいる時こそ美しい。」という結論だった。したがって余程大きなバズーカ砲で長時間同じ場所で撮影するとき以外はバズーカ砲ですら手持ちで撮る癖が付いている。しかし73歳になっていささか腕も腰も錆が回って来たので、軽い装備にしようかと思っている。

 今回はキャノンのフルサイズにシグマの50-500mmズームだから、さほど重くはない手持ち標準レベルの機材だった。秒間コマ数が少ないので追い写しには多少難があったが、何とか飛翔画像を収録できた。

 ルリビタキの場合、一気に中~長距離をすっ飛んで行かないので、大概飛んでも10mどまり。藪鳥なのでウグイス、ジョウビタキなどと同じと考えて良いのではないだろうか?飛距離が近いので脚をだらりと下げた状態で移動する事が多い様だ。

 鳴き声などまさにジョウビタキに似ている。ヒッヒッヒッ、と地鳴きをし、カタッカタッとジョウビタキよりは小さめのカタカタ音が聴こえたらルリビタキと思って良い。

 今回もオスを撮影中、背中の方でこれが聴こえたので、メスが居るのか、はたまたジョウビタキなのか?確認はできなかった。









飛び出しからランディング迄脚だら~んが多い。

一方で高速飛翔の場合はさすがに脚は閉じている。


 ただ単に、留まっている野鳥を近くから撮れた!の段階から飛んでいる姿を追うのもまた野鳥撮影の醍醐味のような気がする。

 バズーカ砲に照準器を付けるのが流行っている様だが、それでジーッとしている野鳥を撮るのはあまり意味がないような気もするが、どうなのだろう?



 ただ流行りで装着しているのではあまり意味が無いと思う。アッ!これはあくまで筆者個人の考え。筆者も人吉でヤマセミの飛翔時シーン、採餌ダイブを三脚使用で追い写す際は勿論この照準器を使用させて頂いている。