写真家・佐藤秀明さんは出身地を新潟県燕市とあるが、小学校時代から東京の調布市で過ごされているようだ。だからこそ今回プロデュースされる写真展「私たちと野鳥の楽園・野川」が生まれたのだと思っている。
今でも調布の旧甲州街道附近にお住いの佐藤さん宅から野川までは歩いて20分、自転車で10分て所だろうか?最短距離で言えば鶴川街道をまっすぐ北上して、御塔坂下で野川と合流する。
その佐藤秀明さん幼少期(=昭和30年代)にご自身で撮られた野川界隈の写真があれば是非観てみたいと思っている。相当今より野川自体が自然そのままだったろうと思われるから。当然野鳥も今よりずっと多くいたのではないだろうか?
筆者が現在好んで歩いたり走ったりする野川公園(1980年開園)は、1969年頃はまだ国際基督教大学のゴルフ場だった。真ん中を突っ切る東八道路も工事中だった。大学生になりたての筆者は当時我が父に誘われて一緒によく打ちっぱなしなどに行ったものだ。まるでゴルフは性に合わなかったが・・・。その頃は自転車で行ったが、現在は軽く歩いていく。
我が家からは住宅街を抜けて歩いて行けばほんの10分ほどだから・・というより、現在筆者が住んでいる我が家は当時のゴルフ場の12番ホールのグリーンの横なのだ。
筆者が佐藤さんの存在を知ったのは、マリン企画というサーフィンやウインドサーフィンの雑誌を出している神田・神保町附近に在った老舗出版社でだった。佐藤さんはサーフィン関係、筆者はHi-Windというウインドサーフィン雑誌で、幾度か寄稿させて頂いた。我が国のマリンスポーツ文化の先駆けメディアだったのだが、残念ながら2016年に倒産してしまった。
既に当時佐藤さんは片岡義男氏の角川文庫シリーズの写真・ハワイシリーズで写真家さんとしては相当有名だったし、サーフィンの写真家では我が国トップの存在だった。
本人は知らなかっただけで、すでに1970年代から筆者とのご縁は在った訳だ。
それが、ユーコン河や釧路川の写真集で惹かれるようになり、「カイマナヒラ」「伝説のハワイ」など数多いハワイの写真集などと同じ写真家さんなんだと気が付いたのがついこの15年ほど前の話。世間知らずにもほどがあると自分自身で思う。恥ずかしい話だ。
で、Facebookでそのサイトを知り、是非繋がりたいとFacebook友達にお願いしてご紹介いただいたのが、今から13年前の事。
その佐藤さんから「本を送るから」と、突然自宅に送られてきた写真集「鎮魂・世界貿易センタービル Once upon a time in New York City」を見て腰を抜かした。
佐藤さんはそういう意味で同類の「眼と感性」を持った写真家さんなのだと思う。だから筆者は惹かれるのだ。
その佐藤さんのプロデュースする写真展「私たちと野鳥の楽園・野川」、いよいよ明日からだ。特に自分で写真撮影される方々にとっては非常に勉強になる写真展だと思う。